相続に種類があるのをご存じですか?

公開日2023/01/24
更新日2023/01/19

書類記入する人
相続方法には「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つの方法があります。
 
相続放棄は聞いたことがあっても、単純承認、限定承認は初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
 
今回は、限定承認について詳しくご紹介します。

相続財産の確認から相続方法の選定

まず、亡くなられた方のどのような財産が遺産(相続財産)になるのかを確認する必要があります。
 
基本的に、経済価値のあるものは全て遺産となります。
 
土地、建物などの不動産はもちろん、現金や預貯金、株式などの有価証券、貴金属、家財家具など(プラスの財産)も含まれます。
 
一方、借入金や各種の未払税金の債務(マイナスの財産)も相続することになるので注意しましょう。
 
相続を行うときに、プラスの財産・マイナスの財産がそれぞれどれくらい残されているのかわからない場合があります。
 
このような状況であれば、多くの方が「プラスの財産があれば相続したいけれど、マイナスの財産が多ければ相続放棄をしたい」と迷われるのではないでしょうか。
 
相続が発生してから相続財産を把握する場合、相続財産が多いと大変な作業となります。
 
事前に相談をして財産目録を作り、財産(プラスの財産)と借金(マイナスの財産)をきちんと把握しておくと相続の手続きがスムーズになるのでおすすめです。
 
手放したくない財産や住居が遺産に含まれている場合、相続方法の選択肢の一つである「限定承認」を次の項目でご紹介します。

限定承認とは

「限定承認」とは、相続人が相続財産から故人のマイナスの財産(借金など)を清算して、財産が余ればそれを引き継ぐという方法です。
 
マイナスの財産があるからと安直に相続放棄を選んでしまうと、本来プラスの財産として相続することができるものまで放棄してしまい、大きな損をしてしまう可能性があります。
 
計算してみるとプラスの財産が多いときや手放したくない財産や住居が遺産に含まれているときには、限定承認を検討してみましょう。
 
限定承認は相続財産の範囲内のみで借金などを返済し、故人が借金などで債務超過の状況にあっても手放したくない財産・住居を守ることができます。
 
ただし、限定承認は亡くなった方の相続人だと知った時から3か月以内に家庭裁判所に申立てを行う必要があり、必ず相続人全員が申立をする必要があります。
 
何も手続きを行わないと単純承認を選んだとみなされるので、注意が必要です。
 
「相続人全員の意見が一致しないと申立ができない」という点は、限定承認における大きなデメリットの一つであり、相続人同士の仲が悪いときは利用が難しくなります。

まとめ

まとめ
今回は相続方法の一つである限定承認について、ご紹介しました。
 
相続が発生してから相続財産を把握するのではなく、事前にご家族で話し合いをされてはいかがでしょうか。
 
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このコラムを書いている人

YI

YI

神奈川県出身 保有資格:宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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