ウクライナ情勢から見る家計への影響

公開日2022/05/12
更新日2022/12/24

ロシア軍によるウクライナ侵攻について、連日多くの報道がされていますが、私達の家計にも影響が出てきています。
 
今回はウクライナ情勢による家計への影響と、今後の対策についてまとめてみました。

ロシアへの依存度が高い日本

経済産業省は、ロシアとウクライナへの依存度が高く、対策が必要な重要物資を検証した結果、石油・液化天然ガス、半導体製造に必要なネオンなどの希少なガス、排ガス浄化に使われるパラジウムなど7品目を特定しました。
 
エネルギーについては、ほかの生産国への増産要請や消費国同士の連携を強めるとしています。
 
今回のようなウクライナ侵攻による影響は、ロシア依存度が高い日本の現状について考えさせられるものとなりました。

石油1日あたりの生産量 上位10か国

何が値上げされるの?

【穀物の値上がり】
ロシアとウクライナは、主要な穀物の生産・輸出国です。
 
ロシアとウクライナを合わせた小麦出荷量は世界全体の25%余りを占め、ウクライナのトウモロコシ輸出量は世界4位です。
 
日本は小麦の国内需要の9割を輸入に頼っており、小麦価格の高騰は必至と言えます。
 
小麦粉が値上がりすることで、パン、パスタ、うどん、カップ麺などが値上がりするでしょう。
 
また、トウモロコシの相場が高騰すると、それらを飼料としている畜産物(牛肉、豚肉、鶏肉、乳製品)の価格が上昇します。
 
【ガソリンや電気料金の値上がり】
ロシアは世界3番目の原油生産国です。
 
ロシアからの供給が滞ることへの懸念が強まり、原油の先物価格は上昇しています。
 
この原油価格の上昇を受けて、レギュラーガソリンの小売価格も上昇しています。
 
また、4月分の電気料金について電力大手10社中7社が料金を引き上げることを発表しました。
 
標準的な家庭1か月当たりの料金引き上げ幅が最も大きい中部電力ミライズは、前月に比べ127円高い8,076円。
 
次いで東京電力エナジーパートナーは115円引き上げ8,359円、東北電力は98円上げて8,431円となっています。

実質値上げ(ステルス値上げ)とは?

すでに日本国内では、コンビニやスーパーの定番品、日用品まで値上げが相次いでいます。
 
そこで注意したいのが、ステルス値上げです。値上げを発表する企業がある一方で値段を据え置いたまま内容量を減らして販売を行っている企業やメーカーもあります。
 
消費者としては気づきにくいことから、家計にじわじわとダメージを与えることになります。

今こそ家計を見直そう

今回の値上げ対象は、すべて生活に直結するものばかりですね。
 
しかし、電気料金に関しては、電力自由化により様々なライフプランに合わせた電力会社を選択できるようになりました。
 
無駄を見直し固定費を削減することは、節約の近道といえるでしょう。
 
食料品や日用品の節約は難しいですが、ポイントを利用した買い物の工夫も節約に繋がりそうですよね。
 
まずはできることから始めてみる、何ができるか考えることが大切な気がします

このコラムを書いている人

岡田

岡田

FP2級

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