知っておきたい給与明細の見方 

公開日2022/07/08
更新日2022/07/08


みなさんは、自分の給与明細を毎月きちんと確認していますか?
 
おそらく、確認程度に目を通すだけだったり、手取り額だけ確認したりという方が多いのではないでしょうか。
総支給額から控除されるお金を差し引いた額が手取り額となりますが、手取り額は総支給額の約8割程度と言われています。自分の給与から何が控除されているのかを聞かれても、答えられる方は少ないかもしれません。
 
給与明細の表記については決まりがなく、会社によってさまざまなフォーマットが使われていますが、給与明細の構成として必要なのは主に勤怠・支給・控除の3つになります。
今回の記事では、給与明細に記載されている内容を各項目に分けて簡単に解説します。

勤怠

勤怠の欄には、出勤日数、欠勤日数、残業時間、有給消化日数、有給残日数などが記載されています。
 
●出勤日数
出勤した日数
●欠勤日数
欠勤した日数
●残業時間
法定、または所定労働時間を超えて働いた時間
●有給消化日数
有給休暇を消化した日数
●有給残日数
残りの有給休暇日数

支給

支給の欄には、勤務先から支給される基本給や残業代、各種手当が記載されています。
 
●基本給
給与の基本となる賃金
●残業代
時間外労働などで支給される賃金
残業代は、基本的に「1時間の単価×残業時間×法定時間外労働の割増率1.25」によって算出されます。
●手当
役職手当、休日手当、通勤手当、出張手当、家族手当、住宅手当など
通勤手当は15万円までは非課税、15万円を超える部分は所得税の課税対象となります。

控除

控除の欄には、支給欄の給与から天引きされる金額が記載されています。
記載内容はおもに、社会保険料(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料)、所得税、住民税です。
 
●健康保険料
医療費の原資となる保険
●介護保険料
将来の年金の原資となる保険
●厚生年金保険料
会社員や公務員が入っている公的な年金
●雇用保険料
失業や育児休暇に備えるための保険
●所得税
その年の課税所得に対して国に納める税金
●住民税
前年の課税所得に対して自治体に納める税金
 
控除についてもう少し詳しく解説していくと、上記は給与から自動的に控除してもよいと法令で認められており、「法定控除」と呼ばれています。

健康保険と厚生年金保険の保険料は「標準報酬月額(4・5・6月の総支給額の平均)×保険料率」で算出され、これを「労使折半」として、会社と個人が折半でそれぞれ負担することになります。
 
また、介護保険は、満40歳になった月から徴収が始まります。

所得税は、その年の収入によって納付額が算出されますが、現在の月収が続く想定で源泉所得税として毎月天引きされます。これがいわゆる「源泉徴収」です。
所得税は年末に行われる年末調整で精算され、多く支払っていた場合は還付、不足していた場合は追加で支払いが必要となります。
 
住民税の内容は、住民税決定通知書で確認できますが、前年の収入に対しての税金なので社会人1年目は基本的に支払う必要がない税金になります。住民税についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

会社によっては、そのほかにも積立金、組合費、財形貯蓄、従業員持株会などの控除があります。

また、給与明細には記載されていませんが、雇用されている労働者は基本的に「労災保険」に加入しています。
労災保険は、業務上や通勤時の怪我や死亡に対しての保険です。
雇用主にはすべての従業員を加入させる義務がありますが、保険料については勤務先が全額負担となっており、私たちの給与から控除されることはありません。

最後に

今回は、給与明細に記載されている基本的な内容を解説してきました。
また、給与明細は内容を確認するだけでなく、最低でも2年分は大切に保管しておきましょう。
給与明細は失業給付の確認に必要なほか、未払い給与の請求ができる期限は2年間と定められています。
 
また、確定申告を行う場合や住宅ローンの申請などでも必要となる場合があるので、確認したからといってすぐに処分はしないでくださいね。

このコラムを書いている人

sakamoto

sakamoto

1985年 愛媛県今治市生まれ 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、簿記2級、JNA日本ネイリスト協会本部認定講師

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