ペット可ワンルームマンション売却の注意点と対策を解説!
ペット可賃貸物件の需要が増える昨今、不動産投資の観点からペット可物件について解説していきます。
ペット可物件の需要と特徴
ペット可物件の需要増加の背景として、少子高齢化や独身者の増加、都市への若者の集中が影響していると考えられます。また、新型コロナウイルスの影響により自宅での過ごし方が変わり、癒しを求めてペットを飼う人が増えています。
一方で、ペットを飼える物件の数はまだまだ多いとは言えず、ペットを飼いたいと願っていても飼えていない人も少なくありません。
なお、ペットと暮らせるマンションには次の2種類があります。
マンションの種類 | |
ペット可(ペット相談可) | 区分所有マンションではペットの飼育が管理規約で認められている物件 一棟マンションではオーナーがペット飼育を認めている物件 |
ペット共生型 | ペットと一緒に暮らすことを前提に設計された物件 ペット専用のさまざまな設備が備えられている |
ペット可物件に投資をするメリットとデメリット
次に、ペット可物件に不動産投資をするメリットとデメリットについて説明していきます。
メリット
・入居率が高くなりやすい
前述のとおり、ペットを飼いたい方やすでに飼っている方の数に対してペット可物件の数が不足しているため、入居者が見つかりやすくなります。
・収益が高い
ペット可物件を探している方にとって、ペットと一緒に暮らせること自体が魅力です。
そのため家賃や敷金を相場より高く設定することも可能です。
・短期の入居者が少ない
ペット可物件は数が少ないこともあり、入居者は同じ場所に長く住む傾向があります。
したがって、頻繁な入退居や長期の空室リスクが低く、安定した家賃収入が期待できます。
デメリット
・ターゲット層が狭くなる
ペットのにおいを嫌う方、アレルギーを持っている方などはペット可物件を避けるため、通常の物件と比べてターゲット層が限定的となるリスクがあります。
・近隣トラブルにつながりやすい
ペットのにおいや鳴き声はペットを飼う習慣がない方にとっては気になるものです。
このようなことが原因で近隣とのトラブルが発生するケースがあります。
・原状回復費用が高くなりやすい
ペットを飼うことで、床や壁に傷がついていたり、においが強く残ったりすることがあります。
そのため、原状回復の費用が通常の物件よりも高くなることが一般的です。
ペット可物件に投資をするときの注意点と対策
ペット可物件に不動産投資をするときのおもな注意点と対策は、以下のとおりです。
・原状回復条件を明確にする
ペットが住むと、退去時に多くの傷や汚れがついている可能性が高く、通常よりも原状回復費用がかかることが想定されます。
よって、貸主と借主それぞれの負担の範囲や退去時におこなう修繕の内容を明確にして賃貸借契約書に記載することで、原状回復費用をめぐる退去トラブル回避につながります。
・ペットの規定を設ける
ペット可物件とはいえ、ルールを定めていないと予期していないペットの飼育やトラブルが発生する恐れがあります。飼育できるペットの種類や大きさや個体数など、明確な規定を定めることが有効です。
そもそも論になりますが、現状ペット不可となっている区分マンションを個人の意向のみでペット可にすることはできませんのでご注意ください。
マンションの一室または全体をペット可とするには、管理組合の許可が必要となるためです。
まとめ
ペット可マンションの運用をする際には、注意点と対策をしっかり行うことが重要です。
これらのポイントを押さえることで、ペット可ワンルームマンションの売却や投資を成功させることにつながります。
このコラムを書いている人
yamahiro
茨城県生まれ 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
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