老後2,000万円問題は投資で解決できるってホント?

公開日2020/06/08
更新日2021/07/31

年金・退職金だけでは生活できない


老後の生活に必要な資金は2000万円という情報を耳にして、不安を覚える方が増えてきました。
確かに日本は現在、超高齢社会に突入しています。
平均寿命はどんどんと伸び、2017年には男性81.1歳、女性は87.3歳となりました。
今後も平均寿命はますます伸びていくことが予測されており、2060年には男性は84.19歳、女性90.93歳になると発表されています。
そして、平均寿命を考えるときには、同時に健康寿命についても考える必要があります。
健康寿命とは、日常的・継続的な医療・介護に依存しないで自立して生活を送ることができる寿命
日本の健康寿命は男性72歳前後、女性75歳前後で、平均寿命と健康寿命には約10年の差があるのです。
健康なうちは生活費を稼ぐために働くこともできますが、健康寿命を過ぎると働くことが困難になり、介護費・医療費も増加します。
また65歳で定年を迎えたのに、それから更に10年働くのは肉体的にも精神的にも困難ですし、高齢になるとできる仕事にも限られてきます。
 

年金は頼りにならない?

65歳で定年を迎えた無職高齢夫婦の年金収入は、209,198万円と言われています。
それに対し実支出は、263,718円。つまり毎月約5.5万円不足しており、年間約66万円の赤字
金融庁はこうした事情を踏まえ、65歳で退職し95歳まで生きたとすると、年間66万円不足×30年間=1980万円として、老後資金として、約2000万円不足していると発表しました。更にこれは最低限度の生活を送る上での資金です。
さらに、生命保険文化センターでは、ゆとりある老後を送るためには月34.9万円必要と発表しています。
つまり旅行や外食を楽しむのであれば、毎月13.9万円不足しており、65歳で退職し95歳まで生きたとすると、168万円×30年間で5040万円が老後資金として必要なのです。
つまり年金だけでは、到底豊かな生活ができません。
退職金を老後の資金に充てるという人もいますが、なんと退職給付額は1997年から現在までの間に60%も減少しているのです。給付自体がなくなっている企業も、1997年から10%増えています。
働き方改革により多様な働き方も広がっており、非正規雇用者やフリーランスが増加しているため、そもそも退職金をもらえない人も増えています。
これまでは年金と退職金を老後の資金とすることができましたが、今からの時代もう年金と退職金に頼って生きていくことはできないのです。
老後も継続して収入を得るための手段は、若いうちから構築する必要があり、早くから投資を始めることをオススメします。
投資により毎月10万円以上の不労所得を得ることができれば、今後何歳まで生きることになったとしても経済的な心配はありません。
それでは、老後資金を調達するための投資について考えていきましょう。
 

老後2,000万円問題を解決するための投資


投資と一口に言ってもさまざまな種類があります。
ここからは、投資信託・不動産投資・株式投資・J-REITを取り上げ、解説していきます。
 

投資信託

投資信託では、投資家からお金を少しずつ集めます。
それを投資のプロを運用し、運用益を投資額に応じ投資家に配当するシステムです。
自分で株式投資を行おうと考えても、未経験であればどこにどう投資を行っていいか検討もつかないでしょう。
投資した会社が潰れてしまうこともあります。
そこでプロにお金を預けて、代わりに投資してもらうのです。
投資信託のメリットは、投資先を分散できる点にあります。
投資信託会社では預かったお金を複数の銘柄の株式や債権に投資します。そのため1つの銘柄の株価が下がったとしても、影響が限定的です。
1つの銘柄に集中するのではなく、リスクを複数に分散できるので、安定した運用が可能です。
また、60代以降で投資を行うのであれば、いかに資産を守るかということを考えなくてはいけません。
若いうちであれば投資に失敗しても働いて損失を取り戻すことも可能ですが、歳を取れば取るほど損失を取り戻すことは難しくなります。
そのためローリスクで始められる投資が一番なのです。しかし投資信託と言っても、リスクがないわけではなく、過去にはリーマンショックにより業種を選ばず複数の銘柄の価値が一気に急落しました。
シンプルな分散投資では、資産を守り切ることが難しいのです。
そこで市場の状況に応じ、資産配分を機動的に変更するリスクコントロール型、マルチ・アセット型と呼ばれる投資信託が登場しました。
市場環境に応じて資産配分を変更できるので、価格下落のリスクを抑えることができます。
 

