クラウドバンクでできる!手軽な融資型クラウドファンディングの始め方

公開日2020/07/07
更新日2023/05/08

不動産投資とクラウドファンディング

不動産投資イメージ
不動産投資は、現物投資となれば物件購入だけでも数百万円の元手が必要です。
 
しかし最近は、REITやクラウドファンディングなどで小口投資が可能になりました。
 
少額で不動産投資が可能なサービスの中で、クラウドファンディングは不動産だけでなく他のものに投資することもあり、内容が複雑で分かりにくいところがあります。
 
しかし、しっかりとした業者を選べば大きなリターンを得ることができるほか、株式や債券などの他の投資対象のリスクヘッジにもなります。
 
クラウドファンディングサービスの中で、特に投資家の支持を得ているのが「クラウドバンク」
 
今回はその特徴やメリット・デメリット、始め方などについて解説します。


投資型クラウドファンディング

投資型クラウドファンディング

そもそもクラウドバンクとは?

タブレットを操作するスーツの男性
クラウドバンクは、融資型クラウドファンディングサービスの一つです。
 
日本クラウド証券株式会社が運営するサービスで、寄付型・購入型・融資型・株式型の4種類に大別されます。
 
なかでも融資型は、投資家がお金を貸付することで、投資元から利益の一部を分配金という形で受け取れるもの。
 
分配金は名前の通り、分配金という金銭的リターンが期待される点で、他の形よりも投資家の注目を浴びやすいという特徴があります。
 
値動きが激しい株式市場と違い、資産がマーケットの影響を受けにくいため、日々の値動きを気にしたくない投資家から注目されています。
 
数あるクラウドファンディングサービスの中で、クラウドバンクの融資元本回収率は100%を謳っています。
 
融資先ごとに、融資額を上回る評価額の担保等が設定されているので、元本回収率100%を実現できるそう。
 
実績平均利回りも7%以上と高い利回りを維持していますし、現状貸し倒れとなった案件もありません。
 
万が一融資先企業からの返済が困難となった場合でも、担保等を処分すれば資金が回収できるスキームのプロジェクトしか扱っていないので、安心して投資できます。
 
2014年3月からのサービス開始以降、順調に累計応募総額900億円を突破しています(2020年4月現在)。
 
延利用者も同様に右肩あがりで、これまで53万件以上のユーザー利用実績があるなど、安定した実績を誇ります。

クラウドバンクの口座開設方法

電卓で計算する人
クラウドバンクで投資を始めるには、まず口座開設をする必要があります。
 
口座開設はとても簡単で、事前に確認しておけば時間や手間の心配はほとんどありません。
 
日本クラウド証券株式会社HPから「今すぐ無料で口座開設」ボタンを押せば口座開設手続きに入れます。
 
そのまま案内に従って必要事項の入力等を行うだけで、最短3営業日で投資申請が可能。
 
口座開設した後、口座管理費用などの維持費も無料なので、必要最低限の手続きで口座開設できます。
 
投資申込までの流れは以下の通りです。
 
1.口座開設手続き(無料)
2.口座開設審査完了の通知書の受け取り
3.お客様専用口座へのご入金
 
口座開設の手続きとして、まずメールアドレスなどの登録が必要です。
 
メールアドレスの登録が済むとURLが送られてくるので、そちらをクリックして口座開設へと移行します。
 
氏名や住所のほか、利用する金融機関の入力などもあるので、利用する予定の金融機関の基本情報は事前に用意しておくと手間取らずに済みます。
 
クラウドバンクの場合、通常日本円出金が基本となりますが、米ドル出金を希望する場合は、このときに米ドル出金先の口座情報も合わせて入力します。
 
投資経験の入力などの項目もありますが、問われるのは経験の有無だけなので資産額などを詳細に記入する必要はありません。
 
次に、オンライン上で必要な書類を提出します。
 
本人確認書類として認められているのは、運転免許証や健康保険証などです。
 
マイナンバーの提出も必須となっているので、保有している場合はマイナンバーカードを、保有していない場合は個人番号の記載がある住民票の写しを用意しておきましょう。
 
提出にはデータのアップロードが必要で、住所などの記載内容が判別できないと審査が停滞するか、やり直しが必要になります。
 
写真はスマホで撮影したものでも可能ですが、判別ができる鮮明なものをアップロードするようにしましょう。
 
入力事項と、本人確認書類のアップロードが済むと審査が開始されます。
 
審査自体は最短1営業日で完了し、審査に通過すると登録した住所に口座開設審査完了通知が届きます。
 
通知に記されている8桁の番号をサイト上に入力すれば、登録が完了します。
 
登録が完了すると、今度は入金をする必要があります。
 
指定の銀行口座等から資金を入金すると、ファンドへの投資が可能となります。
 
すべての登録が完了すれば、投資するファンドの詳細情報もチェックできるようになります。
 
メルマガなどで新情報の通知も受信できるので、投資のタイミングを逃さずに投資が可能です。

クラウドバンクのメリット

通帳を見ながらガッツポーズをするスーツの男性
クラウドバンクは、さまざまなクラウドファンディングがある中でも独自のサービスを展開しています。
 
過去に一度、金融庁から是正勧告を受けたことがありますが、2013年のサービス開始以降、順調に分配金を出しており、クラウドファンディングの中では老舗の部類に入ります。
実績もあるうえ、複数のメリットが存在します。
 

