【重要】マンション管理規約の中身は把握しておこう
マンション管理規約の中身は把握しておこう
みなさんは「マンション管理規約」についてご存知でしょうか。マンション管理規約にはマンションに住んでいる住民が快適に暮らせるようにするためのルールが書いてあります。ルールがなければ住民同士のトラブルが起きてしまうため、マンション管理規約はとても重要なものになります。
今回はマンション管理規約について解説していこうと思います。
マンション管理規約
マンション管理規約は、区分所有法のルールを守らなければなりません。
そのためほとんどのマンション管理規約は国土交通省がマンションの住民が良好な住環境を送れることを目的に作成した「マンション標準管理規約」を基に作成されています。
マンション管理規約の内容
ここからは、マンション管理規約に書かれている内容について触れていきます。
専有部分および共用部分等の範囲
専有部分と共用部分をどのように区別するかが記載されています。特に専有部分と共用部分の境界となる場所は、トラブルになりやすいので区別が細かく記載されています。
専有部分の範囲
・住戸番号を付した住戸
・天井、床、壁(躯体部分を除く)
・玄関扉の錠および内部塗装部分
共有部分の範囲
・建物部分
エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く)、内外壁床、天井、バルコニーなど
・建物の附属物
エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、イン ターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、 避雷設備、集合郵便受箱など
・倉庫及びそれらの附属物
管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルームなど
用法
用法にはそれぞれの使用方法等について記載されています。
・専有部分は専ら住宅以外の用途以外では供してならない
・共有部分の使用方法
例:自転車は1階の駐輪場に置く。それ以外の場所には置いてはいけない
例:駐車場を使用する場合は駐車場使用料を払わなくてはならない
管理
管理には誰がその部分を管理していくのか、その管理の費用負担等が記載されています。
管理組合は、敷地や駐車場などの共用部分を管理し、バルコニーや専用庭、窓ガラスが割れた時の入れ替えなどは専用使用権を有する者(所有者等)が管理します。
管理費や修繕積立金の経費の内訳には、下記内容が記載されています。
管理費
管理員人件費、公租公課、共用設備の保守維持費および運転費、備品費、共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料、経常的な補修費、清掃費、委託業務費、専門的知識を有する者の活用に要する費用、管理組合の運営に要する費用など
修繕積立金
一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕、不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕、建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査など。
管理組合
管理組合の事項には、組合員の資格・管理組合の業務範囲・管理組合の役員の役職、人数、専任方法・総会のルールなどについて記載されています。
管理組合の業務については、以下の内容が記載されています。
・管理組合が管理する敷地および共用部分等の保安、保全、保守、清掃
・組合管理部分の修繕
・長期修繕計画の作成または変更に関する業務および長期修繕計画書の管理
・建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
・修繕等の履歴情報の整理および管理等
・共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
・敷地および共用部分等の変更および運営
・官公署、町内会等との渉外業務
・風紀、秩序および安全の維持に関する業務
・防災に関する業務
・広報および連絡業務
・地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
理事会
理事会の事項には、下記内容が記載されています。
・理事会の権限として定められた管理組合の業務執行の決定
・理事の職務の執行の監督
・理事長、副理事長および会計担当理事の専任および解任
まとめ
繰り返しになりますが、マンション管理規約にはマンションに住んでいる住民が快適に暮らすためのルールが記載されています。そしてこのルールはマンションの所有者だけでなく、賃借人や相続人、売買で新たに所有者になった人も守らなければなりません。
マンション標準管理規約に沿って作られたマンション管理規約には、特に厳しい内容はありません。
しかし、ちゃんとルールを守らなければ裁判所への訴えにより追い出されることもあります。
マンションごとに管理規約の内容は変わるので、しっかりと確認しておくことが重要です。
このコラムを書いている人
柏井 優輝
東京都出身 2015年新卒入社 FGHフットサル部キャプテン 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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