ワンルームマンションの販売価格はどのようにして決定されるか?
【目次】
ワンルームマンション投資の場合、販売価格がどのような方法で決定されるかご存じですか?
ここでは、ワンルームマンションの販売価格が決定される方法についてご紹介いたします。
ワンルームマンション投資を考えている場合は、ぜひ参考にしましょう。
ワンルームマンションの販売価格を決定する方法
ワンルームマンションの販売価格を決定する方法としては、下記の方法があります。
原価法
原価法というのは、戸建ての場合に主として使用されるものです。
同じ物件を再度建築した際の原価を算出した後、築年数によって価格が下がったもので原価を見直して、現在の価格を推測するものです。
原価法は、一般的に、特に中古の戸建ての評価額を算出する際に使用します。
市場性を地価の査定、住宅価格の査定、土地と住宅一体として検討して、価格を算出します。
原価法の場合は、外壁の老朽化、瓦の破損、壁紙の汚れ、古い給湯器、鉄製の上水道管、近くのエリアの衰退、地盤の沈下などは、マイナスの評価になります。
取引事例比較法
取引事例比較法というのは、周りの物件の相場から販売価格を算出するものです。
多く適用されるのは居住用の物件で、過去の多くの取引事例と比べて販売価格を決定します。
取引事例比較法の場合は、対象の物件と同じような事例をいかに多く収集できるか、いかに比較が適切にできるかがポイントになります。
収益還元法
収益還元法というのは、販売価格を収益性で決定するものです。
この場合は、販売価格は収益性が大きくなるほど高くなり、収益性が小さくなるほど安くなります。
そのため、販売価格を決定する際によく使われます。
このような販売価格を決定する方法の中では、収益還元法が最も適しています。
というのは、賃料設定や管理費が適正に収益還元法によって算出されることで、ワンルームマンションの販売価格も適正に算出されるためです。
まず、銀行などでは、ワンルームマンションの投資の案件の場合にローンの販売価格をどのような過程で算出するかについてご紹介しましょう。
初めに、賃料の相場を調査するために、レベルが同じような周り物件を選びます。
次に、年間の賃料を算出するために、修繕積立金、管理費などをこの賃料の相場から差し引きます。
そして、利回りで年間の賃料を割り戻します。
例えば、ワンルームマンション投資のローンを扱っている銀行の利回りが5%とすれば、120万円の年間の賃料の場合は、120万円を5%で割った2400万円が販売価格になります。
また、収益還元法の場合は、純利益を算出することもできます。
純利益を算出するためには、トータルの費用を掴む必要があります。
トータルの費用というのは、ワンルームマンションを運用するための経費で、修繕費、維持管理費、損害保険料、固定資産税などです。
トータルの費用が分からない場合は、一般的に年間の賃料の1割~2割を目途にするとされています。
また、外部に物件管理などを任せていれば、経費としてこの費用も計上することが必要です。
では、純利益はどのようにして算出するのでしょうか?純利益は、年間の賃料からトータルの費用を差し引くと算出できます。
例えば、150万円の年間の賃料で50万円のトータルの費用の場合は、純利益は150万円から50万円を差し引いた100万円になります。
ワンルームマンションを買う場合に、純利益が販売価格から算出できるのは非常に便利です。
収益還元法は多くの銀行が採用している
収益還元法は、適正な販売価格を賃料の相場から算出できるため、多くの銀行が現在採用しています。
というのは、販売価格を収益還元法で算出したものと同等以下にするとリスクが軽くなるためです。
リスクが軽くなる方が、当然ですが、銀行は前向きに融資してくれるでしょう。
銀行がローンを積極的に組んでくれるような物件は優れたものであるため、不動産業者としては自信を持って売ることができます。
このようなことが、収益還元法がワンルームマンション投資の販売価格を決定する方法として最も適している理由です。
同じ築年数のワンルームマンションの場合でも、立地、メンテナンスの状態、管理の状態などによって販売価格は違ってきます。
また、利回りは、物件が多くない郊外と物件が多くある駅近の地域では違います。
利回り、賃料の相場などをしっかりと調査していると、ローンを利用しやすく、適正な販売価格も決定しやすくなります。
銀行の調査であれば信用できるため、ワンルームマンションを買う人もトータルの費用などを掴んで、純利益に関してもチェックできるようにしましょう。
ワンルームマンション投資としておすすめの物件
では、ワンルームマンション投資としてはどのような物件がおすすめでしょうか?
立地がいい
一人暮らしのための物件であるワンルームマンションの場合は、物件を選択する際に都心の駅から歩いて10分以内というアクセスがいいことが必要になります。
例えば、都心エリアの新宿区、中央区、千代田区、港区などの物件は、20分~30分以内でほとんどの都内の場所にアクセスすることができます。
そのため、賃貸需要が非常に強く、空室になった場合でもすぐに入居する人が現れることが考えられます。
さらに、路線がいくつか利用できると利便性がもっと良くなるので、ワンルームマンション投資の初心者の場合や収益性を安定して希望する場合には非常におすすめです。
ワンルームマンション投資の場合は、立地を判断する際にターミナル駅へアクセスがいいことと駅から歩いて10分以内をするといいでしょう。
いい立地のワンルームマンションは買主が現れやすく、出口戦略を検討する際にも非常におすすめです。
また、アクセスの他にも、ワンルームマンションの周りの環境なども十分にチェックしておきましょう。
住みたい街ランキングを確認する
ワンルームマンションを賃貸する人の立場で考える場合は、住みたい街ランキングが参考になります。
現在人気になっている街などが分かるので、地域を選ぶ場合に参考になります。
SUUMOの住みたい街ランキングの場合は、シングル・ファミリー・DINKSに応じたものを確認することができます。
また、「地価がアップしそうな街ランキング」「今年の特徴」なども確認することができるため、地域に対する期待値や賃貸需要の動向なども確認することができます。
HOME’Sの場合は、「借りて住みたい街ランキング」と「買って住みたい街ランキング」に分かれています。
細かくそれぞれのニーズを確認することができます。また、古いランキングも確認することができるため、人気が高くなってきている街や安定して人気がある街などを把握する際にも役に立つでしょう。
まとめ
ここでは、ワンルームマンションの販売価格を決定する方法、収益還元法は多くの銀行が採用している、ワンルームマンション投資としておすすめの物件、についてご紹介しました。
ワンルームマンションの販売価格を決定する方法はいろいろなものがありますが、収益還元法が最も適しています。
ワンルームマンション投資としておすすめの物件は、立地がいい、住みたい街ランキングを確認する、ことが挙げられます。
ワンルームマンション投資を考えている場合は、特にワンルームマンションの販売価格を決定する方法についてぜひ参考にしましょう。
このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
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