新札発行までもうすぐ!?
みなさんは、2019年4月5日、政府が2024年度の上半期をめどに、千円札、5千円札、1万円札の新札を発行すると発表したことを覚えていますか?
今回は、新札の発行理由や新しく印刷される3人の人物について書いていきたいと思います。
新札の発行理由
そもそも、「なぜ新しく新札を発行する必要があるのか」と思った方もいるのではないでしょうか?
今回の新札発行には、大きく2つの目的があります。
新たな偽造防止対策
・現行の「すき入れ」に加えて、新たに高精細なすき入れ模様を導入
・銀行券への採用は世界初となる最先端技術を用いた、3D画像が回転する最先端のホログラムの導入
・記番号について、現行の最大9桁から10桁への変更。
ユニバーサルデザイン(券種間の識別性向上等)
・指の感触により識別できるマークの形状変更および券種ごとの配置変更
・額面数字の大型化(表・裏)
・「ホログラム」及び「すき入れ」位置を券種ごとに変更
新しく選ばれた人物
今回、新札に描かれる肖像画として新しく選ばれたのは、「渋沢栄一」、「津田梅子」、「北里柴三郎」の3人。
名前は聞いたことがあるけれど、実際に何をした人か分からない方もいると思いますので、この3人の功績について紹介していきます。
新1万円札「渋沢栄一」
「日本の資本主義の父」と呼ばれている渋沢栄一は15代将軍徳川慶喜に仕え、明治維新後は政府で働きました。
ヨーロッパ各国を訪問し、大蔵省を辞職した後は、日本最初の銀行である第一国立銀行(現みずほ銀行)を設立し、その他にも銀行、実業会社、経済団体、福祉医療、教育などの500以上の事業設立に関わりました。
新5千円札「津田梅子」
女子教育の先駆者と評価されている津田梅子は、政府が欧米に派遣した「岩倉使節団」に加わった最初の最年少女子留学生です。
日本に戻ってからは、協力者の助力を得て私立の女子高等教育機関としては日本で初めての女子英学塾(現津田塾大学)を設立しました。
女性の地位向上や女性の個性を尊重した教育に貢献した人物です。
新千円札「北里柴三郎」
「近代医学の父」と知られている北里柴三郎は、感染症医学の発展に貢献した人物です。
東京医学校(現・東京大学医学部)へ進学し、その後内務省衛生局に就職した後、ドイツに留学して細菌学者のコッホに師事し、世界で始めて破傷風菌の培養に成功、治療法を開発しました。
帰国後、東大と対立し思うように研究出来ませんでしたが、福澤諭吉の支援を受け、伝染病予防や細菌学の研究に取り組めるようになりました。
ペストが蔓延していた香港に派遣されて、病原菌であるペスト菌を発見という大きな業績を上げました。
北里研究所(現北里大学)を設立・慶応大学医学部の創設に尽力した人物です。
まとめ
新しく発行される新札について紹介させて頂きました。
今回肖像画に選ばれた人物も、日本に素晴らしい実績を残した偉人たちです。
普段の生活の中で、歴史上の人物の功績を知る機会はあまり多くないため、こういったコラムを通じて知ってもらえたらと思います。
このコラムを書いている人
柏井 優輝
東京都出身 2015年新卒入社 FGHフットサル部キャプテン 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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