【不動産投資】婚活パーティーは気が抜けない
~婚活パーティーで不動産セールス~
唐突ですが婚活パーティーに参加されたことはございますか?
一般的には”パートナーを詮索する場”としてご利用されているものかと思いますが、昨今では様々なセールスが潜んでいることも・・。
今回はいわゆる「デート商法」的な営業手法によって物件を購入したAさんの実話を基に、どのような手口で口説いてくるのかご紹介します。
~良いパートナーが見つかったと思ったら~
落ち着いた印象のAさん、近畿地方にお住まいの公務員。
婚活パーティに参加した際にさわやかなスーツ姿のイケメン男性と意気投合。最初から好印象だった彼と2度のディナーデート。
真面目で誠実な印象、そのころにはもう交際したい気持ちが芽生えていたのだとか。
その後も連絡を取り合い3度目のデートで彼から・・
「僕もやってるんだけど、Aさんは投資とかしてる?もし結婚も視野に入れて付き合うなら将来のお金のことも今から一緒に考えられる人と付き合いたいと思ってるんだ」
「将来一緒に生活するなら年金だって不安でしょ?もし結婚して子供が出来たらなおさらお金の心配はしたくないでしょ?それで不仲になっちゃうって話もよく聞くし・・若いうちから準備していかないとって思うんだよね」
「今のうちに頑張って準備していればお互いおじいちゃんおばあちゃんになってからも安心だよね」
「もし投資するなら不労収入でリスクの少ない不動産がいいと思うんだけど、良い不動産会社を知っているから紹介するよ」
と・・その時は結婚した後々のことも考えてくれているということに嬉しさすら感じていたとAさん。
早々に紹介を受けた不動産会社と面談してとんとん拍子に首都圏郊外の築古ワンルームを6件、フルローンで契約したそうです。
公務員という高属性が災いし6件ともオーバーローンで通過。物件の決済を迎え、晴れて交際を申し出ようとしたころ・・
「父が難病で秋田の実家に帰ることになった、家業を手伝うから当分会えないけどまた連絡するよ」
というLINEを最後に音信不通になってしまったのだとか。
しかし、感傷に浸る暇はありません。
空室、管理費の値上げと立て続けに災難が・・
ローンの年数を長く組んでいたため満室なら多少のマイナスで運営(?)出来ていたものの、2部屋空いてしまうとローンの支払が生活を圧迫します。
郊外の築古ワンルームということもあり、空室になると簡単には埋まりません。
お住まいが近畿なので自ら首都圏の物件を積極的に客付け営業することもできません。
悩みに悩んだ末、空室が埋まらなかった2部屋の売却を決意。
相場の助けはあったものの売却損は2部屋合わせて270万・・かなり高い授業料になってしまったが埋まらない物件に精神が疲弊するよりもスッキリしたかったのだと。
「恋は盲目」増加する被害
最近はマッチングアプリや婚活サイトなど出会いの場も増え、トラブルも少なくありません。
アプリや婚活サイトなどは年収や年齢・業種などを記入する欄もあり、悪徳業者からすればカモがネギをしょっている状態です。
婚活を建前にしているため、突然の誘いでも不信感を持たせず、声もかけやすいのでしょう。
こうした営業手法は裁判でも違法性を問うことは容易ではなく、被害にあったと気づいた時には販売した不動産会社が潰れていた、なんてことも。
投資マンションを購入される方はご自身で判断できるだけの知識を蓄えるか、信頼できる不動産会社を見つけるのがいいでしょう。
このコラムを書いている人
高松 大樹
営業三部部長・執行役員 1986年生まれ 埼玉県育ち 2010年2月よりフォースグループで投資用不動産仲介の第一線でキャリアを積む。中古ワンルームを中心に800件に迫る成約実績。 イレギュラー案件の交通整理も得意。実体験からモアベターな選択を提案致します。 保有資格:宅地建物取引士
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