マンション投資とは?メリットやリスクについても解説!

公開日2021/02/19
更新日2022/12/24

マンション

本記事では、マンション投資の初心者向けに基礎知識を解説しています。
 
マンション投資の種類や仕組み、流れやメリット、リスクなど、これを読めばマンション投資の基本的なことはひと通り押さえることができると思います。
 
マンション投資に興味のある方や、これからマンション投資を始めようという方は、ぜひご一読ください。
 
また、すでに物件をお持ちの方が、あらためてマンション投資を理解するうえでも最適な内容になっていますので、ぜひお役立てください。

マンション投資とは?

マンション

マンション投資とは、端的に言えば、マンションを貸して家賃収入を得る投資のこと。
 
自分が住むためではなく、利益を得る目的でマンションを購入し、それを第三者に賃貸することで収益を得ることを目的としています。
 
ひと言で「マンション投資」と言っても、その種類・タイプは様々です。
 
新築・中古の違いもあれば、単身者向けかファミリー向けかという違いもあります。
 
また、区分マンションと一棟マンションでは投資額が大きく変わってきます。
 
まずは、マンション投資の種類・タイプについて理解しましょう。
 

投資用マンションとは

世の中にあるマンションは大きく、「居住用マンション」と「投資用マンション」に分類できます。
 
居住用マンションとは、自分が住むためのマンションのことです。
 
一方で、投資用マンションとは上述のとおり、人に貸して収益を得るためのマンションのこと。購入者の目的の違いによって、このような分類がされています。
 
ここからは、投資用マンションのお話です。
 
従来、投資用マンションを購入するのは、資産家などの富裕層が中心でした。
 
しかし、公的年金の不安が叫ばれる昨今では、老後の資産形成などのために一般的な会社員の方も投資用マンションを購入するようになっています。
 
低金利時代の今、マンション投資の敷居は下がっており、特に中古のワンルームマンションなどは、若いサラリーマンの方も気軽に投資する時代になりました。
 

マンション投資の収入

「マンションを貸して家賃収入を得る投資」がマンション投資であることはご説明したとおりですが、マンション投資によって得られる収入は家賃収入だけではありません。
 
マンション投資によって得られる収入は、大きく2つに分類できます。
 
▼家賃収入(インカムゲイン)
マンション投資をすることで得られる収入の一つが「家賃収入」です。
 
たとえば、購入したマンションを家賃10万円で賃貸すれば、月々の家賃収入は10万円、年間で120万円の家賃収入が得られます。
 
とはいえ、投資用マンションを購入する際は多くの方が金融機関から融資を受けるので、毎月10万円がそのまま収益になるわけではなく、通常、いくらかはローンの返済に充てることになります。
 
たとえば、ローンの返済額が月6万円であれば、毎月手元に残るのは4万円ということになります。
 
このように、当面は家賃収入でローンを返済していき、ローン完済後は家賃収入を丸ごと手にするというのがマンション投資の典型的なプランです。
 
なお、マンション投資における月々の家賃収入は、投資用語で言うところの「インカムゲイン」に当たります。
 
インカムゲインとは「資産を保有していることで得られる利益」のこと。
 
得られる利益は比較的少額であるものの、定期的に安定して入ってくるのがインカムゲインの特徴です。
 
▼売却益(キャピタルゲイン)
マンション投資で、もう一つ得られる可能性がある収入が「売却益」です。
 
売却益とは、マンションの価値が上昇することで得られる収益のこと。
 
価格が下がったときに購入し、価格が高くなったときに売却して利益を得ることを狙います。
 
3,000万円で購入したマンションを3,500万円で売却できれば、売却益は500万円ということになります。
 
投資用マンションは通常、長期的に運用していくことを想定しているので、最初から売却益を計算することはありません。そしてもちろん、マンションの資産価値が上がらなければ売却益は得られません。
 
なお、売却益は投資用語で言うところの「キャピタルゲイン」に当たります。
 
キャピタルゲインは、マンション投資以外にも、債権や株式、絵画や貴金属、ゴルフの会員権などでも得られます。
 

マンション投資の種類

マンション投資の対象になるマンションは、大きく「区分マンション」か「一棟マンション」かに分類されます。さらに、それぞれ「新築/中古」「単身者向け/ファミリー向け」に分類できます。
 
