不動産業界の繁忙期に迫る!繁忙期を制すものが、成功する賃貸経営者

公開日2019/05/27
更新日2022/12/05

賃貸管理における繁忙期っていつ?

不動産仲介会社の繁忙期は1〜3月ですが、賃貸管理会社の繁忙期はいつなのでしょうか?
 
賃貸管理の繁忙期も、仲介同様に1〜3月です。
 
しかしそれだけではなく、7・8月も繁忙期だと言われています。
 
1〜3月の繁忙期そして7・8月の繁忙期についてご紹介します。
 
不動産業界では繁忙期を制することが、売り上げアップに繋がります。
 
オーナーも繁忙期をうまく利用できれば、安定経営に繋がります。
 
そこで繁忙期の売り上げアップ対策についても合わせて紹介しています。
 

賃貸管理業も1〜3月が繁忙期

賃貸仲介業の繁忙期は1〜3月です。仲介では繁忙期と閑散期の差が激しいという特徴があります。
 
1〜3月が忙しいのは、転勤による異動、就職、転職、入学、卒業など人生の転機を迎え、生活拠点が変わる人が増えるからです。
 
早い人では12月になると物件を探し始めます。
 
学生も推薦やAOであれば、10月には結果が出ているということもあり、秋口頃から部屋探しを始めます。
 
そのため段々と10月以降に忙しくなり始め、1〜3月にピークを迎えます。
 
逆に閑散期は4〜11月です。この時期に動く人は殆どいないため、暇な時期になります。
 
そのため1〜3月の売上が年間の収益に大きく影響します。
 
賃貸の管理会社では退去者が出ると、空室募集を仲介店に依頼したり、原状回復工事の依頼をしたりと大忙しになります。
 
そのため仲介につられるように1〜3月に忙しくなります。
 
また間取りや物件タイプで、忙しさが変わるという特徴もあります。
 
ワンルームタイプの学生やシングル向け物件の稼働率は、1〜3月がピークです。
 
シングルは1〜3月によく動きます。一方でファミリー向けの物件の稼働率は、年間を通して大きな変化がありません。
 
ファミリーはシングルより、生活拠点が頻繁に変わらないからです。
 
つまり扱う物件によって繁忙期のピークが変わるのです。
 
そのためファミリー向け物件を多く取り扱う管理会社なら、1〜3月だからといって極端に忙しくなることはないでしょう。
 

賃貸管理業界で7・8月が忙しいのはどうして?

繁忙期である1〜3月は、人員を増やすなどして対応している会社が多いので、忙しいけど人が多いので回っていきやすいという面があります。
 
一方で7・8月に人員を増やす管理会社はほとんどありません。
 
人がいないからこそ忙しくなってしまいます。
 
ではどうして7・8月は忙しいのでしょう?
 
実はエアコン故障の問い合わせが非常に多いから7・8月は忙しいのです。
 
ここ数年うだるような暑さで、夏を乗り切るにはエアコンが必須です。
 
皆が毎日のようにエアコンを使うので、エアコンが壊れやすく、エアコンメンテナンスの連絡が非常に多いです。
 
エアコンから水が出る、冷風が出ないと言った問い合わせがトップです。
 
繁忙期になると修理依頼が増え、訪問は早くても1週間待ちとなります。
 
しかし入居者から1日も早く直して欲しいというクレームが毎日のように入るので、クレーム処理も大変です。
 
真夏のエアコン故障は命にも関わる危険なことです。
 
高齢者や小さな子供のいる家庭では、一刻でも早く直して欲しいという気持ちになるのは当然です。
 
しかし何百件も修理の依頼が来るので、優先的にというのも難しく、理解を求めるしかありません。
 

7・8月のエアコン故障を乗り切るためには?

