スルガの次は「令和ショック」 元号が投資用不動産に与える影響は?
今年の4月で約31年間続いた「平成」が幕を閉じます。
そして、5月1日からは新しい元号「令和」がスタートします。
今回の改元は「生前退位」ということで、5月1日の新天皇即位の際には、日本全体が祝賀ムードに包まれることは予想できます。
改元によって特需が生まれる業界や、直後のプレミアムGWで日本経済がどれだけ上向いていくか期待したいところです。
そんな中、不動産業界にはどういった影響があるのでしょうか。
元号の変わり目に波乱有り
歴史を振り返れば元号の変わり目には大きな変化が起こってきました。
昭和初期は金融恐慌から戦争へ。
平成の後はバブル崩壊が起こり、不動産業界も大きく変化してきました。
そんな改元する2019年以降、日本では国際的に大きな「イベント」が待っています。
それはもちろん、2020年の「東京オリンピック」です。
社会的に大きな変化を迎えることになるでしょう。
「平成」表記の契約書はどうなる?
継続的な取引における契約書などでは、「平成32年」というように2020年以降の年月日の記載で「平成」を用いているものは多くあります。
そのような契約書は、今回の改元に際して修正する必要があるでしょうか。
答えは、わざわざ契約書の表記を修正する必要はありません。
たとえば、契約書内に「契約期間を平成31年1月1日から平成31年12月31日までとする」と記載があったとします。
それに対して、「平成31年12月31日はないのだから、期間の定めのない契約である」などといった主張は、到底不合理で認められるものではないでしょう。
「この物件平成築だよ」
区分マンションを探すと、1980年代~1990年代前半までのいわゆるバブル期物件をよく見ます。
修繕もきちんと実施されている物件なら、利回り数字もきちんと出る条件の良い投資になることも多く、狙っている投資家も多いです。
そのなかでも平成元年から平成4年前半までの物件はよく「平成築」をアピールされ売買されてきました。
そんな平成築の物件も今やひとつ前の時代。
昭和築の物件には金融機関の査定も厳しめになっています。
元号が変わったあとになるとさらに査定が厳しくなるのではとの見方もあります。
平成築と言われてアピールになったのも今は昔、これからは「2000年以降」じゃないと・・・なんて話になったりなんかも・・・。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
関連する記事