【開催レポート】200回記念 FGH売却運用セミナー

公開日2024/09/17
更新日2024/09/20

売却運用セミナーの様子2024年7月20日、FGH主催の「売却運用セミナー」が開催されました。
 
不動産の売却を検討している方、とくにワンルームマンションのオーナーにはぜひ知っておいてもらいたい情報が満載のセミナーでした。
 
講師は、34歳の時に副業として不動産経営を始め、50歳で会社を独立、現在も現役の不動産投資家である田中氏と、株式会社FGH上席執行役員、営業三部部長である高松の二人です。
売却運用セミナー講師紹介

セミナーでは、田中氏による現役不動産投資家ならではの貴重な体験やアドバイスを伺いながら、参加いただいたみなさまに不動産を取り巻く環境や、売却に関する知識を深めていただきました。
 
セミナーの内容は、資料の4つのポイントをそれぞれ詳しく解説していく形式でした。本記事では、「不動産売却セミナー」のハイライトとして、当日の資料を用いてポイントを紹介します。

売却運用セミナー目次

1.家賃上昇は本当なのか?

まずは、家賃が上昇しているという話です。
 
特に東京都では家賃の上昇が顕著ですが、近畿圏や名古屋ではそれほど上昇していません。一方で、物件価格については、東京都のみならず他の地域でも上昇が見られます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
 

1-1.家賃上昇が止まらない

売却運用セミナー家賃上昇が止まらない
資料は、2023年3月比の主要都市における賃料の推移を掲載しています。
 
左側はファミリー向け、いわゆる2LDK以上の部屋です。東京23区が2023年3月時点で17万9千円であったものが、2024年3月には21万1千円まで値上がりをしています。20%に迫る値上がり率です。
 
実は東京23区内ですと、ファミリー物件の戸数が比較的少ないため、賃貸の需要が一気に入ってくることによって、競争も働き家賃の値上げ幅大きくなったと考えられます。
 
では、シングル向けの物件を見てみると、東京23区では昨年9万3千円だったものが10万1千円まで値上がりしています。ファミリー物件と比べると緩やかな値上がりです。シングル向けの8%上昇ぐらいが、実感に近い印象があります。
 
ただし地域ごとに見ると、上がっていないところもあります。京阪神及び名古屋では家賃の値上がりがあまり起きていません。
 

1-2.物件価格は?

売却運用セミナー物件価値は?
家賃が上昇したのであれば、連動して物件価格も上昇していると考えられます。次の資料は物件価格の上昇に関するデータです。
 
まず、家賃があまり上がっていなかった近畿圏ですが、京阪神に関しては、1年で物件価格が10%程度値上がりしていることがわかります。京阪神に関しては家賃の値上がり率より、物件価格の上昇率のほうが明らかに高いです。
 
一方、東京都で見ると、家賃はワンルームで8%、ファミリータイプで17%値上がりしていましたが、物件の価格上昇は8%程度です。
 

私たちFGHが取り扱うワンルームマンションも、東京の物件の取引はやや減少して、京阪神の物件の取引件数が増えました。この現象は東京の物件が高くなりすぎて、もしくは高く感じるようになったため、購入する方たちの意欲が、首都圏から地方へ移ったことに原因があると考えられます。
 

2.値上がりコスト3選

 
家賃が値上がりしていることはわかりましたが、一方で賃貸経営におけるコストも増加している点に注意が必要です。
 
上昇が顕著なコストとして次の3点について解説します。
・ マンション総合保険
・ 金利
・ 管理費・修繕積立金
 

2-1.マンション総合保険

マンション総合保険
まず、マンション総合保険の費用が上がっています。原因として考えられるのは、全国のマンションが老朽化して事故が増えていることです。保険会社の支払い事例が増えて、値上げにつながっていると考えられます。

私たちFGHでは、築10年から築40年ぐらいのワンルームマンションを取り扱うことが多いですが、物件を見ていると大規模修繕が計画通りに実施されてないケースは多いです。
 
例えば、あまり意識されませんが、マンションで水漏れはよく起きます。漏水のケースでは防水の塗装を打ち直しする工事を、7年に1回程度行うべきですが、実際にはあまり行われていません。そのため水漏れが頻繁に発生し、保険会社の支払いも増えているのではないかと推測されます。
 
このような現状が、保険金の上昇を招く原因だと考えられます。マンション総合保険は今後安くなることは考えにくいでしょう。
 

2-2.金利

住宅ローン金利の変動
続いて注意すべきコストに金利があります。
 
金利が上がると、安全な国債への投資で利益を確保できるため、株式を売り国債を買う人が増え、株価は下がると考えられます。株価が下がると、株式で儲けたから物件を買うという人が減るでしょう。反対に株で損をしたから不動産を売って補填しようとする人が増えるでしょう。すると不動産価格は下落します。
 
このような時は、売り物件の数が買い需要よりも多くなります。需要を超えて売りに出されるため売れない、売れないから他の物件との競争上さらに価格を下げる、結果として不動産価格が下落するという、悪い循環が起きる恐れがあります。

