ワンルーム物件のデメリットは?メリットやポイントも踏まえた総合ガイド
投稿日2020/05/11

ワンルームの間取りはスペースが限られる一方、家賃面でのメリットや生活動線のよさなど魅力もあります。
本記事では、ワンルームの定義やデメリット、さらにはメリット・物件選びのポイント・快適に暮らす工夫などを詳しくご紹介します。
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ワンルームとはどんな間取り?
まずはワンルームの基本部分を押さえましょう。
ワンルームは居室とキッチンが仕切られていない一つの空間を指します。少ないスペースに生活の要素が凝縮されるため、効率的に過ごせる一方で工夫なしには狭さや生活感の強さを感じることもあります。
これに対して1Kはキッチンと居室がドアや壁で区切られているなど、一応の区分けがある点が異なります。住まいとしてワンルームを検討する方は、まずは自分の生活スタイルとの相性や、どの程度の広さが必要かを検討したうえで間取りを選ぶとよいでしょう。
1Kとの違い
ワンルームはキッチンと居室が一体化しているのに対し、1Kはキッチン部分が独立しています。同じ広さでも1Kのほうが調理スペースを分けられるので、料理の匂いや油はねなどを軽減しやすい点が特徴です。

ただし仕切りがある分、ワンルームよりもキッチンスペースが狭く見える場合もあるため、実際に部屋を見学した際には居室面積や動線を確認したうえで選ぶことが大切です。
生活するうえでどのくらいの頻度でどのような料理をするのかをイメージしてみるのもよいでしょう。
ロフト付きワンルーム
ロフト付きのワンルームは、収納や寝床として空間を立体的に使えるため、生活にメリハリが出やすい点がメリットです。
間取り図だけではなかなかイメージしづらいことがあるので、写真や現地を見て天高などを確認し、自分がイメージした生活が送れるのか確認しましょう。
床面積が増えるというメリットがありながらも、ロフト部分に熱がこもりやすく夏場の冷房効率が悪くなるというデメリットもあります。
部屋の空気を循環させるファンを設置したり、断熱対策を取り入れたりするなど、快適に使うために工夫が必要となるでしょう。
投資の局面では、1Kや1DKも「ワンルームマンション」としてまとめられることがある
30㎡以下などの狭い物件は、投資対象として売買されるケースが多いです。
そのような場面では、間取りがワンルームではない1Kや1DKでもひとくくりに「ワンルームマンション」と呼ばれることがあります。
ワンルームを選ぶうえで押さえておきたいデメリット
ワンルームには利便性の反面、いくつか気をつけたい点があります。代表的なデメリットを確認しましょう。
スペースをうまく活用できれば快適に暮らせるワンルームですが、課題を知っておくことで、暮らしにあった物件選びや生活の工夫に活かせるようになります。
自分の優先順位と照らし合わせながら、ワンルームのデメリットを理解しておくことが大切です。
料理の匂いが部屋全体に充満しやすい
キッチンと居住スペースの仕切りがないため、焼き物や炒め物の匂いが部屋全体に広がってしまうことが多いです。
とくに換気扇の性能が低い部屋だと匂いが残りやすくなるため、料理頻度の高い人は注意が必要です。
匂いを抑えるにはこまめな換気やエアクリーナー、消臭グッズなどを取り入れると効果的です。
収納スペースが不足しがち
クローゼットが小さかったり、そもそも付いていなかったりするケースもあるのがワンルームの特徴です。
荷物が多い人は、オープンラックやベッド下の活用など独自の収納方法を考えなければなりません。
収納できるスペースが少ないと室内に物があふれやすく、部屋が狭く感じる原因にもなるため、事前に収納量を十分チェックしておきましょう。
玄関から室内が丸見えになりやすい
玄関を開けると、奥まで視線が通ってしまうワンルームは少なくありません。
宅配便の受け取り時や来客時に、部屋の中を見られたくないという方にはマイナスに働くことがあります。
対策として、簡易的な仕切りやカーテンを取り付ける方法が有効です。インテリアの一部として設置できるデザイン性の高いパーテーションを選ぶ人も増えています。
バス・トイレが一体型の場合が多い
風呂・洗面・トイレが一体となった3点ユニットバスが多いのもワンルームの特徴です。
シャワーを浴びた際にトイレまで水が飛んでしまうなど、独立した風呂と比べると快適性はやや低くなるでしょう。
洗面ボウルがないケースでは洗顔や歯磨きなどもお風呂の中やキッチンで行うことになり、少し不便に感じる人も多いようです。
お部屋の広さを感じにくい
ワンルームの空間は仕切りがない分、家具の配置ですぐに生活空間が圧迫される可能性があります。
部屋全体を使い切れていないと感じたり、圧迫感を覚えたりする人もいます。
また、大きめの家具を置く場合には動線が確保しにくくなるため、必要最低限の家具選びと上手なレイアウトがカギとなるでしょう。
ワンルームのメリットとは?
