賃貸オーナーが知っておきたい「省エネ法」改正のポイントと今後の動向

更新日2026/01/23
投稿日2026/01/22

賃貸オーナーが知っておきたい「省エネ法」改正のポイントと今後の動向
物件をご所有の皆様は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(以下、省エネ法)」をご存じでしょうか。
省エネ法は、1970年代の石油危機をきっかけに制定された法律で、工場・事業場、運輸、建築物などにおける省エネルギー化を推進し、エネルギー資源の有効利用と国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。
近年、この省エネ法を取り巻く制度は大きく変化しています。

2023年4月には、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」の改正が施行され、企業に対する省エネルギー対策の強化や、非化石エネルギーへの転換がより一層求められるようになりました。
さらに2025年4月からは、「建築物省エネ法」の改正が施行され、これまで一部に限られていた建築物の省エネ基準適合義務が、すべての新築・増築建築物に拡大されました。
これにより、住宅や小規模建築物も対象となり、建築分野における省エネ対策は本格的に義務化の段階へと進んでいきます。
加えて、2027年度からはエアコンの省エネ基準が大幅に強化される予定です。

この新基準により、現在市場に多く流通している安価なスタンダードモデルのエアコンの多くは、将来的に製造・販売ができなくなる見込みとなっています。
国としては、エアコンの製造・販売に新たな基準を設けることで、高い省エネ性能を備えた製品の普及を促進し、建築物分野からのエネルギー消費削減や環境負荷の低減を図る方針です。

エアコンの省エネ義務化が賃貸経営に与える現実的な影響

今回のテーマであるエアコンが環境に与える影響としては、おもに以下の点が挙げられます。
冷媒として使用されるフロン類によるオゾン層破壊や強力な温室効果、運転時の電力消費に伴うCO₂排出、さらに室外機からの排熱によるヒートアイランド現象の悪化などです。

これらの課題に対応するため、新たな省エネ基準を満たす高性能エアコンでは、さまざまな環境対策技術が導入されています。
具体的には、低温暖化係数の冷媒(R32など)の採用、ヒートポンプ技術の高度化、インバーター制御による高効率運転、AIや各種センサーによる自動最適運転、さらには自然冷媒(CO₂、アンモニア)を用いた省エネ型システムへの転換などが進められています。
これらの技術により、エネルギー消費を抑えながらCO₂排出量の削減を実現することが可能とされています。
現在でも高性能なエアコンは製造・販売されていますが、特にワンルームなどの単身者向け賃貸住宅では、「夏は冷える」「冬は暖まる」といった最低限の性能が確保されていれば、必ずしも高性能モデルが求められてこなかったのが実情です。

しかし、2027年度以降にエアコンが故障し、交換が必要となった場合には、新たな省エネ基準を満たす高性能エアコンへの交換が原則となります。
その結果、従来と比べて交換費用が高くなることが避けられません。
例えば、一般的な6畳用エアコン(2.2kW)を交換する場合、これまではエアコン本体(室内機・室外機)、既存機器の処分費、リサイクル費用、交換工事費などを含めても、条件次第では10万円以内での交換が可能でした(※メーカーや設置環境、交換時期、購入方法により差があります)。

一方、新基準適合後は、同等条件であっても従来の約1.2~1.3倍程度の費用になると予想されています。
さらに、省エネ基準が大幅に強化される直前の2026年には、全国的にエアコンの交換を進めるオーナー様や管理会社が増加することが見込まれます。
その影響で、現行基準のエアコンは需要に対して供給が追いつかず、販売店での品薄や価格上昇が起こる可能性があります。
結果として、現行基準のエアコンであっても、需要と供給のバランスによって交換費用が高騰することが懸念されているのです。
 

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まとめ

 今回はエアコンをテーマに取り上げましたが、環境対策の影響はそれだけにとどまりません。
一部の蛍光灯(電球形蛍光灯・コンパクト形蛍光灯)は、2025年末をもって製造および輸出入が禁止されることが決定しています。

そのため、国内の在庫がなくなれば、コンビニやスーパー、家電量販店などで蛍光灯を購入することはできなくなり、照明器具本体をLED対応製品へ交換せざるを得なくなります。
世界的、国家的な主導による環境問題への取り組みとはいえ、物価や公租公課の高騰が続く中、物件を所有するオーナー様にとっては、支出が増える話題が多く、厳しい状況であることも事実です。

しかし、何も対策を講じなければ、現状を変えることはできません。
賃貸経営を行うオーナー様には、こうした社会的・制度的な変化を正しく理解したうえで、収支改善に向けた取り組みを進めていくことが求められます。

その第一歩として考えたいのが、家賃の見直しや管理手数料の見直しです。
現在お部屋の管理を任せている賃貸管理会社に対して、
「思うような提案がない」
「経営改善につながるサポートが感じられない」
と感じることがありましたら、ぜひ一度アーバンフォースへご相談ください。
オーナー様の立場に立ち、将来を見据えた賃貸経営のサポートをご提案いたします。
 

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山丸 慎太郎
コラム監修 山丸 慎太郎
資格

宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士 / 住宅ローンアドバイザー

プロフィール

代表取締役社長

代表取締役社長

2007年2月フォースグループ創業以来、投資用不動産仲介の第一線でキャリアを積む。

中古ワンルームマンションはもちろん、不動産全般に関する多岐にわたる経験と知識でお客様からの信頼も厚い。

   

これまで400名以上のお客様の資産形成のお手伝いをしている。

このコラムを書いている人

徳永 裕幸

徳永 裕幸

1982年 神奈川県出身 2014年アーバンフォース入社 保有資格:宅地建物取引士/不動産賃貸経営管理士/管理業務主任者

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