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不動産投資コラム

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不動産投資コラム~旧耐震はダメ?とも限らない

旧耐震物件(1981年6月以前に建築許可を受けた物件)は投資対象外とお考えの方も一定数いらっしゃいますよね。どうして投資対象外になるのかを考えてみました。

 

1.売却に苦労しそう

2.耐震補強での費用負担が心配

3.震災があった場合に倒壊しないか不安

 

大まかにこんなところでしょうか。上記のリスクをちょっと掘り下げてみます。

 

1.売却に苦労しそう

売却に苦労する要因の一つとして、融資が付くか否かは大きな要因です。昨年9月以降旧耐震の区分投資用マンションに融資をしてくれる金融機関はめっきりと減ってしまい、現在私が知るところでは3社しかありませんので確かに売却時の苦労が予想されます。今のところ都内中心区の旧耐震物件は昨年の相場に引っ張られて高い水準を保っていますが、融資が厳しいので緩やかに相場が下がっていくのが自然な考え方かと思います。よってイメージ通り”売却に苦労しそう”なのは現実かもしれません。

 

2.耐震補強で費用負担が心配

耐震補強工事の戸あたり負担は50万~100万のレンジが約9割を占めるそうです。物件の価値により重く感じるか軽く感じるかが随分変わるかと思いますが、東京都心の物件であればさほど重たくは感じません。耐震補強したことによる物件価格の上昇も見込めますので丸々損になってしまうことは少ないでしょう。

 

3.震災があった場合に倒壊しないか不安

●新耐震マンション1233棟のうち
被害なし 630(51%)
軽微   456(37%)
小破   135(11%)
中破    12(1%)
大破    0(0%)
●旧耐震マンション227棟のうち
被害なし 108(48%)
軽微    75(33%)
小破    40(18%)
中破    12(1%)
大破    1(0%)

上記データは、2011年3月の東日本大震災における仙台市内のマンション被害状況なのですが、意外(といったらアレですが)大破したマンションは1件だけ。旧耐震だから倒壊してしまうということではないようです。もちろん新耐震の方が堅牢であることは確かですので”旧耐震でも心配はない”ということではありません。

 

 

 

■旧耐震マンションに投資するメリットはあるか?

このように振り返ってみると、旧耐震物件のリスクはやたらと大きいものではないなのかもしれません。しかしそれを勘案した上で旧耐震物件にメリットはあるのでしょうか?例えば隣地と組合を発足して建替えしたり、修繕積立金が潤沢で手出しなく耐震補強工事を行えるケースもありますので購入時よりも市場価格がグンと上がる可能性もあります。

マンション建替え法の改正について

2018/08/19 日経新聞
東京都は老朽マンションの連続した建て替えを促す制度を、2019年度にも創設する。不動産会社が老朽マンションを買い取れば、別の場所に建てるマンションの容積率を上乗せする。買い取った物件の跡地にマンションを建設する場合にも、別の老朽物件を買えば容積率を積み増す。企業主導で旧耐震基準のマンションを建て替え、災害に強い都市を目指す。
老朽マンションを買い取った不動産会社などが周辺で居住者の転居先にもなるマンションを開発する際、容積率を上乗せする。通常より分譲戸数を増やせるため収益が増え、企業が建て替えに参入しやすくする。
買い取った老朽物件は解体し、跡地で新たなマンションを開発してもらうことを想定する。跡地の新マンションも周辺の別の老朽マンションを買い取れば、容積率を緩和する。複数の老朽マンションの建て替えが玉突きで進むようにする。
小池百合子都知事は今年2月、人口減少社会となる2040年代の東京の土地利用について、都市計画審議会(都計審)に諮問。都は今回の老朽マンション対策を含む基本方針を18年度中に都計審に示す。都計審での意見を踏まえ、19年度にも具体的な制度を創設する予定だ。
都は老朽マンションの現地建て替えを促す制度は既に用意している。17年度には周囲の住宅との共同建て替えを条件に、割増容積率の上限を300%から400%に高めた。
新制度は老朽物件を周辺の一定エリア内で建て替えることを想定するが、不動産会社が新規物件を開発しにくい不便なエリアで建て替えをどう進めるかは今後の課題だ。

 

上記の報道や法改正もあり、牛歩なマンションの建替えに追い風ムードです。”建替え狙いで旧耐震マンション投資”なんていうと一昔前であればワンチャンスの博打といった印象ですが、今現在の東京では”投資”として現実的なところまで近づいているのかもしれません。

 

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