住宅ローンが返済額に与える影響

また、金利が上昇すると、ローンの支払いが増える点にも注意が必要です。
 
資料の通り、3,000万円を35年返済で想定すると、金利が1%から2%に上昇すると毎月の返済は約1万4千円、2%から3%に上昇すると毎月の支払いで、1万6千円ほど収支が悪化します。
 

2-3.管理費・修繕積立金

管理費修繕積立金の値上げの例
続いて3つ目のコスト、管理費・修繕積立金の値上げについてです。資料の事例1は、修繕積立金の値上げに関する総会の資料です。約1,000円の値上げが決定しています。
 
マンションの修繕積立金は、新築時には低く抑えている傾向があり、多くの場合、竣工してから7~9年後辺りに、1回目の値上げがあります。そこでしないともう間に合わない、というところでされるケースが多いです。
 
マンションの大規模修繕は、住民同士の意見がまとまらないケースも散見されます。合理的な計画が進まないと、無理な積立金の値上げが発生する可能性があるため注意が必要です。事例2の豊島区のマンションのように、一気に1万円値上げというケースもあります。
 
また、もし売却を検討するのであれば、大規模修繕の前、修繕積立金が値上がりする前がタイミングとして良いでしょう。
  

3.売却を検討する際のチェックポイント

続いて売却を検討する際のチェックポイントを紹介します。まず売却する際に結ぶ媒介契約について説明した後、賃貸管理(集金代行・サブリース)解除違約金の上昇について詳しく解説しましょう。
 

3-1.媒介契約

媒介契約とは
不動産を売却するためには、仲介を任せる不動産会社と媒介契約を結びます。
 
媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。専任媒介契約と専属専任媒介契約は、物件の仲介を契約した1社だけに任せる契約です。一般媒介契約の場合は、何社の不動産会社とでも契約を結べます。
 
一般媒介契約では、複数の会社に任せるため競争原理が働いて、最終的に良い条件で売却が決まる可能性があります。反対に買い主から見ると、一般媒介契約で多くの不動産会社から同じ物件が売り出されている場合、売り主がやる気だと感じて、価格交渉しにくい相手だと警戒される可能性があるでしょう。
 

3-2.賃貸管理(集金代行・サブリース)解除違約金

賃貸管理解除違約金
次は、賃貸管理における解除違約金が年々高額になっている点についてです。
 
サブリースや代行管理をする会社では、契約を解除されにくくするため、あるいは解除されても売上が立つように、違約金を高く設定するケースがあります。なかには、違約金を支払っても解除してくれない会社もあるため注意が必要です。
 
このような時、売却の仲介をする不動産会社が買主と交渉や調整することで、解除違約金の支払いを回避できることがあります。また、サブリースを解除しないで売却したほうが、高く売れることもあります。
 
売却に詳しい不動産会社であれば、事例に応じて、適切なアドバイスや調整をしてくれるでしょう。この調整を確実にしてくれる不動産会社に任せないと、何十万円という単位で、手取り金額が変わる可能性があります。
 
なお、FGHはワンルームマンションの売却に関しては得意分野であり、高い知識とノウハウを持ち、販路も充実しています。ワンルームマンションの売却を検討の際には、ぜひご相談ください。
 

4.おすすめ書籍

投資家おすすめ書籍
本日の講師である田中氏のおすすめ書籍は「DIE WITH ZERO~人生が豊かになりすぎる究極のルール」(ダイヤモンド社)です。お金の貯め方ではなく、使い方を書いてある本で、日本でも話題になりました。
 
セミナーに参加しアンケートを記入いただいたみなさまには、FGHより書籍がプレゼントされました。
 

5.セミナーまとめ

不動産投資において、最も重要なことは出口戦略です。現在人気のタワーマンションも50年後まで人気が続くとは考えられません。逆に50年前には憧れの的だった団地も、現在では価値が大きく下落しています。
 
50年後、あるいはもっと近い将来、不動産市場は大きく変化している可能性があります。だからこそ、出口戦略をしっかりと立てることが重要なのです。
 
昨年や今年に売却した方たちは、比較的満足度が高い傾向にあります。これは、売却益を残せたケースが多かったためと考えられます。事情があり売却益が出なかったケースでも、条件が良くマイナスを抑えられていました。
 
不動産を売却するにあたって、ベストな時期は誰にもわかりませんが、現在はベターな時期であると言えるでしょう。

 
以上、がセミナーのハイライトです。
 
セミナーで紹介した以外にも、FGHでは売却に関する役立つ情報を豊富に紹介できます。ワンルームマンションの売却を検討の際には、ぜひFGHにご相談下さい。

株式会社FGHはワンルームマンション売却に特化した収益不動産の仲介業者です。

過去10,000件以上の取引実績、最新の取引事例、今後の経済情勢も踏まえ、お客様の様々な状況にあったオンリーワンプラン型のコンサルティングをさせて頂きます。

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このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

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