▼区分マンション投資
区分マンションとは、一棟のマンションのなかの1室のこと。101号室や201号室など、マンションの1室を購入して、賃貸に出すことで毎月の家賃収入を得ます。
 
・新築/中古
区分マンション投資を始めるにあたっては、「新築を買うか中古を買うか」というのが最初の分岐点になってきます。
 
区分マンションの価格はエリア・立地や広さなどに左右されますが、同様の条件であれば中古物件より新築物件のほうが高くなるのは当然です。
 
新築の区分マンションは最新の設備が導入されており、おしゃれなデザインの物件が数多くあります。清潔感があって入居者にも好まれるので、当然、貸し出す際の賃料も高く設定できます。
 
中古の区分マンションは築年数が経過しているため、多かれ少なかれ、内装や設備などが老朽化しています。そのため、貸し出す前に修繕・メンテナンスが必要になるケースも少なくありません。貸し出す際の賃料は当然、近隣の新築マンションより安くなります。
 
こうして比べてみると、新築の区分マンションのほうが投資する価値があるように思えるかもしれませんが、必ずしもそうとは言えません。
 
新築の区分マンションに投資して失敗する人もいますし、中古の区分マンションに投資して安定的な収益を得ている人もたくさんいます。
 
新築と中古で、どちらが優れているとは一概には言えないので、1件1件の物件レベルで収益性を見極めたうえで投資判断をすることが重要です。
 
・単身者向け/ファミリー向け
区分マンション投資の対象になる物件は、「単身者向け」か「ファミリー向け」かに分かれます。
 
単身者向けの区分マンションは、ワンルームや1Kなどのコンパクトな物件がほとんど。
 
面積が狭いので、比較的安く購入できます。また、入居者の年齢層が低いのも特徴です。
 
学生なとの若い入居者は比較的短い期間で入れ替わるケースが多く、それほど物件が傷まないうちに退去します。
 
そのため、クリーニングやリフォームにかかるコストを抑えることができます。
 
ファミリー向けの区分マンションは、2LDKや3LDKなど部屋数が多く面積も広いため、単身者向けに比べて購入価格が高くなります。
 
また、入居者の入れ替わりが少ないのが特徴です。入居年数が長くなるので、それだけ空室が発生しにくく安定収入が見込めます。
 
一般的には、単身者向けのマンションのほうが、ファミリー向けのマンションより収益性が高いと言われますが、これも「どんな物件なのか?」によって変わってきます。
 
▼一棟マンション投資
一棟マンションとは文字どおり、一棟丸ごとのマンションのこと。区分マンションの集合体とも言えます。
 
一棟マンション投資は、そのマンションにあるすべての住戸を所有して賃貸することで、毎月まとまった家賃収入を得ることを目的としています。
 
・新築/中古
一棟マンションを新築で購入、もしくは建設するとなると、その資金も相当な額になります。
 
一棟マンションの価格はエリアや戸数にもよりますが、新築であれば億単位になるのが一般的です。区分マンションに比べると、投資のハードルは一気に高くなります。
 
マンションは築年数が古くなれば価格が下がっていきます。
 
一棟マンションでも築20年、築30年の物件は価格が下がるので、投資対象として検討する人も増えてきます。
 
もちろん、古い物件をそのまま賃貸しても入居者が付かないリスクがあるので、購入後、大規模修繕やリノベーションをおこなったうえで貸し出すケースも少なくありません。
 
・単身者向け/ファミリー向け
一棟マンション投資の場合も、対象になる物件は「単身者向け」か「ファミリー向け」かに分かれます。
 
単身者向けの一棟マンションは、1戸あたりの面積が狭いので、総戸数が多くなります。
 
そのため、延床面積が同等のファミリー向けマンションに比べると家賃総収入が高く、利回りも良い傾向にあります。
 
一方で、入居者の年齢層は低く学生や20代が中心になるので、家賃滞納や騒音などのトラブルが生じやすく、管理面での負担が大きくなりがちです。
 
ファミリー向けの一棟マンションは入居者の年齢層が高めで経済的にも安定しているため、家賃滞納や近隣トラブルが少ないのがメリットです。
 
また、一度入居すると長期間にわたって住んでくれるので、安定した家賃収入が見込めます。その反面、長期の入居者が退去したときは修繕費用が高くなりがちです。
 

利回りの種類と計算方法

マンション投資を考えるうえで、重要な指標になるのが「利回り」です。利回りとは不動産物件の収益力を示す指標であり、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。
 
