賃貸管理において掃除は大切!ピカピカにすれば入居者は増える

公開日2019/05/12
更新日2024/01/26

掃除をして建物を綺麗な状態に保つというのは、実は非常に大切なことで絶対におそろかにしてはいけません。

特に入居者から共益費や管理費を徴収している時は、きっちりと清掃を行わないと不満の元になります。

確かにお金を支払っているのに、汚いままなんて嫌ですよね?
 
また建物や人の管理を怠れば、建物が汚くなり、入居者も質の悪い人ばかりが集まってしまいます。

そうなると新しい入居者も入りにくくなります。住民同士のトラブルも増えていき、退去者も増える。

空室が目立つようになり、家賃収入が減る・・と、これでは悪循環でしかありません。

優良入居者がいなくなってしまうのは、かなり痛いです。
 
掃除でそこまでの事態にはならないだろうと高をくくってはいけません。

地道なことを真面目に行うのが実は、遠回りに見えて最も大切な空室対策になるのです。

管理会社が行う清掃は、実は3種類ある

ゴミ置場やエントランス、シューズボックス、ポスト、駐車場、駐輪場、廊下、階段、エレベーターなど共有部分の清掃は、管理を委託している場合管理会社が行うことになっています。

共有部分は住民が毎日利用する場所なので、その分汚れやすくもなっています。そのため定期的な清掃が必要です。

管理会社が行う清掃には3種類あり、日常清掃、定期清掃、特別清掃です。

日常清掃では廊下や通路、階段、エントランスといった共有部分を清掃します。
 
これらの場所は利用頻度が高い分、汚れやすいので日常的に清掃を行い、清潔にする必要があります。

特にゴミ置場は汚れやすいので、日常清掃の中でも重点的に清掃が行われる場所です。

生ゴミなどをカラスが荒らした状態を放置しておくと、悪臭の原因にもなります。

そのためカラス除けなどを設置することも大切です。

定期清掃では、床や壁など汚れを清掃します。高圧洗浄機などを使い清掃していくので、専門スタッフが清掃を行うのが一般的です。
 
オフィスビルなどの場合は、窓ガラスの清掃が定期清掃になります。

特別清掃では日常清掃や定期清掃では取り除けない汚れを取り除きます。

こちらも専門業者や専門のスタッフが行います。

もし管理会社が清掃をきちんと行なっていないのであれば?

管理会社に管理を委託している場合清掃活動を行うのは、管理会社の仕事です。

しかし管理の質の高い管理会社では掃除を全く行なっていなかったり、適当な清掃で済ませていることもあります。

清掃が適切に行われていない場合、管理会社にクレームを入れましょう。

それでも事態が改善されない時には、下記の方法を取ることができます。
 

宅建協会・消費者センターの窓口に相談

管理費を支払っているにも関わらず管理会社が清掃を行わないのであれば、宅建協会や消費者センターの窓口に相談しましょう。適切なアドバイスを受けることができます。

 

弁護士に依頼し、内容証明を送る

状況に改善が見られない場合は、弁護士に相談し内容証明を送りましょう。弁護士に相談すると然るべき対応を取ってくれます。

管理会社が清掃しない状態を絶対に放置してはいけません

管理会社が清掃をしないけれど、入居者からクレームがない場合。

そんなに汚くもなっていないし、管理会社への連絡は本当に汚れてきてからでいいか・・と、のんきに構えていては大変な事態を招くことがあります。
 
まず住民が共益費の支払いを拒否し始めます。共益費は快適な生活を送るために支払うものです。

それなのに掃除がされていないのであれば、入居者は共益金の支払いを拒否できる権利があるのです。

こうなると賃貸経営の収益が悪化してしまいます。更に大変な事態なのは、大家が不当利益を得たと見なされることです。

オーナーは住民から共益金を貰っているのに、清掃をしないのであれば、その利益を不当に得たと判断されてしまうのです。

ただし受け取った共益金を管理会社に渡し、清掃費を支払っているのであればオーナーは義務を果たしているのでご安心ください。
 
また稀にあるのが、契約事項に清掃が入っていないことです。

オーナーは清掃を含めて管理を委託したつもりが、清掃が管理業務に入っていない場合、依頼したつもりで結局誰も掃除しないということになります。

こうなると不利益は全てオーナーが被ることになります。
 
特に遠方にお住いで現地に足を運ぶのが困難なオーナーは、物件がどんどんと汚くなっていることに気付きにくいです。

できるだけ足を運ぶことが望ましいですが、難しい場合は写真付きで管理内容を報告するようにという取り決めを管理会社と結びましょう。
 

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オーナー様の満足度を最大化

綺麗な状態を保つためには、住民の意識づけも大切

マンションやアパートは皆で使うものです。そのため綺麗に使うという意識を住民にも持ってもらうことが大切です。

ゴミ捨て場などの使用について、住民に対しルールを設けている管理会社もあります。

ゴミを出す時間や分別のルールを住民が主体的に守ってくれたり、綺麗に使う努力をしてくれると、いつまでも綺麗な状態を維持することができます。
 
また管理会社にはゴミ捨て場の清掃義務がありません。

そのためゴミ捨て場が汚いのは、大家が綺麗にするしかないこともあります。

入居者にルールを守らせ、マナーの範囲内でゴミを出してもらえば大家自ら清掃を行う必要も減ります。

ルールや仕組みを整備し、守ってもらう環境を作り上げること、そして優良入居者を選ぶことも大家の大切な仕事だと言えます。

アパートに隣接する道路は誰が掃除すべきなのか?