一方で、ワンルームの魅力も押さえておきたいもの。経済面や空間の使い方など、メリットに注目してみましょう。
お手軽さや快適さを得られるのがワンルームのメリットですが、選ぶ際には自分の生活スタイルや荷物の量など現実的な面も合わせて検討するのがおすすめです。
家賃や初期費用・光熱費を抑えやすい
ワンルームは他の間取りと比べて家賃が安めになる傾向があります。特に都心部で物件を探す場合は、少しでも予算をおさえたい方に適しています。また、敷金・礼金も比較的低めに設定されている物件も多いでしょう。
結果的に引越しにかかる初期費用を抑えることができ、経済的な面で余裕を持ったスタートを切ることができます。
また部屋数が少なければ照明の数も一般的には少なくて済みます。狭いからこそ光熱費が抑えられるといメリットもあります。
掃除や片付けが楽になる
一部屋ですべてを完結できる分、掃除の範囲も狭いので負担が軽減されます。
部屋数が多いとそれだけ掃除の手間も増えますが、ワンルームなら1日わずかな時間で部屋の状態をキレイに保ちやすいでしょう。
短時間で部屋全体を見渡せるため、こまめな整理整頓もしやすくなるメリットがあります。
空間を広く見せやすい
実際の面積が限られていても、仕切りが少ないため視線が行き渡りやすく、開放感そのものは意外と得られます。
家具選びにおいても背の低いものを選ぶ、光の入り方を工夫するなどでさらに広く感じさせることができます。
色使いや照明、鏡の配置などインテリアデザインを工夫しながら、居心地の良い空間を自分好みに作り上げやすいのがワンルームの特徴です。
居住動線がコンパクトで快適
ワンルームは部屋間の移動が少なく、ベッドやソファ、デスクなどが近い距離に配置されることで、日常動作が効率化しやすいです。
例えば、テレビを見ながらキッチンやデスク作業にもすぐ移動できるため、家事効率や趣味の作業もしやすくなります。
生活に必要な空間がワンフロアに集約されているからこそ、無駄な動きが減り、忙しい日々にも対応しやすいと感じる人も多いです。
ワンルームの物件探しで重視すべきポイント
ワンルーム選びでは、限られた空間をいかに最大限に活用できるかがカギ。いくつかのポイントをチェックしておきましょう。
同じ面積でも間取りや設備によって住みやすさは大きく変わります。とくに部屋の形や収納スペース、キッチン設備などはあらかじめ注目しておくと失敗が少ないでしょう。
また、実際に内見を行う際には、日当たりや換気のしやすさをチェックすることも大切です。
四角形に近い間取りを選ぶ
ワンルームはなるべく角が少ない四角い形状だと家具配置がしやすく、デッドスペースを最小限にできます。柱が多い部屋や変形した形状の部屋は、使いづらいスペースができやすいため注意が必要です。
一部のデザイナーズマンションなどでは、斜めや曲線の壁があったりして一見おしゃれに感じるかもしれません。
しかし家具との相性はよくないため、壁を有効に使えず模様替えもしづらいというデメリットがあります。
四角形のレイアウトのほうが、配置の自由度を高められるため居心地の良い空間づくりが進めやすくなります。
収納やロフトの有無をチェックする
収納が少ないワンルームを選ぶと暮らし始めてから不便を感じるケースが多々あります。ロフトやクローゼットがあると荷物をまとめて収容しやすく、生活空間をスッキリ保ちやすいでしょう。
さらに収納力だけでなく、ロフトの高さや上り下りのしやすさも要チェック。生活の導線を妨げないかどうかも重要です。
玄関から室内が見えにくい設計を確認
プライバシーの確保は意外と大切なポイントです。玄関周りにちょっとした間仕切りがある部屋や、入口部分にL字型の壁がある部屋なら室内が見えにくい構造になっていることが多いです。
来客時の安心感や生活感を隠すためにも、玄関からの視線をコントロールできる設計を意識して選びましょう。
キッチン設備と換気の性能を確かめる
