住宅価格の上昇とペアローン
住宅価格の上昇とペアローン
不動産経済研究所(東京・新宿)が18日発表した2022年度の平均価格は、東京23区9899万円と
手の届きにくい価格となっています。新築物件の価格上昇により、新築を断念した人たちが
中古マンションに流れ、東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、東京都区部の中古マン
ションの1平方メートルあたりの成約価格は3月で100万6800円まで上昇しているのです。
住宅価格の上昇によりペアローンを選択する夫婦が増えてきていますが、知っておくべき注意点をご存知でしょうか。
今回はペアローンの注意点に着目してご紹介します。
ペアローンとは
そもそもペアローンとは一つの物件に対して、夫婦が同じ金融機関で1本ずつローンを借ります。
2人が同じ住宅のローンを支払うため連帯保証人はお互いになり、万が一片方が支払えなかった場合には、もう片方が責任を負うことになります。
2人分の収入を前提に借りるので、1人が住宅ローンを組むよりも借入限度額が増えて、大きな額の住宅でも比較的購入しやすくなるのです。
ペアローンの注意点
まず一つ目としてペアローンでは夫婦のどちらかがお亡くなりになった場合、団体信用生命保険(団信)にて保証を受けることができるのは、亡くなった方分のみとなります。つまり残った方が持っている住宅ローンの借入額はなくなりません。ペアローンの場合、団信=亡くなった場合に借入額がゼロになることにはならないので注意が必要です。
二つ目はペアローンを組んで離婚した場合は注意が必要です。
住宅を売却し住宅ローンを完済した後もお金が手元に残る場合はいいですが、住宅の売却代金でもローンを完済できない場合注意が必要です。というのもペアローンで組むと、売却するときに双方の同意が求められます。さらにお互いが連帯保証人になっているため、片方が支払わなければ当然もう片方に負担が生じてしまいます。
統計上、離婚は同居期間5年未満が最も多いです。5年未満の場合まだローンが多額に残っています。売却も難しい、支払いの負担がかかることを考えると、ペアローンを組んだ後の離婚は非常に大きなトラブルになる可能性が高いと言えるでしょう。
まとめ
ペアローンは2人分の収入を前提に借りるので、高額な物件を購入しがちです。理想の住宅を
購入できる反面、問題やトラブルが起きたときに解決が難しいため、注意が必要です。
今回はペアローンの注意点に着目し、ご紹介しました。
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このコラムを書いている人
YI
神奈川県出身 保有資格:宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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