【東京 ワンルームマンション売却】得られる3つのメリット【実例付き】

公開日2024/02/10
更新日2024/02/09

ワンルームマンション売却得られるメリット

何を隠そう私は39歳でマンション投資を始め、18年半後の57歳で手じまいをした元マンション投資家です。

いくらも手元に残ってはいないとはいえ、計算上はトータルで1400万円のプラスになり、急場の出費に役立ったりもしたので、やり方さえ間違えなければ不動産投資は悪いものではないという持論に変わりはありません。
 
しかしながら、売却によって得られるメリットは確かにあったというのも偽らざる事実なのです。

今回はその実体験をもとにお話を進めていこうと思います。
 

メリットその1 ローン返済からの解放

売却によって得られるメリットのうち最大のものは何をおいてもローン返済からの解放感だと断言します。

投資期間の末期は無担保の物件はすでに処分してしまい、賃料が下落して金食い虫と化したファミリーマンションだけが残っていたので、幸いにも空室期間がほとんどなかったとはいえ、返済日までに家賃がちゃんと入っているか毎月びくびくしていたものです。

もし入っていなければ返済分を自分の財布から立て替えないと延滞扱いになって信用情報にキズがつきますからね。

この心理状態は父親が亡くなって実家のアパートローンの全責任を実質的に引き継ぐに及んで加速しました。
 
もし、もしですよ、マンションとアパートの入居者がすべていなくなってしまったら返済額の合計は給与の手取り額を超えてしまうのです。
 
運のいいことにわりあい早い段階で手元に資金が残る形でマンションのほうは売却に成功したので強烈なプレッシャーからは逃れることができましたが、最悪の事態が訪れていたら返済原資の捻出のためにカードローンあたりに手を出して人生が終わっていた可能性は大です。
 
売却の決済日を迎え、全額繰上返済計算書を手にしたときの重い重い肩の荷を下ろした安堵感は忘れることができません。

メリットその2 固定資産税納税通知書からの解放

肩の荷を下ろしたといえば、次にくるのは固定資産税納税通知書からの解放でしょう。
 
今さらのように告白しますが、不動産の購入は実は家族には内緒でした。

なので、固定資産税の納税通知書は自宅ではなく勤務先に送ってもらうよう各自治体に手配しておいたのですが、配置転換の際の社内連絡が悪く、結果的に2回分が未納になってしまったのです。
 
こうなると当初の約束はどこへやら、いきなり自宅に督促状が送られてきて内緒の不動産投資が家族にバレてしまったのは仕方がないにしても、賃料下落と管理費の上昇のダブルパンチで収支が悪化したこともあって督促状との長いつきあいが始まることになりました。

人間は見たくないものは見なくなる生き物のようで、汚部屋ならぬ汚ポスト状態を脱することができたのは売却によるメリット以外の何物でもありません。
 

メリットその3 管理費からの解放

固定資産税と同じように信用情報には影響しないながらも地の果てまで追いかけてくることに代わりがないのが管理費です。

管理費は一般に自動引き落としですから、該当分を口座に用意しておけばすむ話で支払いが遅延することはないのですが、まれに管理会社の都合で収納会社が変更になることがあります。
 
そのまれなケースに遭遇したらしいことに気づいたのは汚ポストの底から発掘された管理会社からの案内に気づいたときで、すでに手続期限を半年は過ぎていたでしょうか。

転職して勤務地も大きく変わったころで管理会社の担当とも疎遠になっており、善後策を相談する機会もヒマもなく月日は流れ、ある日突然やってきたのは給与の差し押さえ通知でした。

まあどうせいつかは払わなきゃいけないものなので、ケリがついていっそ清々しい思いをしたとはいえ、面目という点ではあまり気分のいいものではなかったですね。
 
売却のメリットはどこまでも追ってくる管理費の支払い義務から逃れえたことにとどまらず、おそらくほとんどのマンションオーナーが開けて見ることすらないであろう組合の総会や理事会からの封書と縁が切れたことにも及びます。

最盛期には4室を所有していたので未開封の封書はたまる一方で、そのうちまとめて読もうと思いつつ結局は果たせずに過ぎた18年半でした。

似たような経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
 
管理費などの督促状が詰まったポスト
以上、思い出すままに自分の経験をつづってみました。

今のように情報が満ち溢れていない時代に自己判断で不動産投資手を染めて、その恩恵は十分に受けてきましたし、売却によって身軽になるという自由への扉を開けるようなぜいたくな感覚を味わうこともできました。
 
俗に断捨離をすると運気がよくなると言われますが、たしかにこの売却を境に私生活面は好転したと思います。

そもそも持たなければ手放すことはできないわけですから、一度きりの人生、不動産投資はやってみてよかったな、というのが振り返ってみての正直な感想です。

このコラムを書いている人

中村 彰男

中村 彰男

1961年 東京生まれ 学習院大学経済学部卒業後、37年間一貫して不動産業に従事。 うち、ローンコンサルティングなど業務畑経歴24年。 実家をアパートに改築し賃貸経営を行うかたわら、 自身も不動産投資にチャレンジした経験を持つ。 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ビル経営管理士/宅建マイスター/管理業務主任者/賃貸住宅メンテナンス主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/不動産コンサルティングマスター/土地活用プランナー

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