今後の為に知っておきたい『電子契約』

公開日2022/02/18
更新日2023/01/07

書類記入
不動産業界では、購入者の利益を保護するために、重要事項説明書や売買契約書の書面交付が義務付けられています。
 
そのため、今まではなかなかIT化が進みませんでしたが、2021年5月のデジタル改革関連法案成立によって、不動産業界も急速にIT化が進むことになりました。
 
デジタル社会の実現に向けて法整備が行われるなか、不動産業界も今まで電子化できなかった書面のほとんどが2022年5月までに電子化できるようになると言われています。
 
今回は、不動産取引における電子契約についてまとめてみました。

電子契約とは

電子契約とは、PDFファイル等の電子データで契約書面を作成し、第三者等の改ざんを防ぐ為に押印の代わりに電子署名を用いて締結することができる契約のことを言います。
 
今までと違い、紙を使わずに契約を締結できるため、業務効率化やコスト削減などのメリットがあります。

不動産電子契約によるメリット

【業務効率化】

今までの不動産取引業務では、書面の作成、印刷、捺印、収入印紙の貼り付け、郵送、書面の保管・管理、お客様との立ち合いなど、1つの契約を完了させるのに多くの労力が必要でした。
 
しかし電子契約を導入することによって、オンライン上の操作だけで業務が完結し、書面の印刷や郵送を省くことができるため業務効率化につながると言われています。
 

【コスト削減】

業務効率化が高まると、以下のコスト削減にもつながります。
 
・用紙代
・印刷代
・郵送代
・収入印紙代

 
特に不動産取引での収入印紙代は大きな負担です。
 
1,000万以上の不動産を取引した場合、印紙税が5,000円以上になります。
 
電子契約においては、国税庁が印紙税貼付不要との見解を出しているため、契約者の印紙税削減に繋がるでしょう。
 

【ペーパーレス化による保管スペース不要化】

不動産取引における契約書類は、最低でも5年間の保管が義務付けられています。
 
そして当然ながら、書類を保管するためには保管スペースが必要です。
 
電子契約を導入する事によって契約書類が電子化されるため、契約書類の保管スペースは不要になります。
 
書類を探す際にも、手作業で探していた時とは違い検索機能を使用して探せるので、時間と手間をかけずに書類を探し出せるはずです。
 
また、電子化された書類をクラウド上で管理することで、紛失等のリスクも回避することができます。
 

【スピーディーな契約が可能】

電子契約が導入されると、遠方に住んでいるため会いに行きにくかったお客様とも場所を選ばず契約できるようになり、今までよりもスピーディーな契約締結が可能になります。

まとめ

不動産取引においては、電子契約を導入することで多くのメリットが得られます。
 
今後はオンライン上での契約のやり取りが主流になる可能性も大いにありうるので、今のうちに情報を集めておいて損はないでしょう。

マンション売却虎の巻

このコラムを書いている人

柏井 優輝

柏井 優輝

東京都出身 2015年新卒入社 FGHフットサル部キャプテン 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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