不動産投資

投資の元手になるものは、現金だけではありません。最も大きな資産とも呼べるのが不動産です。
多くの人が65歳の定年を迎える頃には、マイホームのローンを完済しているでしょう。
マイホームは売却することで、現金に変えることができますし、賃貸に出し家賃収入を得ることもできます。
高齢になると子供が巣立ったことで、夫婦二人には家が大きすぎるというケースも少なくありません。
歳を取ると階段の上り下りが大変になり、2階部分がデットスペースになっていることもあります。
そんな時は広い家を売りに出し、小さな家に引っ越すことで売却益を老後資金に当てることができます。
マイホームは60代だからこそ、活用できる選択肢の幅が増えるのです。
また、相続として受け継いだ土地や建物をお持ちの方もいるでしょう。
使い道がない土地・建物は活用することで、不労収入を得られる可能性があります。
更地をお持ちの場合は、駐車場にすることや業者に土地を貸し出し、賃料を得ることもできます。
使っていない土地や建物は、所有しているだけで税金がかかるので、持て余しているのであれば積極的に不動産投資を行いましょう。
投資の仕方が分からない方は、まずは信頼できる不動産業者を見つけて相談してみてください。
 

株式投資

すでに老後資金として2000万円以上貯まっているという人は、余剰資金で株式投資に挑戦してみてもいいでしょう。
定年退職すると仕事がなくなり、日々の生活に張り合いがなくなり、暇を持て余しているという方も多くいます。
そのため余裕資金の範囲内で、株式による投資を行い、デイトレード(短期投資)を行う方が増えているんだそう。
株式投資を行う前には、損切りのルールを自分の中で決めておくことも大切です。
持ち続けていれば必ず上がると信じて、株を持ち続けていると更に値下がりしてしまい、売りたくても売れなくなってしまったり、最悪のケース上場が廃止するかもしれません。
損切りができないと、途方もない含み損を抱えてしまう可能性だってあるのです。
自分の中での投資ルールを決め、楽しむ範囲で株式投資を行いましょう。
くれぐれも株式投資を行う際は、せっかく貯めた2000万円の貯金を、損失を取り戻すために使わないでください。
 

J-REIT(J -リート)

所有する不動産もなく、貯金もほとんどないという人でも始められる不動産投資がJ-REITです。
J-REITとは不動産投資信託のことで、投資法人が投資家から集めた資金を元手に、商業ビルやオフィス、ホテル、マンションなどの不動産に投資を行い、その賃料収入を投資額に応じて分配する商品。
投資信託では株や債権に投資しますが、J-REITでは不動産に投資します。
企業では売り上げを株主に配当金として分配する前に、税制上の所得に対し法人税がかかりますよね。
そして、次の事業に向けた内部留保が差し引かれ、残った原資が配当金になるのです。
しかしJ-REITでは、収益の90%超を分配するなど一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかかりません。
不動産には内部留保もないので、収益がほぼそのまま分配金になります。
そのため、配当率は株式より格段に良いと言えるでしょう
J-REIT東京証券取引所に上場しているため、株式と同じようにリアルタイムで取引可能です。
価格の安定性と分配金の高さを考えると、リスクを取りたくない60代以降の方にぴったりなのです。
 

投資はリスクの分散を意識すべき


投資のリスクを最低限にとどめるために、分散投資を徹底的に行いましょう。
紹介した投資法以外にも、iDeCo、仮想通貨、不動産クラウドファンディング、F X、金など様々な投資商材があります。
無理にどれかに絞って投資する必要はなく、投資信託と不動産投資、金投資を行ってもいいのです。
国内、国外と投資先を変更することもできます。投資するタイミングをずらす時間分散も効果的です。
できるだけ投資を分散させることで、リスクも分散させることができます。
 

老後2,000万円問題を投資で解決しよう


投資にはリスクもありますが、早いうちから投資を行い、先々に備えておけば将来について心配・悲観することもないでしょう。
お金持ちの投資家も、最初は初心者からスタートしています。
いつスタートを切るかによって、将来の豊かさは全く異なってくるのです。

このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

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