それぞれの定義や計算方法は、確実に押さえておきましょう。
 
▼表面利回り(グロス利回り)
表面利回りとは、年間の家賃収入を物件価格(購入費用)で割った数値のこと。
 
グロス利回りとも呼ばれます。表面利回りの求め方(計算式)は以下のとおりです。

 
年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
 
たとえば、1,200万円のマンションで、月々10万円の家賃収入(年間で120万円の家賃収入)が見込める場合の表面利回りは、以下のように算出できます。
 
120万円 ÷ 1,200万円 × 100 = 10.0%
 
表面利回り10%の投資用マンションを購入すれば、1年間の家賃収入で物件価格の10%を回収できることになります。諸々の経費や空室リスクなどを考慮しなければ、10年で物件価格の元が取れると考えることができます。
 
▼実質利回り(ネット利回り)
実質利回りとは、マンション経営に要する経費を考慮して算出した利回りのことで、ネット利回りとも呼ばれます。
 
代表的な経費としては、管理費や固定資産税などが挙げられます。実質利回りの求め方(計算式)は以下のとおりです。
 
(年間家賃収入 - 年間経費) ÷ 物件価格 × 100
 
たとえば、1,200万円のマンションで、月々10万円の家賃収入(年間で120万円の家賃収入)が見込め、管理費などの経費が月々1万円(年間で12万円)だとすると、実質利回りは以下のように算出できます。
 
(120万円 - 12万円) ÷ 1,200万円 × 100 = 9.0%
 
▼表面利回りと実質利回りの違い
上記の例を見ると分かりますが、同じマンションで表面利回りと実質利回りを比べると、表面利回りより実質利回りのほうが低い数字になります。これは、経費を差し引いているので当然です。
 
