不動産投資家向きの人の特徴4つ!定義と実態をご紹介
【目次】
不動産投資家の定義とは
そもそも不動産投資家とは、どんな職種なのでしょうか?
不動産投資家とはマンション・アパート・戸建てといった収益不動産を所有し、そこから賃料収入を得て生計を立てる人のことを指します。
所有する物件の数は関係ありません。
物件の所有には2種類の形があり、建物全体を所有することを一棟所有、マンションなどの建物内の部屋を1部屋単位で所有することを区分所有と言います。
マンション1棟所有している場合とマンション1室所有する場合では、規模も年収も異なりますが、どちらのケースも不動産投資家です。
また不動産投資家は賃貸業を営むことになるので、経営者とも呼べるでしょう。
本業は会社勤務などしており、副業として不動産投資を行う兼業投資家から、不動産投資を本業にしている専業投資家までおり、取り組み方は人それぞれ。
今回は、不動産投資家にはどんな人が向いているのか、そして不動産投資家はどんな仕事を行っているのか、大家業との違いを含めてまとめてみました。
不動産投資家に向いている人の特徴
1.行動力がある
不動産投資家に求められる能力の一つに行動力があります。
不動産投資を行いたいと思う人は大勢いますが、実際に行動に移すのは一握り。
行動力があるか、ないかは最初のスタートラインに立つか、立たないかの線引きにもなるのです。
不動産投資を行うための活動を始めてからも、行動力がその後の明暗を分けると言っても過言ではないでしょう。
収益不動産は何万軒もありますが、その物件情報を得るにはネットで情報を検索するだけではなく、不動産会社を多数回る必要があります。
不動産会社と良好な関係を築けば、ネット未掲載物件や特別なルートで仕入れた物件の情報を掴むこともできます。
融資を受けるには金融機関を、開拓するための行動力も必要でしょう。
不動産投資を行うには、とにかく行動量の多さが大切になってくるのです。
2.自ら意思決定ができる
自ら意思決定ができるかどうかも、不動産投資家にとって大切な素質の一つです。
実際に不動産投資を物件を探していくと、どれ一つとして同じ条件の物件がないことが良く分かるでしょう。
予算も利回りも、築年数も全てが自分の探し求めていた物件という物件に出会うことは難しいです。
それでも良い物件は多数ありますが、良い物件に出会えた時に、すぐに買うという判断ができない人も多いのが現状。
迷っている期間が長くなるとその物件は他の人が購入してしまったり、段々不動産会社からも相手にされなくなります。
購入する物件の基準をあらかじめ定め、その基準に合致した物件があった際には迷うことなく買うべきなのです。
失敗したらどうしようという不安感と恐怖感を乗り越えなくては、不動産投資は成功しません。
失敗を不安に思うのであれば、失敗した時のリスクヘッジをできるだけ取りましょう。
また失敗するケースを想定し、あらかじめ防御策を講じることも大事です。
不安が払拭できるようになれば、不動産投資の成功に一歩近づけます。
3.貯金のできる人
あなたは貯金が得意なタイプでしょうか?
それとも浪費家で、ついついお金を使ってしまうタイプでしょうか?
不動産投資家に向いているのは、貯金ができる人です。
不動産投資は自己資金なし、0円からでも始めることはできますが、貯金もできない人が全額借金で不動産投資を行うのは、リスクが非常に高いです。
ある程度の自己資金を入れて不動産投資を行えば、月々のローン返済額を抑えることもできます。
しかし、全額ローンで貯金がない状態では一度収支計画に狂いが生じるとローンの返済ができなくなり、物件を抵当に入れられてしまいます。
不動産投資はギャンブルではありません。
毎月の家賃収入の何割かをローンの返済に回し、修繕費の積立を行い、諸経費を支払い、残った金額が自分の収入になります。
毎月の支出入を管理し、長期的な展望を持ち、賃貸経営を行っていかなければいけないのです。
また突発的な設備故障などで、思いもよらない時に修理費が必要になることもあるので、ある程度自分でも貯金を行っておく必要があります。
家賃収入が入ればすぐにブランド品を買ってしまったり、遊びに使ってしまうような人は投資家には向いていません。
4.人付き合いの得意な人
人との繋がりが大切な不動産投資家は、人付き合いの得意な人が向いています。
収益物件の売主、不動産の管理会社、銀行、不動産仲介会社、清掃業者…投資家が仕事で関わる人間は、意外と多いもの。
もちろん販売から管理、仲介まで全て行う不動産会社もあるので、どこまで人と関わるのかはそれぞれ違いますが、人付き合いが全くなくなることはありません。
特に不動産業者は良い物件を仕入れたとして、誰に最初に紹介するのか決める時に、嫌な顧客から優先的に紹介するということはしないでしょう。
不動産会社も動かすのは結局人なので、良い顧客から先に優良物件を紹介するのは当然のこと。
そのため、不動産会社といい関係を作ることも不動産投資の仕事のひとつなのです。
不動産投資家のイメージと実態
不動産投資家は不労収入を獲得し、毎日遊び回り、悠々自適な生活を送っているというのが世間のイメージでしょう。
確かに、不動産投資家の7割は、保有する物件の管理を専門の管理会社に委託するため、不動産経営の日常業務はありません。
毎日やらなければいけない仕事が特にないので、遊んで暮らしている人もいるのが現実。
しかし、他にも物件を所有したいと考えている投資家は、物件の購入をしたり、資金を調達したりといった仕事を行っています。
