【2024年最新】アパート投資・アパート経営のメリットとデメリットを徹底解説!
アパート投資とは、アパートを一棟丸ごと購入して賃貸に出し、家賃収入を得ることを目的とした不動産投資です。
アパート投資とよく比較されるのがマンションの一室に投資する区分マンション投資であり、どちらにすべきかで悩んでいる方も少なくありません。
アパート投資と区分マンション投資は、一概にどちらが良いと言うことはできず、オーナーの所得や資産状況、投資の目的や戦略などによって変わってきます。
ただ、より大きな収益を狙いたいのであればアパート投資は有力な選択肢になるはずです。
今回はアパート投資にフォーカスして、そのメリットやリスク、始め方などについて解説していきます。
アパート投資のメリット
アパート投資の主なメリットについてご説明します。
メリット01:家賃収入が大きい
アパート投資は、一棟丸ごとアパートを購入して複数の住戸を所有するため、区分マンション投資よりも家賃収入が大きくなります。
たとえば、家賃10万円の区分マンションは年間で120万円の家賃収入が得られますが、家賃7万円の住戸が6つあるアパートに投資すれば年間で504万円の家賃収入が見込めます。
もちろん、複数の区分マンションに投資して総収入額を増やすこともできますが、投資する物件数が多くなるほど賃貸管理が大変になります。
その点、アパート投資なら管理するのはその一棟だけなので、手間や負担を最小限に抑えられます。
メリット02:投資効果をコントロールしやすい
不動産経営をしていくうえで、物件の経年劣化を避けることはできません。
物件が老朽化したとき、区分マンションのオーナーは室内をクリーニングしたり修繕したりすることくらいしかできませんが、アパートのオーナーはリノベーションや外壁塗装、共用部分の修繕や入居者ニーズに合わせた設備の導入など、建物全体に関わる対策を施すことができます。
賃貸経営におけるオーナーの裁量が大きいので投資効果をコントロールしやすく、工夫次第で安定稼働を実現することが可能です。
メリット03:高利回りが期待できる
アパート投資は区分マンション投資に比べて高い利回りが期待できます。
基本的にアパートの構造は木造もしくは鉄骨造(S造)であり、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のマンションに比べると物件価格は安くなります。
一方で、立地や広さなどの条件が似たマンションに比べて家賃が大きく下回るわけではないので、利回りが高くなりやすいのです。
また、アパートの管理を一棟丸ごと管理会社に委託することで管理手数料を抑えられるケースも多く、その点も実質利回りが高くなるポイントになっています。
メリット04:出口戦略の幅が広い
アパート投資は区分マンション投資と異なり、建物の所有権だけでなく土地の所有権も手に入ります。
そのため、区分マンション投資に比べると幅広い出口戦略が立てられます。
物件を売却する以外にも、「アパートを解体して建て直す」「アパートを解体して自宅を建てる」「土地を切り売りする」「持ち続けて土地を相続する」など、様々な出口戦略が考えられます。
仮に賃貸経営がうまくいかなくても、次の一手を打ちやすいのはアパート投資の魅力だと言えるでしょう。
メリット05:リスクを分散できる
区分マンション投資の場合、マンションの一室しか所有しないので、その部屋が空室になると家賃収入がゼロになってしまいます。
たとえば、空室が1ヶ月続いたら年間の収益がマイナス8.3%に、空室が2ヶ月続いたらマイナス16.6%になります。
一方、全10戸のアパートに投資した場合、仮にそのうちの3戸が1ヶ月空室になっても年間の収益はマイナス2.5%で済み、空室が2ヶ月続いてもマイナス5.0%で済みます。
このように、アパート投資は複数の住戸を所有するため空室リスクを分散でき、空室による影響を最小限に抑えられます。
メリット06:節税効果が高くなる
アパートは木造の物件がほとんどです。
木造の不動産は鉄骨造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の不動産に比べて減価償却期間(耐用年数)が短く、1年あたりの減価償却費が大きくなります。
そのため、所得税・住民税の節税効果が高くなります。
アパート投資と他の不動産投資との違い
アパート投資と、それ以外の不動産投資の違いを比較してみます。
アパート投資と一棟マンション投資の違い
「アパートとは」「マンションとは」という明確な定義はありませんが、アパートと言えば木造もしくは鉄骨造(S造)で2~3階建ての建物を指し、マンションと言えば鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で3~4階建て以上の建物を指すのが一般的です。
投資物件として一棟アパートと一棟マンションの違いをあげるとしたら、顕著なのは節税効果でしょう。
不動産は減価償却期間(耐用年数)が短いほど節税効果が高くなります。不動産は構造によって、以下のように耐用年数と償却率が定められています。
不動産の構造 | 耐用年数 | 償却率 |
---|---|---|
木造 | 22年 | 0.046 |
鉄骨造(S造) ※ 鉄骨の厚みが3mm超4mm以下 |
27年 | 0.038 |
鉄骨造(S造) ※ 鉄骨の厚みが4mm超 |
34年 | 0.030 |
鉄筋コンクリート造(RC造) 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) |
47年 | 0.022 |
減価償却期間(耐用年数)はRC造やSRC造に比べ木造のほうが短いので、マンションよりアパートのほうが節税効果は高くなります。具体的な減価償却費は、物件の取得価額に償却率を乗じて算出します。
