中古マンションの築年ごとにみる査定価格の違い

それでは築浅、築古物件の査定価格にどのように価格差が出てくるのか、一緒に考えていきましょう。
以下は築年と賃料の関係を示したグラフです。

※本グラフは株式会社三井住友トラスト基礎研究所「経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由」をもとに株式会社FGHが作成したものです。
築5年以内
築5年以内のマンションは、【新築プレミアム】と呼ばれる上乗せ価格がついているため、購入後すぐに売却すると損をすることが多いです。
ただし5年以内で状態が良ければ新古物件として高値で売却できるケースもあります。急な転勤やライフスタイルの変化がない限り、売却は慎重に行いましょう。
築5〜10年
この時期は、新築プレミアムが消え、市場価格が安定します。
設備もまだ新しく、大規模修繕もこれからという物件が多いため、買手の安心感も高いです。
リセールバリューが最も高いゾーンと言えるでしょう。
特に立地やブランドマンションであれば、新築時より高値がつくケースもめずらしくありません。
ただし、内装や設備に少しだけ古さを感じるようになったり、保証期間の終了が影響したりするので、価格の下落スピードが最も大きくなり価値も下がりはじめる傾向にあります。
市場価値が安定してくるタイミングでもあるので、購入希望者にとって手頃な築浅物件として魅力的ですね。
築10~20年
築10〜20年を過ぎてくると、資産価値が大きく下がる傾向にあります。
建物や設備の経年劣化が見え始める時期。
給排水管や外壁のメンテナンスが必要になるケースが多く、大規模修繕の履歴や修繕積立金の状況が気になります。
内装リフォームの必要性や修繕費や長期的な維持費も気になりはじめるところです。
必要に応じて修繕を行い、リフォーム状況や管理状態をしっかりアピールしましょう。
築20~30年
築20〜30年を過ぎると査定価格の下落も落ち着いてきます。しっかりと管理されている物件であれば一定の需要があります。
修繕状況、リノベーションの有無、管理組合の活動歴も気になるところです。
築30年以上
この年代は完全に築古物件として査定され、価格はかなり低くなり価格は底に近づくといっても過言ではありません。
また旧耐震、新耐震かでも査定に影響が出てくるほか、再建築、建替えの可能性や土地の価値が重要視されてきます。
立地が良ければ投資用やセカンドハウス目的での需要も見込めるので、賃貸ニーズを踏まえ投資家向け戦略を練っていきましょう。
まとめ
上記のとおり、築年数ごとに中古マンションの査定価格は変化します。
一般的に築10年以内はマンションの価値が比較的高く保たれており、売却に適したタイミングだと言えます。
マンションは基本的に、時間とともに価値が変化する資産です。
しかし、管理状態、立地(駅距離・周辺環境)・階数・方角・眺望、専有面積、間取り、そして将来の修繕計画によって総合的に査定されるため、複数の不動産会社による比較査定がおすすめです。
\ FGHにおまかせ /

宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士 / 2級ファイナンシャルプランニング技能士 / インテリアコーディネーター
株式会社FGH マーケティング部
新卒以来、不動産業界・建設業界に一貫して従事し、投資用ワンルームマンションの売買・管理・活用に関する豊富な実務経験を積む。
専門知識を活かしつつ、初心者の方にもわかりやすく情報を届けることをモットーに、コラム執筆や監修にも携る。
プライベートでは2児の母。家庭でも「お金の大切さ」を子どもと一緒に学びながら、楽しく金融教育に取り組んでいる。
このコラムを書いている人

柴田 誉史
1984年生まれ 徳島県出身 2022年中途入社 乙女坐 O型 右利き 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者
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