【会長ブログ 第8回】円安に対して危機感を持っていますか?
昨年2022年7月18日に円安、インフレについてコラム(【会長ブログ 第7回】円安(@139円)、インフレ もう他人事ではないですね・・・“)を書かせていただいた以来の久しぶりの投稿になります。
約1年4か月前の対米ドルの円は、@140円でした。現在、@150円ぐらいの推移で円安が進行していますね。これを皆様はどのように感じていますか?
前回のコラム中でもお伝えしましたが、この円安は日米の金利差だけのものではなく、本質的な日本の経済力を反映されているものだと思います。
一昔前は、リスクヘッジの円買いと言われた時代もありましたが、現在は米ドルをはじめとする先進国主要通貨は基より新興国の通貨に対しても円は非常に弱い状況が続いており、
下落率だけで言えばトルコリラ、アルゼンチンペソ、ロシアルーブルに続く弱い通貨となっています。
なぜ、ここまで円安なのか?
要因は、いくつかあると思いますが、ここでは2つをお伝えさせて頂きます。
1つめは、ご存知の日米金利差になります。
こちらに関しては、日本が経済政策として今後利上げをできるかどうかは分かりませんが、来年以降にアメリカも時期をみて利下げに転じる可能性もありますので金利差は、少しづつ緩和されていくと思います。
2つめは、外国で稼いだお金が日本に戻ってこない問題です。
日本の企業は、海外に子会社現地法人を持ちたくさんお金を稼いでいます。
当然外貨として稼いだお金は、日本本社に円として戻ってくれば良いですが、成長期待の高い海外で再投資などを繰り返し利益が出ても外貨のままさらに再投資が繰り返されると日本に円として戻ってきません。
最終的には株主に対して配当を出さなければならないので、日本本社に円として戻ってくるとは思いますが、いつになるのでしょうか。
たくさんの外貨を円に換えるという事は、円買いになりますので円高になりますが外貨のまま海外に留保されると円に換えられることはありません。
個人でも同じことだと思います。
昨今の円安で個人資産を日本円だけでなく米ドルをはじめいくつかの通貨に分散する動きは加速しています。
仮に皆さんがハワイの不動産を持っているとします。
米ドルで家賃収入が入ってきます。数年後にキャピタルゲインが出るタイミングで売却したとします。
その売却益を含む売買代金を米ドルから日本円に変えて日本に戻しますか?
恐らく資産分散として、ハワイの銀行にそのままにしておき金利収入を得たり、チャンスがあれば流通通貨が米ドルで今後成長期待が高いカンボジアの不動産に再投資を米ドルで行うのではないでしょうか?
カンボジア不動産ではなくても東南アジアをはじめ海外には今後成長期待が大きい投資案件はたくさんありますよね。
一度、海外に移した資産は移した時点で円から他の通貨に換えられています。
数年前の対米ドル@100~120円の為替レートで日本円を米ドル資産に換えた方々が現状@150円だからといって米ドル資産をすべて日本円に換えることはなかなか無いと思います。
これから中長期的に継続する可能性がある円安は、日米金利差以外に海外利益が日本に戻ってこない要因があることを覚えておいていただければと思います。
ただ、長期的に見れば円は対米ドルで120円台の推移に戻してくるのではないかと個人的には思いますよ。長期の期間は誰にも分かりませんが。
色々なリスクを考えると本当に現金資産を持つより不動産資産は、日本でも海外でも強いなと改めて感じています。
皆さんも自身で機会を作ってぜひ不動産投資を行って欲しいと思います。
このコラムを書いている人
渡邊 勢月矢
株式会社FGH代表取締役会長 CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算10000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
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