二重サブリース契約

公開日2023/02/07
更新日2025/06/13

のしかかる負担増

サブリース契約(転貸借)というと、マンションオーナーにとってはすでに聞きなれた言葉だと思いますが、最近新築ワンルームでの契約で急増してきている問題が「二重のサブリース契約」です。
 
通常のサブリース契約であれば、オーナーとサブリース会社の契約となり、サブリース会社はその物件の入居者となってそのお部屋を一般の入居者へと転貸します。
 
次に、二重のサブリース契約というと、オーナーとサブリース会社Aが契約を結び、サブリース会社Aはサブリース会社Bとサブリース契約を結び、サブリース会社Bが入居者へと転貸借をします。
 
この二重サブリース契約は、売却時のトラブルにもなりかねません。
 
近頃は知らない間に二重サブリース契約を結ばされいるケースも増えてきているので、注意が必要です。

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二重のサブリース契約の解約はできる?

正直なところ、二重サブリース契約の解約は難しいです。
 
サブリース会社Aへ家賃の6か月分を違約金として払い解約できたとしても、サブリース会社Bが解約を拒めばサブリース会Bとの契約の解約はできず、完全なサブリース契約の解約とはなりません。
 
サブリース契約の解約ができていない状態では、賃料の上げ下げや賃貸借契約書の変更など全ての決定権をサブリース会社Bが握っていることになります。
 
物件を売却されて管理を外されるのを防ぐために賃貸借契約書(入居者の賃貸の契約書)の提出を拒む業者も存在するので、実際の貸出賃料が把握できず、売却ができなくなってしまう可能性が出てきます。
 
たとえ売却できても、多くの場合は相場より金額が下がってしまうでしょう。
 
サブリース会社との契約書で期間内解約の条項がない場合には、サブリース会社を借主とする賃貸借契約のため、借地借家法により借主側が大きく保護されます。
 
原則オーナー都合での解約はできず、解約を相当とするための正当事由が必要です。
 
「正当事由」が認められるような要件を満たすことは至難の業で、なかなか骨の折れる作業になります。
 
どうしても諦めたくない場合は、サブリースの解約に強い不動産トラブルを専門としている「弁護士」に依頼するのがおすすめです。

対策としては

二重サブリース契約を防ぐ対策としては、以下の3点が挙げられます。
 
✅契約書の内容をしっかり理解する
✅条項に転貸先の指定があるかないかをチェック
✅契約更新や契約期間についてしっかり確認する
 
重要ポイント
 
約款に解約について書かれているか、違約金は発生するのか、長期契約であればその年数が「上限」なのか「必ず保証されるのか」は確認することが大切です。
 
なお、新築マンションはサブリース契約の必要はないと認識していただければと思います。
 

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このコラムを書いている人

小松 麻弓

小松 麻弓

株式会社FGH大阪支店 大阪府出身 好きな食べ物はメロン。美味しいものが大好きです。おおきに! 保有資格:賃貸不動産経営管理士

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