証券会社によるサービス運営

クラウドバンクは、証券会社が運用するサービス。
 
自己資本規制比率など、金融商品取引法によって定められている高い財務基準をクリアしています。
 
クラウドバンクは一種業者に登録されており、自己資本金は5000万円以上、純資産の額は5000万円以上となっています。
 

専門性の高いメンバーによる審査

太陽光発電や不動産などの投資には、高い専門性が求められます。
 
クラウドバンクでは、経験豊富なメンバーによって投資案件が厳選されているので、安心して投資できるメリットがあります。
 

1万円から投資可能

クラウドファンディングは少額からの投資ができますが、クラウドバンクならば1万円からファンドへの投資を始めることができます。
 
投資する資金の銀行振り込み料は別途必要ですが、それ以外の手数料がかからないのが大きな魅力。
 
積立投資として利用している投資家も少なくありません。
 
基本的にクラウドバンクは少額投資が可能で、現在運用中のファンドの目標利回りは5~7%台のものが中心となっています。
 
そのうえ運用自体は投資先が代わりに行うので、ファンドを購入した後、投資家は報告書の確認と、分配金を受け取るだけでOKです。
 
FXや株式のように売却のタイミングを図ったり、価格の変動に一喜一憂することがありません。
 
手間がかからずストレスが少ないのが、人気の秘密といえます。
 

入出金手数料が無料

クラウドバンクでは、入金の際に即時入金を利用した場合、振込手数料が無料となります。
 
出金に関しては一切の手数料がかからないので、ファンドから得られたリターンをそのまま手元に引き出すことができます。
 
ただし、米ドルの出金には実費手数料が発生するので注意が必要です。
 

法人・未成年も口座開設可能&米ドル建てが利用できる

クラウドバンク特有のメリットとして、法人でも口座開設が可能という点があげられます。
 
法人口座の場合、個人と違って必要なものが異なるので、各種確認書類を事前にチェックしておきましょう。
 
また、未成年でも未成年口座の申込基準をクリアしていれば口座開設可能です。
 
ただし、満80歳以上は口座開設ができないので注意してください。
 
日本円だけでなく、米ドル建てができるのがクラウドバンクの大きな特徴です。
 
ファンドの中には、ドル建て限定のものもあります。
 
クラウドバンクのファンドに投資するだけで、通貨の分散投資もできるのは大きな魅力です。
 

特別プログラムなどが実施されている

現在クラウドバンクでは、新型コロナウイルスの影響を受け、特別支援プログラムを実施しています。
 
緊急を要する企業に対し貸付を行うもので、利回りは3%~4%程度と通常案件より低めですが、資金を必要とする企業と投資家をマッチングしています。
 
利回りが低いとはいえ、原資の20%はクラウドバンク側が劣後出資することになっています。
 
元本の未回収が発生しても、損失の最大20%分を負担してもらえるのが魅力です。

クラウドバンクのデメリット

頭を抱える女性
多彩なファンドから好きな投資先を選べるクラウドバンク。
 
しかしながら、その利用にもデメリットがあります。
 
きちんとデメリットを理解した上で利用しないと、期待したリターンが得られない可能性もあるので注意が必要です。
 

運用期間中は自由に決済できない

クラウドバンクでは、投資案件であるファンドごとに運用期間が定められています。
 
最短で2ヶ月ほどですが、長期案件になると1年から1年半ほどです。
 
融資したときに、運用期間の途中で資金が引きあげられると事業継続が難しくなるため、投資家は運用中の解約や出金が原則できないことになっています。
 