エアコン故障への対策はまず説明書でのトラブル解決で、直らないか入居者に確認してもらうことです。
 
現場に行ってみると説明書通りのやり方で、簡単に直ったということもあります。
 
直接現場に行くとなるとどうしても入居者を待たせてしまうので、電話越しで指示して入居者に直せないか試してみてもらいましょう。
 
ただし若い男性であれば機械にもある程度詳しいので、電話での指示でも簡単に直せてしまいますが、女性や高齢者であれば指示を理解できず、更にイライライを加速させてしまうこともあります。
 
説明は丁寧に、そして理解できない入居者に、何度も説明するのはやめましょう。
 
理解度を見極めた上で、理解が難しそうな場合説明を切り上げることも大切です。
 
また事前に管理物件の各戸へエアコンの試運転をしてもらうように通知しましょう。
 
5、6月の段階でエアコンの調子がおかしいと分かっていれば、すぐに現地に向かい対応でき、入居者を夏場に何日も待たせることがありません。
 
エアコンの故障で最も多いのが、エアコンからの水漏れです。
 
その原因の大半は、排水ホースにゴミが詰まることで起こります。
 
エアコンホースのゴミ除去は、素人でも修理可能で数千円程度の器具を使うと簡単にゴミ除去できます。
 
そのためスタッフにゴミ除去の方法を教授し、ある程度のエアコン故障であればスタッフが直せるように教育しましょう。

繁忙期に備えて対策を行うことが大切

いつが繁忙期かは事前に知ることができます。
 
そのため繁忙期に忙しくなった際の対策を今からでもしておきましょう。
 
繁忙期の対策として有効なことは、業務の効率化です。
 
効率的に業務を行うことができれば、無駄な時間を削減できます。
 
賃貸仲介ではクレジットカードの導入がお勧めです。
 
初期費用や家賃をクレジットカードで支払いたいという要望が年々増えてきています。
 
来客者の要望に応えることができれば、売り上げアップに繋がります。
 
またクレジットカード決済であれば、敷金・礼金といった各種支払いのために、銀行やATMでお金を下ろす必要がないので、その場で簡単に決済できます。
 
決済が済むと次の作業に移ることができるので、スムーズな業務に繋がります。
 
顧客も何度も来店する必要がないので利便性が高く、他の不動産店よりも好んで選ばれます。
 
運用コストのかからないクレジット決算サービスが増えているので、そうした決済サービスを利用すればクレジット導入によりかかるのは、決済が発生した際の手数料のみです。
 
クレジットで支払われた金額は、最短で翌営業日に振り込まれます。
 
繁忙期の売り上げアップを狙うのであれば、クレジットカード決済導入がお勧めです。
 
賃貸管理業務であれば、無駄な業務がないのか今一度見直してみましょう。
 
手書きでの報告書をパソコンで打ち込むことに変更するだけでも、報告書作成スピードを早めることができます。
 
また無駄な仕事を社員にさせている時は、変なこだわりを持たず潔くやめましょう。
 
その仕事は本当にやる価値のある仕事なのか。やる場合とやらない場合で、どれだけの機会損失に繋がるのかなど、会社全体で業務やサービス内容の見直しを行ってみて下さい。
 
必要な仕事にのみフォーカスすることで、空いた時間をより大事な仕事に回すことができます。
 
賃貸管理ソフトを導入していない会社は、ソフト導入もお勧めです。
 
賃貸管理ソフトは業務の効率化にうってつけです。
 
一度入力するだけで、全てに反映されるので何度も必要事項を入力する必要がなくなります。
 
導入費用はかかりますし、ソフトの使用に慣れるまでは今より逆に仕事が遅くなってしまうかもしれません。
 
しかしソフトに慣れてしまうと、格段に仕事のスピードが上がります。
 

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繁忙期だからといって空室が埋まるわけではない

空室問題は大家にとって死活問題です。しかし今は空室だけど、もうすぐ繁忙期だからその時になれば、自ずと埋まるだろうとノンキに考えてはいませんか?
 