ワンルームでは料理の匂いが広がりやすいので、換気扇のパワーや設置場所は要確認ポイントです。キッチン周りの作業スペースの広さも自炊をする人には重要でしょう。
簡易的なキッチンでは調理器具を置く場所が不足する場合もあるため、事前に調理スタイルに合っているかを確認しておくことが大切です。
ワンルームで快適に暮らす工夫
実際に暮らし始めてから、デメリットを最小限に抑えるには日々の工夫が欠かせません。以下の対策を取り入れてみましょう。
狭さや匂い、丸見え問題など、ワンルームならではの悩みを軽減するためにはレイアウトや収納などの具体的な工夫が必要です。特に小物の整理やカーテンなどによる視線シャットアウトテクニックは多くの人が実践しています。
快適な暮らしを維持するには日常的なメンテナンスも大切です。できるだけ物を増やさない生活スタイルを心がけ、インテリアでアクセントをつけながらデメリットをカバーする方法を模索してみましょう。
カーテンやパーテーションで空間を仕切る
玄関からの視線をさえぎるだけでなく、部屋の中でも限られたスペースを区切ってメリハリをつけることができます。目隠し効果で来客時の安心感も高まるでしょう。
突っ張り棒に吊るすタイプのカーテンや、移動式パーテーションなど設置が簡単なものがあるため、賃貸で壁に穴を開けられない場合でも導入しやすいのが利点です。
収納術やレイアウトでスペースを有効活用する
棚やラックを縦方向に活用し、空間を広く使うレイアウトがポイントです。高さを活かすことで限られた床面積だけに依存せずに収納量を増やせます。
また、よく使うものとあまり使わないものを分け、必要なタイミングでスムーズに取り出せる工夫も必要です。生活がスッキリすることでワンルーム特有の圧迫感も軽減されます。
匂い対策に換気や消臭グッズを活用する
キッチン周りはもちろん、日々の生活でもこまめな換気やサーキュレーターの使用で空気を循環させることが大切です。調理時には換気扇をフル稼働させて、できるだけ匂いをこもらせないようにしましょう。
消臭スプレーや炭などの消臭グッズを活用することで、長時間部屋にいる場合でも快適な空間を保ちやすくなります。
まとめ:ワンルームはデメリット対策次第で快適に暮らせる
ワンルームはデメリットもあるものの、うまく対策すれば自分好みの暮らし方ができる間取りです。最後にポイントをおさらいしておきましょう。
玄関からの視線対策や料理の匂い対策など、気になる点への工夫次第でコンパクトな空間を最大限に活用できます。家賃や初期費用を抑えられるメリットを活かしながら、自身のライフスタイルに合ったレイアウトを取り入れることが鍵です。
デメリットをしっかり理解したうえで物件を選択し、日々の暮らしに合わせたアレンジを加えていけば、ワンルームでも十分に快適な生活が送れるでしょう。
\ FGHにおまかせ /
宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士 / 2級ファイナンシャルプランニング技能士 / インテリアコーディネーター
株式会社FGH マーケティング部
新卒以来、不動産業界・建設業界に一貫して従事し、投資用ワンルームマンションの売買・管理・活用に関する豊富な実務経験を積む。
専門知識を活かしつつ、初心者の方にもわかりやすく情報を届けることをモットーに、コラム執筆や監修にも携る。
プライベートでは2児の母。家庭でも「お金の大切さ」を子どもと一緒に学びながら、楽しく金融教育に取り組んでいる。
このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者
最新の不動産投資情報や株式、投資信託、為替など幅広い投資コンテンツを掲載。 オーナー様自身で最適な不動産の購入・売却・運用の判断材料になる情報をタイムリーに提供いたします。
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