資金拘束を受けることになりますので、自分で自由に資金を決済したい人には不向きといえます。
 
当座使う予定のない、余剰資金などでの投資が必要不可欠となるでしょう。
 

予定より早く償還されることがある

決められた運用期間の終了を前に、資金が早期償還されることがあります。
 
これは投資家に予告なく行われることがあり、満期終了までの運用益を見込んでいても、実際には予想以下の運用益で終始してしまうケースも起こり得ます。
 
元本は戻ってきますが、利益の減額を避けることができません。
 
投資予定に狂いが生じるので、新たな投資先を見つける必要も出てきたりと予定通りにいかないことがあります。
 

すべての案件で情報が開示されているわけではない

基本的に、投資案件については詳細情報が開示されます。
 
不動産であれば、投資対象となる不動産の現住所などが投資家に公開されますが、太陽光発電ファンドなどでは詳細が開示されないこともあり、詳細が不透明ななかで投資することも想定されます。
 
会員限定情報から融資先の詳細や担保情報は確認できますが、情報が非公開のものも存在します。
 
自分のリスク許容度などを考慮して、投資をするかどうか決定する必要があります。
 
クラウドバンクで扱う不動産案件の中には、企業の知名度に応じて連帯保証がないケースなどもあります。
 
投資する企業や投資条件も、すべてにおいて完璧なリスクヘッジがなされているわけではないので、注意しましょう。
 

クラウドバンクは時期によって案件がまちまち

クラウドバンクは、サービス開始からおよそ9年。
 
案件も豊富なので、「他のクラウドファンディングに比べて申込がしやすい」という声も多いです。
 
しかし好条件の投資案件は、募集が出ると同時に募集枠が埋まってしまう恐れもあります。
 
厳選された案件のみを掲載しているので、時期によっては案件がほとんどないことも。
 
資金に余裕があるときに、いつでも投資ができるわけではないので、情報のアンテナをしっかりはっておくことが必要です。
 

為替の影響を受けることがある

他のクラウドファンディングサイトにはないサービスとして、ドル建てで投資ができるのが魅力のクラウドバンク。
 
しかし、「ドル建てができる」=「為替の影響を受ける」ことでもあります。
 
両替のタイミングは自分で検討できるので、為替の状況次第によっては円建てよりも得をする可能性も0ではありません。
 
ただし、為替差益が出ると確定申告をする必要があるため、申告の手間を減らしたいならば円建て案件を選ぶと良いでしょう。

クラウドバンクでできる融資型クラウドファンディングまとめ

握手する人
近年、多くのクラウドファンディングサービスが乱立しています。
 
そのなかでも、クラウドバンクは案件数も多く、息の長いサービスです。
 
太陽光や水力発電などの事業に、個人で投資できるのも大きな魅力。
 
累計分配額や単月分配済みの金額なども、スマホアプリを使えばすぐに確認できるので、投資をしている感覚も忘れずに持つことができます。
 
さまざまなキャンペーンや特別プログラムを実施するなど、他のクラウドファンディングにはない魅力がつまっています。
 
7年間で元本回収率100%を維持する運用実績もあるので、初心者におすすめのクラウドファンディングサービスと言えるでしょう。

このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

最新の不動産投資情報や株式、投資信託、為替など幅広い投資コンテンツを掲載。 オーナー様自身で最適な不動産の購入・売却・運用の判断材料になる情報をタイムリーに提供いたします。

関連する記事