不動産投資コラム:やってる人はやってる!原状回復でのコストダウン
賃貸管理会社に退去後の原状回復を任せる人は多いです。
費用の見積もりを確認すると、経年劣化によるオーナー様が負担する金額は、安いものではございません。
今回は原状回復のコストダウンをさせる方法をご紹介いたします。
原状回復にかかるコストの負担
入居者は、賃貸借契約終了後に部屋を明け渡し原状回復する義務があり、オーナーは、預かった敷金から原状回復費用を精算します。
「原状回復における通常使用による損耗は、貸主の負担となる」という判例をベースとして作成された国交省の原状回復ガイドラインそのものには法的拘束力はないものの、賃貸借契約において当事者間への影響力はあります。
ガイドラインを基に東京ルールが制定され、「原状回復はオーナー負担」という流れのなかで、敷金の中から原状回復分の費用を回収することが事実上難しくなってきています。
原状回復にかかる工事費を少しでも削減しなければいけません。
原状回復のパターン
原状回復をする場合、【賃貸管理を委任している会社に一括して依頼】【自分で業者探し】【自分で行う】に分けられます。
傾向としては賃貸管理会社に一括して依頼する方が多いのが現状です。
理由としては様々ですが、主に時間の問題や知識の問題が多いようです。
原状回復の費用は、自分で行っても賃貸管理会社に任せても必要経費になります。
リフォーム箇所として割合が一番多いのがクロスの張替えです。
クロスの張替えの費用を抑えられるのであれば、コストダウンにつながります。
原状回復費用の建材選定
原状回復で多いのはクロスの貼り替えです。
特に洗濯機や冷蔵庫、テレビの裏は静電気焼けなどでクロスが黒ずんでしまいます。
クロスの汚れる箇所は決まっているので、例えば汚れやすい箇所に取り替えが容易で安価なものなどを使用。
最近ではクロスの表面をフィルムラミネートした「洗えるクロス」もあります。
しかも、10年間の品質保証がついてるものもあり、落ちない部分の貼り替えを無料で行ってくれるそうです。
汚れやすい箇所だけ工夫すれば、クロスの総張替えは必要ありません。
原状回復工事費用のコストダウン
業者に任せる場合、管理会社を通して施工業者に頼む場合と、直接施工業者に工事依頼をするケースがあります。
大手管理会社の場合、原状回復工事の量が多いので業者の値引きが大きいという見方もありますが、一般的には施工業者に直接発注するほうがコストダウンできます。
管理会社を通すとその部分の中間マージンが発生するからです。
クロス張替えの単価
数量 | 施工会社単価 | 管理会社単価 |
1㎡ | 900円 | 1,200円 |
こちらはあくまで目安になります。施工会社や管理会社、材料により異なります。
(引用:全国賃貸住宅新聞社)
コストダウンの効果を突き詰めていくと専門業者毎に発注するのが中間マージンを削減するのでベストと言う事になります。
しかし、業者の選定や業者間のスケジュール調整などの手間があります。
1㎡あたり300円の差額ならプロフェッショナルの賃貸管理に任せた方が安心と言う方は多いのではないでしょうか。
ただ、コストを削減する為に、どこまでできるかと言う事を考えると、これも一つの戦略になります。
原状回復を賃貸管理にお願いしていて、見積もりがちょっと高いんじゃないかな?と思われた場合はその賃貸管理会社に相談してたり、他の賃貸管理に相談してみるのも1つです。
賃貸借契約終了前にいろいろと調べるのもありです。
そんな壁紙ですが、最近では志向を変えたものもございますので、そのお話はまたの機会にさせていただこうかと思います。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
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