最近よく聞くFIREとは
令和を迎えて早4年目。多様性や個性を尊重するミレニアル世代の生き方の一つとして、「FIRE(ファイア)」という言葉を耳にするようになりました。
FIREとは、2010年頃から欧米の20代~30代の間で、新しいライフスタイルを指す言葉として定着し始めました。
今回は、このFIREについて詳しく紹介していきます。
FIREとは?
FIREとは、Financial Independence(経済的自立)、Retire Early(早期退職)の頭文字をとった造語で、“早期退職してお金のためにヘトヘトになるまで働く縛りから自分を解放する”というライフプランや概念を指します。
従来の早期リタイアは、「ビジネスで成功したり遺産相続したりといった、ごく一部の富裕層だけが実現できる悠々自適な生活」というイメージだと思いますが、FIREは、日々の生活を賄えるような貯蓄と生活を意識しながら、リタイア後も身近に始められる投資の収益を得ることで、経済的自立を目指しています。
マイホームやマイカーをはじめとして「所有」よりも「共有(シェア)」することを好む価値観を備えたミレニアル世代には、消費を抑えて自分らしい時間を獲得することを目指すFIREの概念に支持が集まるのは自然な流れかもしれません。
FIREを目指すために必要なこと
FIREをするためには、必要な知識がおもに3つあります。
支出を削減する知識
節約についての知識は、あって困るものではありません。特に固定費の見直しは効果的ですね。
「家計の見える化」と「節約の仕組化」は、土台とも言える重要なポイントです。
お金を働かせる知識
お金に働いてもらう、つまり「資産運用(投資)」に関する知識です。
一口に投資と言っても、不動産や株など様々な手法があります。
FIREをするために大切なのは、リスクとリターンのバランスがいい堅実な運用方法を知ることです。
FIREすることで得た時間を、資産運用について学ぶ機会に使うのも賢い選択ですね。
収入を上げる知識
資産運用と同時に考えたいのが、お金を増やす方法です。
もちろん働かないという選択もありますが、本業の給料を増やしたり、副業で稼いだりと収入を増やす方法はたくさんあります。
最近では働き方も多様化してきているため、自身のライフプランと照らし合わせて考えると、長期的な計画も立てやすいですね。
FIREするメリット・デメリット
FIREには、「仕事を選べる」「好きな場所に住める」「好きなことに時間を使える」などのメリットがあります。
仕事に追われずより自分らしい生き方を実現したい人にとって、FIREは有効な手段といえるでしょう。
その反面、デメリットとして「資産運用がうまくいかない可能性がある」「贅沢な暮らしはできない可能性がある」「生きがいを失う」など、逆に生活の充実度が下がってしまうリスクがあることも認識しておく必要があります。
マネーリテラシーを高めることで、人生の選択肢も広がります。
メリットとデメリットを理解したうえで、ライフプランの一つとして検討したい生き方ですね。
このコラムを書いている人
岡田
FP2級
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