~不動産投資コラム~人生100年時代と資産寿命

公開日2019/06/20
更新日2021/08/30

人生100年時代と資産寿命

今回のコラムは、何かと話題性のある“老後の2000万円問題”について触れさせていただきます。

ことの発端は、約ひと月前の5月22日に金融庁の金融審議会が示した「高齢社会における資産形成・管理」という報告書案の中身でした。

報告書によると、年金生活の高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)の場合、年金などの収入約21万円、支出約26・3万円で、月約5万円足りない。

それを貯蓄で補う計算になり、20~30年間生きるには約1300万~約2千万円必要だと指摘。

更に今後も長寿化が予想され、こうした蓄えはより多く必要になってくるというものでした。

 

 

本質は?加速する誤解

この2000万円問題を様々な思惑から、与党は火消しに走り、野党が追及し、マスコミが煽る形となり大きな話題となったわけですが

その問題の本質が捻じ曲げられているのが現状のように感じます。

そもそも歴史的に幾度の改正のあった年金制度ですが、現行制度の基本は2004年の改正にあります。

詳細の改正内容は割愛をしますが、そこで初めて「年金100年安心」という言葉が生まれました。

この“100年安心”はあくまで年金制度自体の長期安定のことを指しています。

それにもかかわらず最近の「人生100年時代」というワードもあいまって、国民全員が100歳まで安心して暮らせるという制度であった

という誤解がいつのまにか生まれたものと思われます。

それに対して2000万円不足という現実が突き付けられたことにより、年金制度は幻想であったという解釈が今回の問題の根本にあると感じています。

 

 

4人に一人は95歳まで生きる時代

現実的には年金制度は将来的に維持される仕組みではある一方で、100歳まで安心して暮らすためには、年金以外の自助努力が必要ということになります。

というのも今の60歳の4人に1人は95歳まで生きる見込みと言われており、年金や退職金だけだと寿命より先に蓄えが尽きる恐れがあります。

これを「資産寿命」といい、この資産寿命というワードが一躍注目を浴びてきています。

某コンサル会社の試算によりますと、85歳になった時点で金融資産がマイナスに陥る「枯渇世帯」は、2014年時点の年金給付水準でも約4割に及び

さらに年金給付水準が今後落ちると5割近くに高まる恐れがあるとのこと。

資産寿命を延ばすためには、若い世代から所得の1割でも投資すべきとも言われていますが、どの世代でも今からスタートするに越したことはありません。

また同時に意識するべきは、「支出の見直し」です。具体的な項目としては保険料や携帯電話などの通信費、住宅ローンなど、毎月の固定費から見直しは必須と思います。

 

 

まず現状と未来の把握を

公的年金の水準は今後下がると想定されますが、それでも老後の生活の柱になるのは間違いないと思います。

しかしながら、金融庁や年金機構などの試算はあくまでいくつかのモデルケースにすぎません。

人生100年時代、資産寿命を延ばすため、いま個人でできることは、自分の場合はどうなのかをまず把握することにつきるのではないでしょうか。

投資や支出の見直し、そしてご自身の現状と未来の把握。そのあたりの解決策については22日に開催されるセミナーで触れていきたいと思っております。

今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
 

このコラムを書いている人

高松 大樹

高松 大樹

営業三部部長・執行役員 宅地建物取引士 1986年生まれ 埼玉県育ち 2010年2月よりフォースグループで投資用不動産仲介の第一線でキャリアを積む。中古ワンルームを中心に800件に迫る成約実績。 イレギュラー案件の交通整理も得意。実体験からモアベターな選択を提案致します。

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