たとえば、木造のアパートを8,000万円で取得した場合の減価償却費は、以下のように算出します。
8,000万円 × 0.046 = 368万円
この場合、1年間の所得から368万円を経費として差し引くことができます。
一方で、鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションを8,000万円で取得した場合の減価償却費は、以下のように算出します。
8,000万円 × 0.022 = 176万円
この場合、1年間の所得から176万円を経費として差し引くことができます。
このように同じ価格の建物でも、耐用年数が短い木造のほうが減価償却費は多くなります。上記の例では、木造アパートのほうが192万円多く経費計上できることになります。
アパート投資と区分マンション投資の違い
アパート投資と区分マンション投資の違いとしては、家賃収入や利回り、出口戦略などがあげられます。
立地や築年数などによって変わってくるので一概には言えませんが、区分マンション投資に比べるとアパート投資のほうが高利回りが期待できます。
また、一棟アパートに投資すると複数の住戸を所有することになるので、満室経営ができれば家賃収入も大きくなります。
出口戦略が幅広いのもアパート投資のほうです。
アパートは木造なので資産価値が低く、融資を受けにくいという実情があります。
そのため、アパートのまま売却する場合は買い手を見つけるのが難しくなりますが、建て替えやリノベーションで満室にしたうえで、オーナーチェンジ物件として売却するのも一つの出口戦略です。
その他、アパートを解体して更地化して売却することもできますし、売却代金で他の資産に買い換えることも可能です。賃貸経営は辞めて、自宅を建てるという手もあります。
なお、一棟アパートに投資するより、「エリアを分けて複数の区分マンションに投資したほうがリスクを分散できる」という考え方もあります。
たしかに、エリア自体の賃貸需要が下がってしまった場合、アパート投資のほうが影響を受けやすいでしょう。
そのため、アパート投資をおこなう際は、長期的な視点でエリアの賃貸需要を見極めなければいけません。
同じ理屈で、一棟アパートに投資するより、エリアを分けて複数の区分マンションに投資したほうが、地震や火事などの災害リスクも分散できます。
とはいえ、不動産投資における災害リスクは地震保険や火災保険でカバーするという考え方が一般的です。
アパート投資と戸建て投資の違い
アパート投資と戸建て投資の違いとしては、利回りや流動性(売却のしやすさ)、オーナーの負担などがあげられます。
戸建て投資はアパート投資よりも利回りが高い傾向にあります。
特に、地方の戸建ては利回りが20%を超える物件も少なくありません。
また、戸建て物件は賃貸用として貸し出すだけでなく、居住用として売却することも可能です。
将来、売却を考えるときに、比較的買い手を見つけやすいのは戸建て投資のメリットだと言えるでしょう。
一方で、戸建て投資はマーケット自体が小さく、物件の供給量もアパートに比べると圧倒的に少ないのが現状です。
そのため、投資物件を探すのが難しく、時間がかかりがちです。
また、入居者獲得のためにリフォーム・リノベーションをする際も延床面積が広いので割高になる傾向があります。
手間や時間、コストなどオーナーにかかる負担が大きいので、本業のある方や不動産投資の経験が浅い方には向かないでしょう。
アパート投資のリスクとは?
アパート投資の主なリスクについてご説明します。
リスク01:物件価格が高い
アパート投資は一棟丸ごとの購入になるため、物件価格も高くなります。
たとえば、土地を買って新築アパートを建築する場合などは1億円を超えるケースも少なくありません。
一般的に不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資だと言われますが、アパート投資に限っては「ハイリスク・ハイリターン」という側面が強くなります。
高い入居率をキープできれば大きな収益が期待できますが、空室が多くなると賃貸経営が赤字に転じるリスクもあります。
リスク02:耐用年数を過ぎると資産価値が大きく下がる
上述のとおり、木造アパートは耐用年数が短いため、減価償却による節税効果は高くなります。
しかし、耐用年数が短いがゆえのデメリットも認識しておかなければいけません。
耐用年数が短いということは、物件の寿命も短いということ。
耐用年数を経過した物件は資産価値が大きく下がり、融資を受けにくくなります。
それゆえ、耐用年数を過ぎたアパートを売却する際は、「売却価格が安くなりやすい」「買い手が見つかりにくい」といったデメリットがあります。
リスク03:空室率が上がると収益性が低下する
区分マンション投資は、購入した住戸が空室になると家賃収入がゼロになってしまいます。
一方で、アパート投資は複数の住戸を所有するため、空室リスクを分散することが可能です。とはいえ、空室率が高くなれば収益性は大きく下がります。
当然ですが、空室になっている間も毎月、ローンの返済をしていかなければいけません。
アパート投資では、できるだけ空室率を低く抑えるのはもちろん、空室率が高くなってしまった場合もローンの返済を継続できるだけの余裕を持っておくことが大切です。
アパート投資のリスクに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
>> アパート経営をして地獄みるオーナーが多数いる訳
(https://fgh.co.jp/lab/アパート経営をして地獄みるオーナーが多数いる/ へリンク)
アパート投資に向いている人とは?