「利回りが高い物件 = 収益性の高い物件」であることは間違いありませんが、表面利回りはあまりあてになりません。
 
物件を選ぶときは、表面利回りではなく実質利回りの高い物件を選ぶようにしましょう。
 
というのも、物件によって経費に差があるため、2つの物件を比べた場合、表面利回りが高い物件が実質利回りも高いとは限らないからです。
 
たとえば、Aマンションの表面利回りが6.0%で、Bマンションの表面利回りが5.0%だったとします。
 
これだけを見て「Aマンションのほうが収益性が高い」という判断はできません。
 
実質利回りを計算してみたら、「Aマンションが4.0%で、Bマンションが4.5%」というようなケースも珍しくありません。
 
この場合、収益性を考えるならBマンションを選ぶのが正解です。マンション投資を成功させるには、表面利回りではなく実質利回りを見て収益性を判断しなければいけません。
 

投資用マンションの購入までの流れ

投資用マンションの購入は通常、以下のような流れで進みます。
 
▼マンション投資の目的を明確にする
マンション投資を始める方のなかには、物件探しからスタートする方が多くいます。
 
ですが、最初にすべきことは「マンション投資の目的」を明確にすることです。
 
投資用マンションを買う目的はもちろん収益をあげることですが、もう一歩踏み込んで目的を具体的にする必要があります。
 
たとえば、「老後の年金代わりにしたい」「相続税対策をしたい」「子どもに資産を残したい」など、様々な目的が考えられます。
 
また、投資用マンションは長期的に運用していくのが一般的ですが、状況に応じて売却するのか、もしくは保有し続けるのかといったことも明確にしておく必要があります。
 
目的を明確にしておかないと、後述する資金計画や物件選びも精度の低いものになってしまい、結果的に、マンション経営が失敗に終わるリスクも高くなります。
 
▼資金計画を立てる
マンション投資の目的が明確になると、毎月の収支計画も具体的になってきます。
 
マンション投資によってどのくらいのキャッシュフローを得たいのかを考え、必要な投資額を算出してみましょう。
 
とはいえ、あなたが必要とする投資額を自己資金で用意できるとは限りません。
 
マンション投資は多くの場合、金融機関から融資を受けることになります。
 
その際、自己資金額や年収、勤務先、勤続年数などの属性によって、どのくらいの融資を受けられるのかが変わってきます。
 
つまり、融資額によって物件の選択肢も変わってくるわけです。
 
自分が「どのくらいの規模のマンション投資をできるのか」ということを把握したうえで、身の丈に合った資金計画を立てることが重要です。
 
▼物件を探す・選ぶ
マンション投資の目的と資金計画に照らして、物件探しをスタートします。
 
投資用マンションの探し方は大きく2パターンあります。
 
一つ目は、投資用不動産のポータルサイトなどで探す方法です。
 
投資用不動産を検索できるサイトはたくさんあるので、サイトを閲覧して目ぼしい物件をリストアップします。
 
特に気になる物件が見つかったら、情報掲載元の不動産会社に問い合わせてみましょう。
 
もう一つの方法として、最初から不動産会社に問い合わせるパターンもあります。
 
ネットで検索すれば、投資用マンションを取り扱っている不動産会社を見つけられます。
 
信頼できそうな不動産会社に問い合わせて、希望する物件の条件を伝えておけば、条件に合致する物件が出たときに紹介してもらえます。
 
すぐにでも購入したいという方は、最初から不動産会社に問い合わせるほうが早いですが、マンション投資が初めての方や初心者の方は自分でポータルサイトなどを見て、できるだけ多くの物件情報に触れることが大切です。
 
そうすることで、物件探しの基準も明確になってきますし、物件の良し悪しも分かるようになってきます。
 
また、気になる物件は現地調査をおこない、内覧可能であれば内覧しておきましょう。
 
遠方の物件などは現地調査をせずに購入する方もいますが、あまりおすすめできません。
 
実際に現地に赴き、入居者の立場に立って物件をチェックするとともに、周辺を歩いて雰囲気や治安なども確認しておきましょう。
 
▼収支シミュレーションをする
物件が決まったら、収支シミュレーションをおこないます。
 
収支シミュレーションをおこなうことで、毎月のキャッシュフローを予測でき、そのマンション投資からどのくらの収益が得られるかを把握できます。
 
マンション投資の収支シミュレーションをおこなうには、家賃収入のほか、物件の購入費用や必要な諸経費、利回り、自己資金額、融資額や借入条件などの情報が必要になります。
 
なお、収支シミュレーションは物件を紹介してくれた不動産会社がおこなってくれることもありますし、Web上で収支シミュレーションができるツールもあります。
 
▼購入・引き渡し
収支シミュレーションの結果、マンション投資の目的を達成できそうであれば、物件購入の手続きへと進みます。
 
売主との売買契約や金融機関との金銭消費貸借契約、決済や登記手続きなどを経て、物件の引き渡しとなります。
 

マンション投資のメリット

メリット

一般的に言われるマンション投資のメリットについてご説明します。株式投資やFX投資との比較において、マンション投資の特徴を押さえておきましょう。
 

ミドルリスク・ミドルリターン

一般的に投資は「リスクが高いとリターンも大きく、リスクが低いとリターンも小さい」というトレードオフの関係にあるものです。
 
それゆえ、「ハイリスク・ハイリターン」の投資と、「ローリスク・ローリターン」の投資に分けられます。
 
しかし、このどちらでもなく「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資と言われているのが不動産投資(マンション投資)です。
 
