考慮しておかないといけないリスク~不動産投資コラム~

公開日2019/12/12
更新日2022/12/15

考慮しておかないといけないリスク

失敗することを前提に投資を始める方はいないと思います。
 
何事も前向きに取り組むことは大切ですが大きなお金を投入する不動産投資では少々慎重すぎるくらいでのスタンスで良いのかもしれません。
 
今回は賃貸需要が劇的に低下してしまった失敗の一例をお話させて頂きます。

購入時は満室だった学生マンション

その物件は首都圏郊外の1Rマンションで、駅から15分と離れていましたが、至近に大学が2キャンパスあり空室知らずの物件でした。
 
が・・大学の学部移転により学生人口が大幅に減少。学生に頼り切りだった賃貸市場は完全に崩壊してしまいました。
 
まだ駅5分圏内エリアでは学生以外の賃貸需要も見込めていたのですが、その物件は大学至近ですが駅15分・・
 
繁忙期を逃してしまったこともあり1年間空室が続いてしまいました。
 
もう空室は懲り懲りと、賃料を大幅値下げして入居付けするも・・
 
賃料17500円、その中から管理費や修繕積立金を9500円支払うので手残りは8000円。
 
固定資産税を払うと年間7万強の収支です。
 
高利回りが売りの地域でしたがここまで賃料が下がってしまうとリフォーム代で賃料収入が飛んでしまいお金が行ってこいするばかり。
 
学部ごと移転してしまうとわかっていたら・・手を出さない物件だったのかもしれません。

止まらない大学の都心回帰

自動車部品工場で活気ある郊外都市

元は自動車部品メーカーの社宅として借上げされていた一棟RC。
 
一棟まるごと借上げしてくれていたので手間いらずの優秀な物件でした。
 
しかし・・運悪く工場が移転してしまい、一気に一棟空室となってしまいました。
 
その物件は一室一台以上の駐車場を確保できている物件でファミリー向けの間取りがメインになっていたこと
 
リフォームに注力して近隣物件との差別化を図ったことで入居率を確保できていますがリフォーム代と空室期間による出費は甚大です。
 
人気の設備は以前纏めたものがありますので参考にしてみてください。

入居者に人気の設備ランキング2018年度」(2019年も終わりますが・・・)

需要が一つの要素に集中しすぎていないかをチェック

お持ちの物件の近隣に大きな人口を抱える大学や企業のような集合体はありませんか?
 
街ごとその集合体に依存している自治体も少なくありません。
 
もし土地勘のない場所に投資するのであればWikipediaで自治体を調べると、これが中々参考になります。
 
また、弊社の投資スケルトンでシミュレーションすれば数値的にもリスクを可視化でき
 
不動産投資の選球眼を磨くことが出来るのでオススメです。

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このコラムを書いている人

渡邉 幸也

渡邉 幸也

1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士