一般的に、以下のような方はアパート投資に向いていると言えます。
年収が高い方
アパート投資はマンション投資に比べると高い節税効果が見込めますが、ある程度、年収が高い人でないと節税効果は薄くなってしまいます。
目安として、1,000万円を超える年収がある人であればそれなりの節税効果が得られるので、アパート投資に向いていると言えるでしょう。
大きな家賃収入を狙いたい方
アパート投資は区分マンション投資に比べると投資額が大きくなりますが、そのぶん、大きなリターンを狙うことができます。
大きな規模で不動産投資をしたい人や、年間の家賃収入を1,000万円程度まで拡大していきたい方は、アパート投資が有力な選択肢になるでしょう。
資産にゆとりのある方
アパート経営をしていくうえでは、退去にともなう原状回復が必要になるのはもちろん、設備故障などで修繕が必要になることもあります。
また、物件の老朽化が進めば、リノベーションや外壁塗装、設備の刷新は避けられません。
長い賃貸経営のなかでは、退去が重なって入居率が下がる時期もあります。
そのようなときも、ランニングコストをしっかり投じられるだけの資産をお持ちの方はアパート投資に向いていると言えるでしょう。
アパート投資を始めるには?
これからアパート投資を始める方に向け、大まかな流れをご説明します。
Step01:アパート投資の目的を明確にする
まずは、アパート投資の目的を明確にすることから始めましょう。
長期的な資産形成が目的であれば、新築や築浅のアパートを狙うべきですし、節税効果を高めたいのであれば、減価償却期間の短い築古物件が候補になってくるでしょう。
このように、アパート投資の目的によって選ぶべき物件が変わってくるため、目的の明確化は重要です。
Step02:物件探しをする
アパート投資の目的が決まったら物件探しに入ります。
最初は、ネットのポータルサイトなどで探すのがいいでしょう。
ある程度、時間をかけて物件情報をチェックすることで、エリアごとの相場観をつかむことができます。
この段階ではまだ物件を厳選する必要はなく、何となく目星を付けるくらいの探し方でいいでしょう。
Step03:不動産業者を選ぶ
次に、不動産業者を選定します。知り合いの紹介などがなければ、ネットで探すことになると思いますが、ネットの情報だけで業者の良し悪しを見極めるのは難しいものです。
信頼できる不動産業者を見つけるためには、いくつかのセミナーに参加してみるのがおすすめです。
セミナーに参加することでその不動産業者の特徴や得意分野が分かりますし、顧客に対する姿勢も含め相性を見極めることができます。
収益不動産に特化した総合不動産グループ「FGH」でも各種不動産セミナーを開催しております。興味のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。
>> FGHのセミナー情報はこちら
Step04:不動産業者に相談する
Step03で選んだ不動産業者に問い合わせをして、実際に担当者に相談してみましょう。
アパート投資をする目的や資産状況、目星を付けている物件情報などを担当者に伝えます。
プロの目線で厳選した、あなたに最適な物件を紹介してもらえるでしょう。
Step05:物件を購入する
紹介されて気に入った物件があれば内見をするなどして、購入の判断をします。
購入する場合は、最終的な条件を調整して売買契約を締結します。
その後、金融機関に融資の申し込みをして、審査に通れば金銭消費貸借契約、決済という流れを経てアパートオーナーとなります。
まとめ
アパート投資を成功させるには、エリアの選定や物件の見極めが重要になってきます。
最適なエリア&物件を選ぶには、アパート投資を知り尽くした不動産業者の力が欠かせません。
アパート投資の実績が豊富な業者をいくつかピックアップして相談してみましょう。
FGHは、収益不動産に特化した総合不動産グループ。随時300~500物件の売却案件をオーナー様よりお預かりしており、アパート投資に関しても数多くの実績を重ねてまいりました。
これからアパート投資を始めたい方はもちろん、すでにアパート投資をしているけど思ったような収益を得られていない方も、お気軽にFGHまでご相談ください。
>> FGHの詳細はこちら
簡単30秒!無料査定をする!
このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
最新の不動産投資情報や株式、投資信託、為替など幅広い投資コンテンツを掲載。 オーナー様自身で最適な不動産の購入・売却・運用の判断材料になる情報をタイムリーに提供いたします。
関連する記事