住宅セーフティネット制度について

公開日2022/07/26
更新日2022/07/26

未だにコロナの終息が見えない状況下、多くの方が生活に困窮されています。

そのような方々に住宅確保給付金などの措置が取られておりますが、コロナの影響を受けた方に限定されない住宅確保に関する制度があるのをご存じでしょうか。

今回は、住宅セーフティネット制度についてご紹介致します。

 

住宅セーフティーネット制度とは

高齢者や障碍者、外国人、子育て世帯、被災者など、住宅の確保に配慮が必要な方は今後も増加することが予想されます。

その一方で増加している空き家・空き室を活用し、住宅確保要配慮者の入居を拒まずに、賃貸住宅の供給を促進することを目的とした支援制度が「住宅セーフティーネット制度」です。

賃貸人の方は、国が運営する「セーフティネット住宅情報提供システム」から登録を行います。

登録した空き家や空き室は国土交通省の管理するホームページに掲載されるため、入居者を円滑に探すことができます。

 

支援内容について

住宅セーフティーネット制度のおもな支援内容は、次の通りです。

 

≪賃貸人への支援≫

登録した物件の改修を支援するため、改修費の補助制度があります。

バリアフリー改修、耐震改修、省エネルギー改修、交流スペースを設置する工事などが対象となり、工事内容に応じて補助率・補助限度率が定められています。

なお、改修費補助を受けた住宅については、10年間は住宅確保要配慮者に限定した登録住宅として管理する必要があります。

また、賃借人が生活保護受給者であり家賃滞納の恐れがある場合、支給実施期間である福祉事務所に通知の上、福祉事務所から直接賃貸人へ支払うという代理納付の方法を取ることも可能です。

 

≪賃借人への支援≫

住宅確保要配慮者への支援としては、住宅確保要配慮者居住支援協議会が入居にかかわる情報提供や相談、見守りなどの生活支援等のサポートを行っております。

また、低額所得者を対象として、家賃・家賃債務保証料等の低廉化、セーフティーネット登録住宅への住替えに対する補助があります。

 

物件の基準について

賃貸住宅を当該制度へ登録する際には、下記のような一定の基準に適合する必要があります。

 

・耐震性を有すること
・住戸の床面積が原則25㎡以上であること
・家賃の額が近傍同種の住宅の家賃の額と均衡を失しないこと

 

基準については地方公共団体が賃貸住宅供給促進計画を定めることによって、強化・緩和をすることが可能です。

 

制度を受ける対象者について

当該制度を利用できる住宅確保要配慮者は、次の通りです。

 

・月収が15万8千円以下の低額所得者
・被災者(被災後3年以内だが、東日本大震災等大規模災害の被災者は除く)

・高齢者

・障碍者

・18歳未満の子供がいる世帯

・外国人等(外国人のほか、DV被害者や犯罪被害者、中国残留邦人など)

 

上記以外にも、地域の実情等に応じて都道府県や市区町村が供給促進計画にて「新婚世帯」「戦傷病者」「LGBT」の方など、住宅確保要配慮を独自に定めている場合もあります。

また、賃貸人の方は「障碍者の入居は拒まない」「低額所得者、外国人、被災者の入居は拒まない」など、入居を拒まない住宅確保要配慮者の範囲を限定することも可能です。

 

まとめ

今回は、住宅セーフティネット制度について紹介致しました。

生活困窮者である賃借人を守るだけでなく、賃貸人の方にもメリットのある制度ですので、空き家・空き室にお困りのオーナー様はぜひ活用してみてください。

このコラムを書いている人

R. K

R. K

千葉県出身、 保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

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