知っておくべき!登記簿謄本の見方!

公開日2023/06/16
更新日2024/05/28

登記簿謄本みなさんは、登記簿謄本を見たことがありますか?
普段はあまり馴染みのないものかもしれませんが、不動産売買などを行う方は目にする機会があると思います。
不動産売買においては、登記簿謄本の見方をしっかり知っておかなければ、情報確認不足からの思わぬトラブルに発展してしまう可能性があります。そういったトラブルを防ぐためにも、今回のコラムで登記簿謄本の見方を知ってもらえたらと思います。

 
登記簿謄本の内容は大きく3つ「表題部」「権利部:甲区」「権利部:乙区」に分かれています。
それぞれの内容について解説していきましょう。

表題部

表題部には、建物の種類・構造・築年数などが記載されています。

①所在
 所在に書かれる住所は地番になります。地番は普段私たちが使っている住居表示とは少し違って土地に付けられた番号です。分かりやすく言うと、昔から使われている住所になります。

②構造
 建物の骨組みの種類・何階建の建物の内容が記載されています。
 骨組みの種類には、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造などがあります。

③床面積
 建物全体の床面積が記載されています。階数のある建物については、それぞれの階の床面積が記載されています。 

④地目
 土地の種類が記載されており「宅地」「山林」「田」「畑」「雑種地」に分類されます。

⑤地積
 土地の面積が記載されています。

⑥登記の日付
 登記された日付が記載されています。 

権利部(甲区)

権利部(甲区)には現在の所有者・その物件を所有した者の履歴等が記載されています。

⑦順位番号
 その建物を所有した順番が記載されています。一番下に書かれている番号が現在所有している人になります。登記簿謄本に記載されている番号の数が多いほど、過去に売買等で所有者が入れ替わっている回数が多いということになります。

⑧登記の目的
 最初に所有した時だけ「所有権保存」と記載され、その後は所有者が入れ替わると「所有権移転」と記載されます。

⑨受付年月日・受付番号
 登記が受け付けられた年月日で番号が記載されています。ここに記載されている受付番号は権利書にも記載されています。
 
⑩権利者その他の事項 
 権利者の名前・住所が記載されています。

権利部(乙区)

権利部(乙区)は抵当権等の権利の情報履歴が記載されています。

⑪登記の目的
 ここには抵当権等の権利が記載されます。抵当権は住宅ローンを組むときに、住宅の土地や建物に金融機関が設定する権利です。
 ちなみに下線部が引かれている部分についてはその内容が抹消されているものになります。

⑫受付年月日・番号
 抵当権等の権利が設定された年月日が記載されます。

⑬権利者その他の事項
 ローンを組んだ金額・ローンの金利・ローンの支払いが遅れた時に発生する利息・ローンを組んだ人の住所氏名・お金を貸した会社等が記載されます。

不動産売買で見るポイント

登記簿謄本にはたくさんの情報が記載されていますが、とくに下記内容を見ることが重要です。
 

表題部に記載されている構造や築年

 販売図面には、鉄筋コンクリート造と記載されているのに登記簿謄本には鉄骨造と記載されていたり、間違った築年数が記載されていたりすることがあります。正しい情報を把握するためにも登記簿謄本を確認することが重要です。
 

権利部甲区に記載されている所有者が売主と同じか

 不動産売買時、売主が代理人で現所有者とは違う人の可能性があります。その代理人が詐欺師の可能性もあるので、登記簿謄本に記載されている人物と売主が同じであるかを確認する必要があります。

まとめ

登記簿謄本には、たくさんの情報が記載されています。不動産売買で失敗しない為にも登記簿謄本をしっかり確認しておくことが重要です。
登記簿謄本はだれでも取得することができ、法務局に行って直接取得・郵送やオンライン申請で取寄せ・ネットで情報取得するなどの方法があります。
登記簿謄本は取得方法によって料金は変わってきますが、1通あたり数百円で取得することが可能なので、不動産を購入検討している方は、事前に登記簿謄本を取得して内容を確認しておくと良いと思います。

このコラムを書いている人

柏井 優輝

柏井 優輝

東京都出身 2015年新卒入社 FGHフットサル部キャプテン 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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