相続税について思うこと
親が高齢になるにつれ、相続について考えさせられることが多くなった。
「あれ!?うちの実家はいくらくらいだ?土地もいくつかあったようだけど…」
「相続税はいくらかかるのだろう?大丈夫かな?」
いろいろと心配になってしまいネットで調べてみたところ、“相続税がかかる人は12人に1人程度”という事実を知った。
「いやいや富裕層8%には絶対入らないでしょう!」とは思っているものの、やはり自分で確認しないと安心できない。
相続税がかからないにしても手続きに諸費用もかかるだろうと、全国地価マップにて実家の相続税路線価を調べてみたところ、実家の路線価は都心の住宅地の10分の1、住んでいる都下の3分の1の価格であった。
まあ、一応ざっと計算してみてみるとこんな感じだ。
土地:路線価60千円×1.00×589.19㎡=35,351千円
家屋:固定資産税評価額(1,540,656円+934,371円)×1.00=2,475千円
合計:37,826千円
基礎控除3,000万円+600万円×2(法定相続人)=4,200万円
3782.6万円-4,200万円=△417.4万円
預貯金や保険が400万円以上あればまた正確に計算しようと思っているが、おそらくそれはないだろう。
ちなみに、実家以外の駅前の土地や喫茶店の隣の宅地、国道近くの農地なんかはきれいさっぱり処分済であった。
さすが終活上手なお父上である。
つまるところ、相続税は庶民的な家庭に育った私には無用な心配事であったというわけだ。
みなさんは、実家の資産状況をどうやって確認するのだろう。
亡くなるまで借金の存在を知らなかったなんて話も聞くし、そもそも厳格な父だった場合、資産状況をあけすけに聞けるのだろうか?
家族の関係性がフランクなら聞けるというものでもなさそうだし、年齢的なことも関係してくる。
そもそも自身が資産を持つ時、子に相続することを考えているのだろうか?
毎年、贈与税基礎控除110万円の範囲内で子に贈与している人もいるらしいし、相続人が払う相続税をすでに用意されている方もいると聞く。
何にせよ普段からコミュニケーションをとり、相続に限らずなんでも気兼ねなく相談しあえる関係性を築くことが大切であろう。
お客様のなかには少なからず資産家がいらっしゃって、私は資産運用のお手伝いをしている立場だ。
相続等のお悩みにも相談に乗れるような知識を蓄えていくことが、プロフェッショナルへの道である。
このコラムを書いている人
北岡 貴夫
1975年 高知県生まれ 2012年株式会社FGH入社。不動産業界20年以上、売買賃貸数千件の業務を取り扱ってきた。常に公正かつ客観的な立場から誠実な取引を心掛けている。 保有資格:不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ビル経営管理士
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