この考え、実はとっても危険なのです。残念ながら繁忙期だからといって、空室が埋まるわけではありません。
 
一方で繁忙期を逃すと、長期間の空室に繋がりやすいという事実もあります。
 
まずはどうして繁忙期だからといって、空室が埋まるわけではないのかご紹介します。

繁忙期は競争が激化!魅力的な物件にしないと競争に負ける

繁忙期になると不動産業界全体が活性化し、競争が激しくなります。
 
つまり他の物件と違い、魅力的にならなければ入居者から選ばれないのです。
 
そのうち埋まると思っていたら、繁忙期が終わってしまったというケースすら後を経たないのです。
 
繁忙期は多数の人が動く狙い目の時期なので、対策をしっかり行って選ばれる物件にしましょう。
 

キャンペーンで空室対策

空室を埋めるための最も簡単な方法は、キャンペーン物件にすることです。
 
キャンペーンの内容は様々で自分で選び、仲介店に提案するといいでしょう。
 
一定期間家賃を無料にするフリーレントにしたり、商品券などのプレゼントをしてもいいでしょう。
 
ただしフリーレントにする期間の無収入状態や商品券の購入に関しては、身銭を切るしか有りません。
 
最近ではDIYできる物件がシングル女性を中心に人気になっています。
 
原状復帰工事費がかさんでしまいますが、入居率をあげるために今すぐ出費が必要になるのではなく、費用の支払いを将来に回すことができます。
 
空室が埋まり経営が安定した後で費用を支払うので、今収益の悪化で苦しみ金銭的余裕のない方も利用しやすいです。
 
またDIYが本当に好きな入居者は自分でコストを負担してでも、壁紙や照明を変えます。
 
そして転居する際には、壁紙や照明を置いていってもらえることも多いです。
 
つまりオーナーは無費用で入居者が代わりに、部屋のリノベーションをしてくれるのです。
 
センスの良い入居者も多いので、DIY可能にすることで部屋がより魅力的になっていきます。
 
費用を一切かけない空室対策であれば、募集条件の緩和もお勧めです。
 
2人入居可能にしたり、ペット可にするのも一つです。
 
その他、敷金・礼金、家賃の見直しも行いましょう。
 
部屋は負けていないのに家賃で負けてしまえば、空室が埋まることがありません。
 

繁忙期には清掃をきっちりする

繁忙期の空室対策には清掃が大切です。
 
せっかく内見のために入居希望者が来てくれても、掃除が行き届いていない汚い物件であれば、入居希望者は良い印象を持ちません。
 
自主管理や経費節減を目指すために、自分で清掃を行うオーナーもいますが、繁忙期前には一度プロの清掃業者に依頼するといいでしょう。
 
プロの清掃業者を使えば自分では手が届かない箇所の清掃を行ってもらうことができます。
 
専用機器を使った清掃なので、素人では落としきれなかった汚れも落とすことができます。
 
また清掃はいつも業者に依頼しているから不要だというオーナーは、繁忙期前に一度物件に足を運んでみて下さい。
 
自分の目で実際に物件の状態を確認することが大切です。
 
管理会社任せにしていたら、清掃がきちんとできていなかったということもあります。
 
また部屋を見に来た人の目線に立ち、物件を見ることも大切です。
 
自分が内見に来たとしてこの物件に住みたいと思うのかどうか客観的視野に立ち分析し、ダメだと思ったポイントを是正しましょう。
 
建物のエントランスを変えるだけでも、印象が良くなります。
 
お花を植えたり、切り花を飾るなど華やかな雰囲気を演出してもいいでしょう。
 

不動産会社としっかりコミュニケーションを取る

繁忙期に空室を埋めるのであれば、不動産会社としっかりコミュニケーションを取り、連携することが大切です。
 
繁忙期には閑散期の倍以上の部屋が空室になります。
 
その部屋の中かから自分の物件を紹介してくれるかどうかは不動産店次第です。
 
不動産店が一度も自分の物件を入居希望者に紹介してくれないと、空室が埋まるわけがありません。
 
またインターネットに物件がしっかり載っているのか確認することも大切です。
 
最近はインターネットで物件を見つけ、気になる物件を問い合わせるという流れがスタンダードになっています。
 
そのためネット上に物件が掲載されているのかどうかは、大事なポイントなのです。
 
ネットでは写真で物件の印象が左右されるため、物件が魅力的に見えるかどうかが大切です。
 
広角レンズを使い部屋が広く見えるようにしたり、日中の太陽の当たる時間に写真を撮り、明るい雰囲気を出しましょう。
 
設備情報も記載漏れがないか今一度確認してみて下さい。

不動産業界の繁忙期:まとめ

不動産業界はいつが繁忙期であるのかということが分かりやすいので、対策も立てやすいです。
 
きちんと対策を行えば、繁忙期に収益がアップします。
 
繁忙期でもしっかり管理を行うことができれば、管理会社としても評判が良くなります。
 
繁忙期を制して、成功する賃貸経営に繋げましょう!

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このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

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