老朽化によるマンション建て替えはできるのか?

公開日2023/09/29
更新日2023/09/29


近年マンションの老朽化により、建て替えを検討しなければいけないマンションが増えてきました。
今は建て替え検討しなくてもいいマンションも、いずれは検討しなくてはならない機会が訪れます。
ただ、建て替えするにも実際にどういう流れでするのかが分からない方もいると思います。
今回はマンションの建て替えまでの流れや、実際にかかってくる費用などについてまとめてみました。

建て替えの流れ

建て替えの流れは、以下のように大きく分けて4つの段階【準備段階】【検討段階】【計画段階】【実施段階】があります。
 
【準備段階】
・情報収集
・基礎的な検討
 勉強会の発足
 管理組合として再生を検討することの合意
 
【検討段階】
・管理組合における検討組織の設置
・建て替え、敷地売却、改修の総合的な比較検討
・再生方針の決議
 
【計画段階・実施段階】
・建て替え計画委員会等の設置
・区分所有法62条 建て替え決議
・民法の基本原則 全員合意

(改修の場合)・改修計画委員会等の設置 改修決議

建て替えに必要な金額

実際に建て替えに必要な金額は、マンションの規模グレードによって変わります。
これは一例ですが、分譲マンション(60㎡)であれば1戸あたりおおよそ1000~2000万になると言われています。
国による建替補助制度や融資制度を使えば自己負担金額を減らすことができますが、それでも高額なのが現実です。
負担金額の内訳は「解体費用」「建設費用」「設計費用」「事務経費」「仮住まい費用」などがあります。
 
建て替え費用は高額ですが、マンションの建替え時に既存建物の時よりもマンションの住戸を多くすることが出来る場合であれば、増やした住戸を売却しその資金を建て替え費用に充てることによって自己負担金額を大きく減らすことも可能です。
ただし、既存建物がすでに容積率に対して限界まで活用して建っている場合には、現在の延床面積以上にはできないため、この方法はあまり現実的ではありません。

実際に建替え出来るのか?

国土交通省が発表したマンション建て替え等の実施状況(2023年3月時点)によると、累計で282件、約23000戸が建て替えられています。件数自体は年々増加傾向にありますが、マンションストック数から考えると建て替え件数は少ないです。
 
マンションを建て替えるためには、集会において、区分所有者および議決権の各4/5以上の賛成を得なければいけません。
実際にこの4/5以上の賛成を得るのは難しいと言われています。難しいと言われている一番の大きな要因は、自己負担金額が大きいことです。若い世代であればそのマンションで今後何十年も暮していくことを考えることができるので、建て替えの決断は受け入れやすいと思います。
しかし、高齢世代であれば、今後何十年も先のことを考えて自己負担で建て替えをするということは、なかなか考えにくいという方もいるのが現状です。
建て替えを賛同させるためには、それぞれの区分所有者にとってのメリットを感じさせるようにしなければなりません。


※参考資料 国土交通省 マンション建替え等の実施状況

まとめ

マンションの築年数が古くなれば、いずれは建替えを検討しなければなりません。
ただ実際に建て替えを実施することはかなり大変です。建替えが思うように進まないことも考えられるため、その前に住み替えを検討することも大事だと思います。
建て替え前提で住み続ける・住み替えるいずれにしても、自身で不動産情報を得ると偏った知識ばかりになってしまいがちなので、不動産のプロに相談することが大事です。不動産についての悩みがあれば、いつでもFGHにご相談ください。

このコラムを書いている人

柏井優輝

柏井優輝

東京都出身、不動産業界歴6年 保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、FP2級

関連する記事