セカンドハウス(別荘)を持つメリット・デメリット
【目次】
セカンドハウスを持つ人が急増中
住宅とは別に、第二の家であるセカンドハウスを持つ人が増えています。
セカンドハウスの使い方は人それぞれで、趣味のために使ったり、テレワークの導入により仕事をするために使う人もいます。
自宅では子供やペットに仕事を邪魔され、集中できないという人がセカンドハウスを職場として利用し、仕事を行うのです。
政府もテレワークを推奨しているため、今後テレワーク目的でセカンドハウスを使用する人はますます増えてくるでしょう。
セカンドハウスは別荘と考えている人もいますが、どちらも第2の住居という点では同じであるものの、セカンドハウスと別荘は性質が少し違います。
セカンドハウスと別荘の違い
実は、セカンドハウスと別荘の明確な基準は定められていません。
しかし、別荘は比較的短期的に避暑や避寒、保養、休養などのために利用する施設です。
日常生活を送るための家ではなく、あくまで遊び目的のレジャーのための家なので、一般的に別荘を構えるのは、海辺や山の中などリゾート地が多いのが特徴。
一方セカンドハウスは、仕事や生活のためのもう一つの拠点で、最低でも月に1回は利用する家。
生活の第2拠点となってくるため、自宅の近くや職場の近くにセカンドハウスを構えるのが一般的です。
自宅から職場までの通勤時間が長い人は、職場の近くにセカンドハウスを構えて平日はセカンドハウスから出勤し、週末は自宅に帰るという使い方をする人もいます。
セカンドハウスは賃貸住宅の場合もあれば、持ち家の場合もあります。
持ち家の場合、セカンドハウスは自宅と同様に居住用財産として認められるため、税制の優遇措置を受けることもできます。
今回は、そんなセカンドハウスのメリット・デメリット、そしてセカンドハウスは賃貸にすべきか購入すべきかについてまとめてみました。
セカンドハウスのメリット
仕事とプライベートを完全に切り分けることができる
最近ではテレワーク、リモートワークを導入する企業が増えてきましたが、自宅ではなかなか仕事に集中できないという人も少なくありません。
特に小さい子供のいる家庭では、仕事をしている横で子供が泣き出したり、兄弟喧嘩をしたりと、どうしても仕事がスムーズに進まないことだってあるでしょう。
また、家にずっといることで、ストレスが溜まってしまう人もたくさんいます。
そんな時に活躍するのが、セカンドハウスです。
仕事の拠点としてセカンドハウスを持っていれば、朝出社するようにセカンドハウスに行き、仕事が終われば自宅に帰れば良いのです。
オフィス感覚でセカンドハウスを持てば、静かな環境で仕事に集中ができます。
自宅ではない場所で仕事を行うことで、プライベートと仕事が完全に切り分けられられるので、リモートワークが不向きな人にもぴったり。
週末のみの利用もできる
郊外の自然が多いエリアに、休日用のセカンドハウスを持つ人もいます。
都心で生活をしていれば、自然に触れ合う機会もなかなかありません。
自然が好きな人からすると、都市での生活はストレスも溜め込みがちになります。
しかし自然豊かな場所にセカンドハウスを持てば、休日は都会の喧騒を離れてゆっくりすることができます。
小さな子供のいる家庭では、自然豊かな環境は子供の教育にも良い影響を与えます。
自然の多い場所でしかできない遊びもあるので、普段とは違う環境に子供も喜ぶでしょう。
定年退職後の暮らしをシュミレーション
定年退職などで仕事を離れた後に、セカンドハウスを本宅として利用する人もいます。
定年退職後は、自分の住んでみたい場所に住むことができますが、急に新天地で暮らし始めた場合、今までの生活とのギャップや理想との違いを痛感することもあるでしょう。
特に地方や田舎への移住の場合は、移住後に田舎暮らしのイメージと現実の生活とのギャップに苦しむ人が多いようです。
定年退職後に、住んでみたいエリアにセカンドハウスを持ち、週末にプチ移住してみることです。
実際に住んでみると、思い描いていたイメージや場所の雰囲気が違うことも多々あります。
そうなる前に、あらかじめ気になるエリアにセカンドハウスを借りて短期間生活してみると、イメージと現実とのギャップを埋めていくことができます。
またセカンドハウスと称して色んな場所に住んでみると、リタイア後に住みたい場所と、自分の生活スタイルが一致する場所を見つけやすくなります。
この土地で根を下ろしたいと思う場所が見つかった際には、セカンドハウスを拠点に不動産会社を回ったり、物件の現地視察、内見などができるので、本宅から現地まで何度も通う必要もありません。
セカンドハウスで定年退職後の生活を前もって生活すれば、移住が成功しやすくなるでしょう。
資産運用が可能
ライフプランが変わり、購入したセカンドハウスが不要になることもあるでしょう。
そんな時は、セカンドハウスを賃貸に出して家賃収入を得たり、売却して次の物件の購入費に充てたりと、さまざまな使い方ができます。
また、金融機関から融資を受ける際の担保にすることも、将来資産として子供に引き継ぐこともできるので、資産運用としても期待できます。
セカンドハウスのデメリット
定期的に利用する必要がある
セカンドハウスは別荘とは違うため、最低でも月に1回は利用しないと税制の優遇措置を受けることもできません。
リゾート地やコンスタントに通えない場所にセカンドハウスを構えると、別荘扱いされてしまうこともあります。
自宅以外に維持費用がかかる
セカンドハウスを賃貸で借りる場合には家賃が、購入する場合にはローンの支払いが必要です。
また生活する上でライフラインの導入は必須なので、電気代やガス代など本宅とは別にかかるので、経済的な余裕がないとセカンドハウスを持つことは難しいでしょう。
セカンドハウスは賃貸?購入?
