不動産投資コラム:「アパートローン」はサラリーマン、「プロパーローン」は玄人向け
不動産投資で使えるローン①
多くの方がご利用になっているのが、アパートローンという商品ではないでしょうか。
サラリーマンの場合、先ずはアパートローンを使って不動産投資を始めるのが一般的かと思います。
「アパートローン」とは、アパートや投資用マンションを購入するためのローンで、賃貸業を本業としていないサラリーマン大家などが対象となっています。
主にノンバンクで「不動産投資ローン」「投資用マンションローン」などの商品名で、各金融機関から出ているのをよく目にします。
私もよくお客様から『どこの金融機関のローンを使えますか?』と質問を受けることが多いですが、ご紹介させていただいているのは、銀行や信金などのアパートローンです。
金額・期間・金利・融資対象物件などの条件は金融機関によって異なります。
審査においては、個人の属性(年齢・勤務先・年収・貯蓄額など)が重視され、一定の審査基準を満たしていれば、審査が早くそれほど手間が掛からず容易に融資を受けられます。
融資金額・返済期間・金利は、各銀行HPで掲載されている商品概要をご覧いただくと分かりやすいので、物件を選ぶ際にひとつの目安となります。
不動産投資で使えるローン②
私は投資用マンション仲介に従事してから、6年となりますが、稀にプロパーローンを利用して物件をご購入される玄人の方がいらっしゃいます。
「プロパーローン」とは、不動産購入に限らず事業者向けの融資として、不動産賃貸業の方や、サラリーマン投資家として実績ができてきた方が利用されています。
金融機関としては、都市銀、地銀、信金、信組がメインとなります。
個人の属性、金融資産などの財務資料、経営能力や経営実績、物件評価などを総合的に審査され、融資可否が決まってきます。
アパートローンと比べると、審査が厳しく、時間は掛かりますが、融資額には大きな差がでますので、享受できるメリットは大きいです。
アパートローンでは、団体信用生命保険の適用範囲内で融資額が決められることが多いようですが、プロパーローンは融資額の上限はなしです。
金融機関と長くお付き合いができれば、金利や融資期間、融資金額などの条件も柔軟になることが多いので、規模が大きくなってきましたら、プロパーローンを検討してみるのもアリかと思います。
不動産投資で使えるローン③
最後に忘れてはいけないのが、提携ローンです。
提携ローンとは、新築分譲会社が金融機関と提携しているローンとなります。
不動産会社が売主となっている物件は、大半が提携ローンとセットになっています。
これは、物件を売りたい不動産会社と、多くの人にお金を貸したい金融機関の利害が一致しているので、提携ローンが成立しています。
不動産会社は、金融機関にたくさんお客さんを紹介する代わりに、低金利と高額融資を受けられるようになっています。
新築というプレミア感も当然ありますが、たくさん融資したい金融機関としては、資産価値以上の担保評価をし、高額融資になるという仕組みです。
どういう金融機関を探せばいいのか
ローンは、それぞれ特徴や融資対象者が異なります。
ポイントは、最も収支がよくなるローンを見極めることです。
金利が安く、負担が少ないものを選ぶ必要があります。
物件を取り扱っている不動産業者にお願いするのもひとつの手段ですが、ご自身で金融機関を探してみると、好条件の融資を受けられる可能性もございます。
不動産業者からの紹介では出てこない金融機関へ打診ができることも利点です。
住宅ローンをご利用されている方は、その借入れされてる銀行にお話しを振ってみたり、ご自宅近くの地銀や信金へご相談にいってみるのも好条件獲得の第一歩になるかと思います。
ローンをご利用して購入される際は、物件選びと同等にローンも探すことが、不動産投資を失敗しないための秘訣となります。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士