消費税増税が投資用不動産に与える影響は?

公開日2018/11/22
更新日2024/09/12

走っている男性

駆け込み需要って本当にあるの?

「消費税増税前に駆け込み需要がある」
「増税後には反動で取引が減る」
 
2014年4月に8%へ増税される前にも同じようなことをメディアで見聞きし、TVCMのキャッチに使っている企業もありました。
 
中古不動産仲介が主力商材の私たちでも現に駆け込み需要なるものは体感しましたし、新生活シーズンということもあり2014年1月~3月にお引渡しになる物件は体感できる程に多かったです。

中古不動産仲介の場合

例:物件価格4000万円の中古マンションの場合
 
売主が消費税課税業者であっても内税となりますので差異はなし、非課税業者(または個人の大半)の場合は消費税はかかりませんので差異なし。
 
差異が出るのは仲介手数料で4000万×3%+6万円=1,260,000円
 
この126万円にかかる消費税が
 
消費税5%=63,000円
消費税8%=100,800円
 
と、なりその差異は37,800円
 
4000万円の物件でも4万円弱の差異ですから、TVCM等のメディアで潜在的な購買意欲が顕在化した結果だったというのが実際のところかと思います。
 
金融緩和政策による金利引き下げも追い風でした。

 

2019年10月の増税は

2019年10月の消費増税のときを振り返ってみます。
 
マイホームの購入に関しては、増税分を補填する住宅ローン減税や住まい給付金といった減税策がとられましたが、いずれも”自分で住む不動産”に対するものです。
これらの減税策は、私たちが取り扱う投資用不動産への影響は極めて軽微ではないかと思います。
 
不動産営業マン目線ですと「駆け込み需要があったらいいな」という願望はありましたが、大きな波は立たない結果になりました。

やっぱり注視すべきは金利

消費税増税はメディアの煽りが大きければ駆け込み需要が発生する可能性はあるものの、2014年時のような追い風要素はなし。
 
駆け込みが弱ければ反動という反動も起こらないというのが自然です。
 
注視すべきは金利。金利が上昇すれば不動産を購入できるプレイヤー自体減ってしまうので不動産価格への影響は必至です。
 
売却を考えているのであればなるべく早いうちにゆとりをもって、購入を考えているのであれば焦らずに、なるべく妥協しないというスタンスが良いと思います。
 

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このコラムを書いている人

高松 大樹

高松 大樹

営業三部部長・執行役員 1986年生まれ 埼玉県育ち 2010年2月よりフォースグループで投資用不動産仲介の第一線でキャリアを積む。中古ワンルームを中心に800件に迫る成約実績。 イレギュラー案件の交通整理も得意。実体験からモアベターな選択を提案致します。 保有資格:宅地建物取引士

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