また前述した通り、投資家は副業として行い本業を持っている兼業投資家と、不動産投資を本業にしている専業投資家がいます。
兼業投資家の半数はサラリーマンのため、投資家と言えど普通に会社勤務をしている人がほとんど。
不動産投資家の3割は、大家として賃貸物件を管理しています。全て自分で管理を行う投資家は稀なのです。
ほとんどが自分でできる管理のみを行い、自分で行うことが難しい管理に関して、管理会社に管理を依頼しています。
大家と不動産投資家の違い
不動産投資家も大家も不動産を所有し、賃料収入を得ているという点は共通しています。
あえて違いを追求するのであれば、大家は先祖代々の土地や建物を所有しており、その管理を行うことで生計を立てているケースがほとんどです。
一方で不動産投資家はゼロからのスタート。
土地も建物も持っていない状態から自分で、物件を探し、購入し、運営していくので、ビジネス的感覚を持って、不動産投資を行っています。
自分でリスクを取り一から不動産投資を行うのが、不動産投資家なのです。
不動産投資家のメリット・デメリット
不動産投資家になると、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
不動産投資家はメリットばかり取り上げられ、デメリットが取り上げられることが少ないため、デメリットについてもしっかりとお伝えします。
本業を辞めることができる
不動産投資家の中には副業で投資を行い、本業として別の事業を行っていたり、会社勤務をしている人もいます。
しかし家賃収入のみで生活を立てることができるようになれば、本業を辞めて不動産投資だけで生活できる可能性もあります。
不労所得が獲得できる
不動産投資家にとって最大にメリットとも言えるのが、不労所得の獲得です。
働かなくても収入を得ることができます。
不労所得があると何かあったときも安心です。
病気や怪我、親の介護などで働きたくも働けない状況に陥ることもあります。
そんな時にも毎月通帳に家賃収入が入るのは、とても心強いことでしょう。
リスクが大きい
不動産投資の一番のデメリットは、リスクの大きさです。
投資用不動産を購入する際は利回りも購入の指針になりますが、利回りはあくまでその不動産が満室だった時の数字です。
人気の物件でも退去者が出ると、ルームクリーニングなどでどうしても1ヶ月間は使えない状態になります。
空室の間は収入がなくなるので、利回りも悪くなってしまうのです。
また、不動産価値の下落もリスクのひとつ。
不動産は築年数の経過に応じて、価値が下がっていきます。
リノベーションなどで価値を維持していくこともできますが、周りに環境の変化が起きるとリノベーションだけでは価格を維持することができません。
地場産業の衰退や学校の閉鎖など様々な理由で、所有する不動産物件の環境が変わる可能性があります。
不動産価値の下落リスクを防ぐには、購入前に区役所などで再開発計画がないか調べたり、地場産業の将来性についても確認しておきましょう。
流動性が低い
不動産は一般的に流動性が低いです。
流動性とは現金化するまでの期間の長短を表し、流動性の高い資産は即現金化できます。
株などは数日あれば現金化可能ですが、不動産の場合は、売れるまでに時間がかかります。
仮に買い手が見つかったとしてもすぐに現金にはならず、現金化までに早くても3ヶ月ほどかかります。
すぐに現金に変換できないので、急に多額の資金が必要になっても対応することができません。
管理会社が倒産し、家賃が振り込まれないことも
賃貸管理を管理会社に委託する場合、管理会社は入居者の家賃を代わりに集め、管理手数料を引いた金額を投資家に振り込みます。
しかし管理会社が倒産してしまうと、家賃の振り込みすら踏み倒される可能性があるのです。
入居者はきちんと家賃を支払っているので、管理会社が倒産したからといってもう一度家賃を徴収することはできません。
このようなことにならないように、管理会社の選定は慎重に行いましょう。
成功するまでに時間がかかる場合が多い
不動産投資を行えばすぐに成功できる!という訳ではなく、成功には数年を要することもあります。
不動産投資家の収入は所有する物件の数と空室率に比例します。
もちろん不動産投資を行えば数ヶ月で、年収1千万円を超える人も中にはいますが、それはほんの一握り。
1戸の区分所有から始めた場合の年収は、100万円にも満たないです。
しかし買い増しを行い、実績を作ると、銀行から多額の融資を受けられるようになります。
そして1棟単位で物件を購入できるまでに成長すると、年収が数百万円から1千万円を超えるまでになっていきます。
これが不動産投資家の成長モデルのため、不動産投資をしたから言って、無条件に成功を手にできる訳ではありません。
不動産投資家の向いている人&実態まとめ
不動産投資家は楽そう、老後の心配がなくて羨ましいと思っている人も多いかもしれませんが、不動産投資家は行動力と決断力が必要です。
相手の成功を羨むことはできても、自分も成功したいと行動に移すことができる人はほんの一握り。
もし投資家のようになりたいと思うのであれば、思った時から行動を開始すべきでしょう。
このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
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