ローリスク・ローリターンの投資として代表的なのは預貯金です。元本が減るリスクはありませんが、大きなリターンは期待できません。
 
ハイリスク・ハイリターンの投資として代表的なのは株式投資やFX投資です。
 
うまくいくと短期間で大きな利益を得られますが、失敗すると投資資金が返ってこないリスクもあります。
 
一方、マンション投資は、物件価格は変動するものの、株式のように短期間で資産価値がなくなるリスクは低いと言えます。
 
また、元本は保証されませんが、預貯金より高いリターンを得ることができます。
 
他の投資と比べリスクとリターンのバランスが良いことが、マンション投資がミドルリスク・ミドルリターンと言われる所以です。
 
なお、マンション投資の特色として「ロングリターン」と表現されることもあります。
 
ロングリターンとは、いったん投資をしたら長期間にわたって収益を得られるという意味です。
 
マンション投資は10年、20年という長期間にわたって家賃収入が発生するため、ロングリターンの投資と言われます。
 
一方で、株式投資などは短期的に売買を繰り返すことでリターンを得るため、ロングリターンの投資とは言えません。
 

私的年金になる

多くの日本人が年金不安を抱えており、公的年金だけでは豊かな老後を送るのは難しいと言われています。
 
そのため、公的年金を補う私的年金としてマンション投資を始める人が増えています。
 
マンション投資の魅力は、長期継続的に家賃収入を得られること。
 
定年までにローンを完済できれば、その後の家賃収入はほとんど手元に残ります。
 
本業が忙しく、「老後のことを考えている暇はない」「投資をしている時間はない」という方にもマンション投資は最適です。
 
マンション投資は株式やFXのように毎日価格の変動を気にする必要はありません。
 
優良物件を購入できれば、あとはほぼ自動的に家賃収入が入ってくるので、本業に集中しながら投資を継続できます。
 

融資を受けてレバレッジをかけられる

マンション投資ならではのメリットが、融資を受けてレバレッジをかけられることです。
 
レバレッジとは、「テコの原理」の意味で、小さな力で大きなものを動かすことを意味します。
 
マンション投資は自己資金が少なくても、融資を受けて高額な物件に投資できます。
 
つまり、小さなお金で大きなお金を動かして、収益性を高めることができるのです。
 
これは、他の投資にはない特徴だと言えます。
 
たとえば、200万円の自己資金で融資を受けて2,000万円のマンションに投資をしたら、レバレッジ効果は10倍になります。
 

節税につながる

▼相続税
相続税の改正によって、相続税が課税される非課税限度額が大幅に引き下げられました。
 
これにより、相続税の課税対象になる人が増加しています。
 
相続税の負担が心配な方には、節税対策としてマンション投資がおすすめです。
 
なぜなら、現金や預貯金はその100%が課税評価額になりますが、マンションなどの不動産は時価の3分の1程度まで評価額が下がるからです。
 
たとえば、時価1,500万円の投資用マンションを持っていたとしても、その課税評価額は約500万円になります。
 
それゆえ、相続税が非課税になる可能性も高くなりますし、課税される場合も、残されたご家族の納税負担は大幅に軽減されます。
 
▼所得税・住民税
マンション投資を始めた初年度は何かと初期費用が発生するため、マンション経営が赤字になることも少なくありません。
 
このような場合、給与所得などがある方は、マンション経営の赤字分を給与所得から差し引くことができます(損益通算)。
 
この損益通算によって所得が減るため、所得税や住民税の節税につながります。
 

居住用としても使える

投資用マンションとして購入した物件でも、居住することは可能です。
 
たとえば、子どもの住まいとして利用するケースもありますし、定年後のセカンドハウスとして活用するケースもあります。
 
このように、投資以外の目的で活用できるのもマンション投資のメリットの一つです。
 

マンション投資のリスク

RISK

マンション投資はメリットばかりではありません。リスクについてもしっかり押さえておきましょう。
 
一般的にマンション投資のリスクとされているのは、以下の4点です。
 

空室リスク

マンション投資の最大のリスクとも言えるのが、空室リスクです。
 
入居者がいなければ、家賃収入を得ることができません。
 
区分マンションが空室になってしまえば、その期間の家賃収入はゼロです。
 
そうなると、家賃収入でローンを返済できなくなるなど、マンション経営が赤字になってしまうこともあります。
 
▼空室リスク対策
・競争力の高い物件を選ぶ
・現在の入居者を大切にする
 

家賃下落リスク

