中古マンションのエリアごとにみる査定価格の違い

中古マンションは、同じ広さや築年数でも「エリア」によって価格が大きく異なります。
都心部では高額で取引される一方、郊外や地方都市では比較的手頃な価格で購入できるケースが多いのが現状です。
これは住む人のニーズの違いに加え、投資用不動産としても大きな意味を持ちます。
この価格差は単なる立地の違いではなく、「収益性の差」につながるからです。
エリアごとの価格差が生じる背景
同じ広さ・築年数のマンションでも、都心と郊外では数百万円から数千万円単位の差が出ることがあります。
その理由としては、人口の集中や交通利便性、生活インフラの充実度などが関係しており、とくに都心は居住ニーズが高く、価格水準が下がりにくいのが特徴です。
国土交通省が公表している「不動産価格指数」や、東日本不動産流通機構(REINS)の成約データを見ても、東京23区のマンション価格は全国的に高水準を維持しています。
一方で郊外や地方都市では、同じ投資額で複数戸を購入できるほど価格が抑えられているケースもあり、エリアの違いは投資の初期コストを大きく左右します。
※本グラフは、国土交通省 不動産情報ライブラリよりFGHが作成したものです。
東京23区の2025年第1四半期の平均坪単価は、2022年第1四半期と比較して19.9%上昇<>という非常に高い伸び率を記録しています。
※本図は、レインズMarketWatchサマリーレポート2025年8月度よりFGHが作成したものです。
東京都区部は㎡単価133.1万円で前年比プラス18.9%、2020年5月から64ヶ月連続で上昇しています。
投資用マンションとしてのメリットとデメリット
一見すると価格が安いエリアで購入する方が有利に思えますが、投資においては購入価格だけでなく「賃貸需要」や「将来的な資産価値」も考慮しなければなりません。
•都心部:購入価格は高いが、入居ニーズが安定しており空室リスクが低い
•郊外・地方:表面利回りは高く見えるが、入居付けや賃料維持に課題が出やすい
つまり、投資用不動産では「総合的な収益性」を見極めることが重要です。
中古マンションの価格差を理解することは、投資戦略を立てるうえで欠かせません。
単純に「高いから避ける」「安いから得」と考えるのではなく、以下の観点を踏まえて検討しましょう。
✅購入価格と想定賃料のバランス
✅空室リスクや賃料下落リスク
✅将来的な売却価値(出口戦略)
純に「高いから避ける」「安い
上記のデータを活用してシミュレーションを行えば、自分の投資目的に合ったエリア選びが可能になります。
まとめ
中古マンションの査定価格はエリアによって大きく異なり、それが投資の成否を左右します。
投資目的が「安定収益」か「高利回り狙い」かによって選ぶべきエリアは変わりますが、いずれの場合も感覚ではなくデータに基づく判断が欠かせません。
国土交通省「不動産価格指数」やREINS「マーケットデータ」など、公的機関が提供する情報は客観的な判断材料となります。
さらに、こうしたデータを正しく読み解き、自身の投資目的に合わせた戦略を立てるには、投資用不動産に強い不動産会社に相談することも有効です。市場動向や最新の成約事例に基づいたアドバイスを受けることで、投資の精度は格段に高まります。
自身の投資目的に合ったエリアを選び、どの地域で投資効果を最大化できるかを検討すること、そして信頼できる専門家と二人三脚で進めることが、不動産投資を検討するうえで役立つ考え方のひとつといえるでしょう。
\ FGHにおまかせ /

宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士 / 2級ファイナンシャルプランニング技能士 / インテリアコーディネーター
株式会社FGH マーケティング部
新卒以来、不動産業界・建設業界に一貫して従事し、投資用ワンルームマンションの売買・管理・活用に関する豊富な実務経験を積む。
専門知識を活かしつつ、初心者の方にもわかりやすく情報を届けることをモットーに、コラム執筆や監修にも携る。
プライベートでは2児の母。家庭でも「お金の大切さ」を子どもと一緒に学びながら、楽しく金融教育に取り組んでいる。
このコラムを書いている人

yamahiro
茨城県生まれ 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
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