スルガ銀行、物納返済を認める!~不動産投資コラム~

公開日2020/05/14
更新日2022/12/22

握手するスーツの女性
スルガ銀行は3月25日、不正な融資で過大な借り入れをしたシェアハウスの所有者が、物件を手放せば借金の返済を免除すると正式に発表した。

シェアハウス向け融資のその後

かぼちゃの馬車などのシェアハウス問題が世間を騒がせましたが、スルガ銀行はシェアハウス向け融資については、所有シェアハウスを手放すことを条件に借金を帳消しにするというものが発表されました。
 
確かに以前とりあげたコラムでも指摘したように詐欺のような形で契約に至ったケースが多かったようですが借金を帳消しにする内容には驚いてしまいました。
 
具体的には、スルガ銀行はオーナーに対する債権を第三者(投資ファンドなど)に売却します。
 
オーナーは、この第三者にシェアハウスの土地と建物を物納することで借入債務を解消します。
 
ただし高値で買わされた物件の価格と借入金との不足分に関してはスルガ銀行が解決金として賠償するというものです。
 
スルガ銀行が問題の長期化や風評被害によるイメージダウンを避ける形として異例の対応となりました。

批判の声も

銀行が加担をしていたことで、社会的な問題になったことは疑いようがない事実です。
 
しかし実際に詐欺だったのかそれとも投資の失敗だったのかという点には多くの人が疑問を呈しています。
 
投資物件を選定する最中に高利回りを謳い、貧困女性の救済という社会的意義を売りにしたかぼちゃの馬車は乗せられてもしかたがない部分もあったかもしれません。
 
しかし取り扱われたものはあくまで投資用商品で順調であったものが運営会社が失敗し、投資に失敗した面もあるとの声もあります。
 
こうした点から失敗したからと言ってゴネれば救済されるというのはおかしいという声もきかれます。

投資は自己責任

不正融資問題を受けスルガ銀行は創業家とも決別し、ある程度の禊をすませました。
 
しかし、シェアハウス以外への融資への問題を指摘する声もあります。
 
うまい話が舞い込んできたときには一度立ち止まって確認していれば騙されることもなかったのではないでしょうか。
 
投資については自ら勉強することは重要であるということを改めて感じさせる問題だと思います。

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このコラムを書いている人

渡邉 幸也

渡邉 幸也

1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士

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