住宅ローンについて①~新築?中古?いくらまで?

公開日2023/08/17
更新日2024/01/11

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住宅ローンについて

みなさんは、住宅を購入した経験がありますか?
多くの人にとって、一生に一度の大きな買い物ですから、熟慮に熟慮を重ね迷子になる方も多いでしょう。
今回は、相続時精算課税制度等を利用して両親から援助を見込めるケースや住宅購入資金を現金一括買いなどのお金持ちの話はしません。
とはいえ、現金一括買いできる人も手元に資金を残し、低金利で控除の恩恵のためあえて借入することを推奨する方もいます。
 

現在の不動産市況は?

 現在、中古マンションでも2年前と比べると都下で1.25倍ほど、23区で1.5倍ほどに価格が上昇しています。中古で築年数が2年経過しているにもかかわらずです。
また、新築マンションは平均価格1億円に迫る勢いとなっています。戸建ては1.2倍くらいでしょうか。価格の高騰により買い控えている方が増えているようで、在庫戸数も増えています。

ライフステージのどの段階で買うのか?

 結婚しないなと判断したタイミング・結婚したタイミング・子供ができたタイミング・子供が小学生にあがるタイミング・子育てが落ち着いたタイミング・離婚したタイミング・親の介護が必要となったタイミング・夫婦だけの生活となったタイミングなど、人それぞれ購入を考えるタイミングがあると思います。
自分の年齢・年収や手元の資金等の現在地と将来の収入見込みを、しっかり把握することが大事ですね。
場合によっては不動産の買い替えが必要となりますが、不動産売却を検討する際は、高額売却のFGHへぜひご相談ください。

いくらまでの不動産価格なら無理なく購入できるのか?

 まずは、家計のバランスシート(BS)を作成しましょう。(返済余裕率は20%と考える。)
  例)資産500万円-負債100万円=純資産400万円
    年収400万円で30歳だと無理なく返済できる住宅ローン金額2,742万円
    (400万円+2,742万円)÷1.1=2,856万円(物件上限価格)
  例)資産1,000万円-負債300万円=純資産700万円
    年収600万円で40歳だと無理なく返済できる住宅ローン金額2,890万円
    (700万円+2,890万円)÷1.1=3,263万円(物件上限価格)
 銀行のシミュレーションではまだまだ高い融資額を借入可能かもしれませんが、上記は老後破産しないための事実上の上限額だと思います。市場価格との価格差が大きいですね。都心で狭小住宅も難しくて郊外へ移転される方も少なくありません。

新築と中古はどちら?

 住宅ローン控除の期間や省エネ性能により違いが出てきます。中古はどうしてもその地域限定で探しているというような事情がある方や築古リノベーションで大丈夫な方は検討の余地があるかもしれません。

マンションと戸建てはどちらが良いのか?

マンションと戸建てのトータルコストは、生涯で1,000万円以上違います。
マンションの良い点:立派な共用施設・RC造で遮音性断熱性に優れている(建物の耐用年数は戸建ての約2倍)・高層階なら眺望が良い・ゴミ出しが楽
戸建ての良い点:トータルコストが安い・管理費や駐車場代がかからない・修繕積立金値上げリスクがない(自分で修繕費を用意)・組合運営に参加しなくて良い(自治会程度)

そもそも住宅購入せず、賃貸で良いのでは?

 持ち家を選択し大きな借入をすることで、より純資産を大きくできる可能性が高くなります。
 賃貸では小規模なBSしかまわせませんが、住宅の購入となれば選択肢が広がります。

金融政策との関連性は?

「失われた30年」と言われる長いデフレ経済から脱却すべく、日銀はアベノミクスの一つ「大胆な金融政策」を2013年から始めました。そして2016年「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を実行し、長期金利の操作に成功。細かい部分は省略しますが、結果的に不動産価格は上昇しています。日本の経済的には望ましいことであり売却には有利な状況ではあるものの、これから購入する消費者には厳しい状況が続いています。

固定金利と変動金利はどちら?

長期金利に影響を受ける固定金利、短期金利に影響を受ける変動金利。現在7割の方が変動金利を選んでいますが、固定金利を勧める方も一定数いるようです。自動車に乗られる方は任意保険に入るように、“安全安心”にはコストがかかります。

経済の先行きは?

 物価上昇をみなさん身近に感じていることでしょう。石油も電気も値上げしていますが一定の割合を国が負担しています。つまり税金を当てている訳です。急な値上げに耐えられない国民の負担を軽減している訳ですが、不満が爆発しないように徐々に慣らしていっているように個人的には感じます。
賃金も同じように上昇していけば問題ないのですが、なかなか簡単にはいかないようです。
 
ここまでつらつらと書き連ねましたが、正直なところ、先のことは誰にもわかりません。
しかし、信頼できる人に相談をしながら比較検討を繰り返すことで、自分と家族に合った住宅が見つかるはずです。
 

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このコラムを書いている人

北岡 貴夫

北岡 貴夫

1975年 高知県生まれ 2012年株式会社FGH入社。不動産業界20年以上、売買賃貸数千件の業務を取り扱ってきた。常に公正かつ客観的な立場から誠実な取引を心掛けている。 保有資格:不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ビル経営管理士

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