セカンドハウスを利用しようと考えた際に、賃貸にすべきか、購入すべきか迷いますよね?
結論から言うと、「どちらが良い」と言い切ることはできません。
賃貸がいいか、購入がいいかは状況やライフスタイルにより異なります。
一時的な利用の場合は賃貸
通学のためにセカンドハウスを持つ場合、学校には数年間しか通いません。
その数年のためだけに利用するのであれば、賃貸で利用した方がいいでしょう。
職場まで通勤する場合にセカンドハウスを持つ場合も同様です。
数十年間職場に通う場合は、購入した方が徳をする場合もありますが、出向や期限付きの赴任などで一時的に通勤する場合にセカンドハウスを構える場合は、賃貸にすべきでしょう。
長期的な利用の場合は購入
長期的にセカンドハウスを利用していきたいのであれば、物件を購入したほうがお得かもしれません。
セカンドハウスを購入すれば、将来子供に資産として残すこともできますし、資産運用に活用することもできます。
また、中古物件を購入すれば、購入費も安く抑えられます。
もちろん、新築の場合も持ち家と判断されるので、住宅ローンを組んで購入することができます。
すぐに使いたい場合は賃貸
物件を購入するとなると、ローンを組んだり、リノベーションしたりと、住める状態にするまでに時間がかかります。
しかし賃貸であれば、即入居物件の場合最短3日ほどで入居可能。
すぐにセカンドハウスを利用したい場合は、賃貸が一番早く利用できます。
セカンドハウスを試してみたい場合は賃貸
セカンドハウスのメリットや魅力を知り、実際にどんなものか試してみたいと感じた人も多いでしょう。
しかしいきなりセカンドハウスを購入するのは、なかなかリスクが高いもの。
セカンドハウスを使ってみると、自分には必要なかったと思う人も少なくありません。
一方で実際に利用してみると、自分の働き方やライフスタイルに合っているから購入したいと感じる人もいます。
気軽に家を借りられる上に、不要と感じたら賃貸契約を解消すればいいのが賃貸の魅力。
セカンドハウスをお試しで利用してみたいのであれば、賃貸物件をオススメします。
セカンドハウスを賃貸・購入する時の注意点
交通アクセス
通勤・通学のためにセカンドハウスを利用する場合は、交通アクセスについてもよく考える必要があります。
本宅から通勤・通学するよりも楽にすることがセカンドハウスを所有する目的にも関わらず、本宅より通勤時間が長くなったり、交通費が上がってしまうと本末転倒です。
また中途半端な場所にセカンドハウスを構えてしまうと、セカンドハウスのメリットを最大限に活かすことができません。
職場や学校まで徒歩圏内の場所を中心に家を探し、利便性が一番高い場所に拠点を構えるようにしましょう。
セカンドハウスを持つと住民税が発生する
セカンドハウスを持つ場合は、住民税を支払うこ必要があります。
住民税は所得割と均等割の2つに分かれており、所得割は高所得者ほど税金が上がり、均等割は所得金額に関わらず定額です。
本宅のある市町村では所得割と均等割の合計を支払い、セカンドハウスのある市町村では均等割りのみを納めます。
税金が余計にかかるという点も見落としがちなので、注意しましょう。
セカンドハウスについての情報まとめ
自分のライフスタイルや希望に合わせて、柔軟に利用できるセカンドハウス。
賃貸でセカンドハウスを持てば、物件を購入するよりもハードルが低く、気軽にセカンドハウスのある暮らしを試してみることができるでしょう。
逆に、セカンドハウスを購入すれば、将来的に賃貸にして家賃収入を得ることも不可能ではありません。
メリットや魅力の多いセカンドハウスですが、計画を立てて利用しなければ、本宅とセカンドハウスの維持費と支払いに生活が圧迫されてしまうことも。
セカンドハウスは、あくまで今の生活をより快適に送るために利用するもの。
注意点をよく確認し、最大限活用できるようにしましょう。
このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
最新の不動産投資情報や株式、投資信託、為替など幅広い投資コンテンツを掲載。 オーナー様自身で最適な不動産の購入・売却・運用の判断材料になる情報をタイムリーに提供いたします。
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