マンション投資と年末調整
師走となり、職場で年末調整の書類を出し終えたという方がほとんどかと思います。
毎年10月から11月頃にかけて行われる年末調整の書類準備ですが、そもそも何のために年末調整が行われているのか理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
年末調整の目的
年末調整は、端的にいうと「所得税の過不足を精算するため」に行われます。
一般的に給与所得者は、毎月の給与から天引きされる形で所得税を払っていますが、天引きされる金額はあくまでも概算で算出されたものになります。
配偶者控除や生命保険料控除などの本来所得から控除されるものは、概算の時点では反映されていません。
私たちが年末調整の際に必要書類を準備し申告することによって様々な所得控除が受けられ、その結果算出された正しい金額と、これまで概算で天引きされていた金額とを比較することができます。
ここで不足があれば所得税を追加徴収し、超過があれば還付をすることが年末調整の流れとなっています。
副業でマンション投資をしている場合は?
年末調整が行われることで、ほとんどの給与所得者は確定申告が不要になるため、税金の申告について気にすることはあまりないでしょう。
ただ副業としてマンション投資をしている方の中には、年末調整で何か申告しなければならないのかと心配になる方もいるかもしれません。
しかし、上記で説明したように年末調整は勤務先の会社から支払われる給与所得に対して行う手続きのため、マンション投資と直接の関係はありません。
ただし副業としてマンション投資をしている場合、マンション投資で得た所得は「不動産所得」にあたるため、会社で行う年末調整に加えて個人でも税金の申告(=確定申告)をしなければなりません。
不動産所得の計算方法は以下です。
総収入金額-必要経費=不動産所得
不動産所得がある場合は原則として確定申告が必要になりますが、例外もあります。
それが「不動産所得が20万円以下」かつ「会社で年末調整をしている」という場合です。
単純に家賃収入が20万円以上あれば確定申告しなければいけないというわけではありません。
ただし、他にも副業をしていて給与が2カ所以上から支払われている方の場合、例えば不動産所得が年間で10万円のみだったとしても、副業による所得が10万円以上あれば確定申告が必要となるため要注意です。
上記をまとめると、副業としてマンション投資をしているサラリーマンの方は
・不動産所得が20万円以下の場合→年末調整をすれば確定申告不要
・不動産所得が20万円を超えた場合→確定申告が必要
となります。
前述にて、不動産所得が20万円以下であれば確定申告不要と説明しましたが、この場合でも不動産所得が赤字の場合は確定申告をしたほうがメリットがあります。
なぜなら、確定申告をすることで不動産所得の赤字部分を本業の給与所得から差し引いて税金の計算をすることができるからです。
これを「損益通算」と言いますが、特にマンション投資を始めた年は、物件購入費だけでなく多くの必要経費がかかるため、赤字になるケースが多いでしょう。
この場合、確定申告をして損益通算すれば、源泉徴収を通じて納めていた所得税・住民税が還付される可能性があります。
まとめ
2022年における確定申告の申告期間は「2023年2月16日(木)から3月15日(水)まで」です。
この期間内に必要書類等を準備し、税務署に提出する必要があります。
確定申告では自身で総収入や必要経費を計算して申告しなければならないため、慌てずに申告を終えるためにも、日ごろから領収書などの必要書類をきちんと管理しておくことが大切です。
また、年末調整後に勤務先から発行される源泉徴収票も必ず保管しておきましょう。
ただ、自分の力だけで確定申告を行うと計算ミスや資料不備を指摘される可能性もあります。
不動産所得の確定申告について不安がある場合は、専門家に相談するのがおすすめです。
当社は収益不動産のプロフェッショナル集団®として、 独自の投資指標(売却運用率®、リスクパーセンテージ®)を活用し、お客様にあった不動産投資を提案させていただいております。
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このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
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