アパートに隣接する道路が汚くなってしまっている場合はどうすべきでしょうか?
 
まず初めに道路には、4種類あります。それは国道、県道、市道、私道です。

道路の種類により、管理する人は違います。まず国道、県道、市道は、自治体が清掃することになっています。

そのため国道、県道、市道が汚い場合は役所に相談しましょう。

私道の場合は、私道の所有者に清掃する責任があります。

もし自分の所有する私道であるならば、自分で清掃する必要があります。

管理を委託しているのであれば、管理会社に私道を含めて清掃するよう依頼しましょう。
 
また私道の場合は複数世帯で所有しているというケースもあります。

その場合はどこからどこまでは、誰が清掃をするのかという取り決めをしたり、定期的に皆で清掃活動を行うことが大切です。

アパートやマンションがいくら綺麗でも、隣接する道路に生ゴミが散乱していたり、ツバやタバコの吸い殻、吐瀉物が放置されたままでいると、建物自体も汚く見えてしまいます。
 
また治安の悪い地域にも見えるので、入居者からも嫌煙されます。

そのため他人任せ、業者任せ、自治体任せにしないで、大家自ら清掃してもいいかもしれません。

自治体に連絡したからといって、すぐに対処してくれる訳ではありません。

依頼から清掃までの期間に、内見に入居希望者が来ることもあります。

これではせっかく内見に来てくれたのに、成約に結びつけられません。

大家自らゴミ袋を手に物件の周りを回るといいでしょう。

大家自ら清掃することで得られるメリットがある

大家自ら清掃を行うのが最も確実で、スピーディーです。そのため可能であれば、現地に行き清掃活動を行うのが一番です。

大家自ら清掃を行うことで得られるメリットは多数あります。
 
その一つが入居者と繋がりができることです。現地にいけば必ず入居者に会えます。

入居者に会ったらお辞儀や挨拶をしましょう。何度か会ううちに顔見知りになれます。

大家として何か不満はないかと言ったことなど世間話ができるようになると、入居者との関係が築けます。

入居者から寄せられる不満や苦情は大切な情報源です。

その不満や苦情を解決することができれば、入居者満足度が向上し、大家への信頼感も上がります。

こうして良い循環ができるようになれば、沢山の人に選ばれる物件に変わるのです。
 
また物件を自分で掃除すれば、建物の状態を確認できます。

老朽化や建物の痛みを感じれば、修繕計画を立てるなど次の施策に打って出ることができます。

管理会社からも建物の状態についての報告を受けることはできますが、自分の目で見て確認することは大切です。

大家自ら清掃を行うのであれば、どれくらいの時間がかかるのか?

大家が自分で清掃を行うとなれば1棟の清掃完了にかかる時間は2〜3時間です。

行う清掃は掃き掃除や拭き掃除が基本になります。

共有部分を掃いて、拭くだけでもかなりの時間が必要になります。
 
また物件によっては草抜きも必要でしょう。

草抜きは3ヶ月に一度程度で良いかもしれませんが、掃除に草抜きまで加えると掃除完了までに半日費やすことになります。

夏は暑く、冬は寒さに耐えながらの清掃です。持っていくものも必要です。

清掃には洗剤やクリーナー、ゴミを入れるためのビニール袋、雑巾、放棄、モップ、バケツ、チリトリが基本的に必要になります。

収納場所があれば現地に置いておくこともできますが、スペースが限られていたり置く場所を確保できないの出れば、清掃の度に掃除道具を持って行かなければいけないという手間もかかります。
 
大家自ら掃除をすることはメリットも大きいですが、手間と時間がかかるというデメリットもあります。特に夏場や冬場は体力的にも清掃を行うのはしんどいです。

管理会社に清掃を委託しなくても、清掃会社に清掃を委託するという選択肢もあります。

夏場や冬場だけは清掃を依頼し、気候の良い春と秋だけは自分で清掃すれば、半年に一度物件の様子を確認できますし、体力的にも過酷ではありません。

清掃の選択肢は決して一つだけではなく、多数あります。その中からベストな選択をして下さい。

清掃が難しいのであれば、お花を飾るだけでもオッケー

清掃をしたいけどそんな暇がない、管理会社に任せているので、それ以上の清掃はしたくないなど清掃をできない理由、しない理由は、大家によりそれぞれでしょう。

またリフォームをするのにも費用がかかりできないとお考えであれば、お花を飾ることから始めてみるといいでしょう。

エントランスにお花が飾ってあるだけで、雰囲気がぐっと良くなります。特に女性受けは抜群です。

ある物件ではエントランスにお花を飾っただけで、女性入居者の数が増えたそうです。

切花を毎回飾るのは苦しいという方は、プランターのお花でも十分です。物件の前にお花が咲いているだけでも印象が良い方向へと変わります。

まとめ

清掃を施すことは非常に大切で、入居者に気持ちの良い住環境を提供できます。

清掃こそが満室経営に導くといっても過言ではないので、しっかりと清掃を行い選ばれる物件に変身させましょう。

このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

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