投資したマンションに空室が発生した場合、空室を解消するために家賃を下げざるを得ないケースがあります。
 
これが、家賃下落リスクです。家賃を下げれば入居者が入るかもしれませんが、月々の家賃収入は減少するため、やはりマンション経営が赤字になってしまう可能性があります。
 
▼家賃下落リスク対策
・将来的に、資産価値が下がりにくい物件を選ぶ
・定期的にリフォーム・リノベーションをする
 

金利上昇リスク

投資用マンションを購入する際、金融機関から融資を受けるケースは多くあります。
 
不動産投資ローンの契約時に変動金利を選択した方は、将来的な金利上昇をリスク要因と考えておかなければいけません。
 
もし金利が上昇すれば、ローンの支払額も上がります。
 
月々の返済額を多めに設定している場合などは、金利が上昇したときに返済が難しくなってしまうこともあるでしょう。
 
▼金利上昇リスク対策
・金利が上昇しても無理のないローンを組む
・不動産投資ローンを利用しない
 

自然災害リスク

「地震大国」と言われる日本においては、あらゆる建物が地震のリスクにさらされています。
 
地震が起きてマンションがダメージを受ければ、当然、資産価値は低下してしまいます。
 
地震だけでなく台風やゲリラ豪雨、土砂崩れなどの自然災害は、マンション投資の大きなリスクだと言えるでしょう。
 
▼自然災害リスク対策
・耐震性に優れた物件を選ぶ
・地震保険に加入する

 

マンション投資に失敗するケース

空き部屋
 

表面利回りだけで判断すると失敗する

表面利回りだけで物件を選ぶと、マンション投資は失敗のリスクが高くなります。
 
表面利回りが高い物件は「落とし穴」が潜んでいることも多くありますが、購入して賃貸経営をスタートしてから、空室が出たときに初めてその落とし穴に気付くケースも少なくありません。
 
不動産会社のホームページや投資用マンションのポータルサイトなどに掲載されている利回りは、ほとんどの場合、表面利回りです。
 
というのも、マンション経営にかかる正確なコストは実際に購入して運営してみないと分からない部分も多く、実質利回りはあくまでも予想の数値になってしまうからです。
 
しかし、実質利回りを把握しないまま投資用マンションを購入するのはリスキーです。
 
マンション投資は、想定以上に経費がかかるケースも多々あるので、そのような経費も見込んだうえで、できるだけ現実的な実質利回りを算出するようにしましょう。
 

管理会社を軽視すると失敗する

「管理会社なんてどこでも同じ」と考えていると、マンション投資は失敗のリスクが高くなります。
 
マンション管理のクオリティは、管理会社によって大きな差があります。
 
格安の管理会社やレベルの低い管理会社は、清掃や見回りがいい加減で、マンションの共用部分が汚れたり劣化したりしていきます。
 
駐輪場やゴミ置き場、階段やエレベーター、エントランスなどの共用部分が汚くなると、マンションの治安が悪化します。
 
たとえば、ゴミ置き場の清掃が行き届いていないと、徐々にゴミ出しのルールが守られなくなっていき、さらにゴミ置き場が汚くなるという悪循環を辿るのです。
 
同じ築10年のマンションでも、優秀な管理会社が管理しているマンションは築5年に見えることもあります。
 
逆に、管理会社のレベルが低いマンションは築20年にも見えてしまいます。
 
そうなると、入居者を獲得しにくくなるのは当然です。
 
投資用マンションを購入するときは、管理会社の実績や評判も確認しておかなければいけません。
 

特定の周辺施設に頼ると失敗する

投資用マンションを購入する際は、立地が重要であることは言うまでもありません。
 
立地的にアドバンテージのある物件は、家賃設定も高くでき、空室リスクも低くなります。
 
たとえば、駅近物件でなくても近くに大型ショッピングモールがある物件は、それがアドバンテージになり得ます。
 
しかし、特定の周辺施設だけに依存している投資用マンションはリスキーです。
 
というのも、その施設が移転・閉鎖した瞬間にマンションのアドバンテージが失われ、資産価値が下落してしまうからです。
 
特定の周辺施設だけに依存した物件ではなく、できるだけ多くの魅力がある物件を選んだほうがいいでしょう。

まとめ

ミーティング
マンション投資では、多くの人が物件探しに腐心しますが、良い物件を見極めるには経験豊富な不動産会社のアドバイスが欠かせません。
 
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このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

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