不動産投資:シングル物件も「リノベーション」?
近年、リノベーションに対しての関心がますます高まってきています。
新築のマンションも増えており、2018年では前年比2.2%増。
それでもリノベーションに対しての関心が高まっている。それはどんな理由があるのでしょうか。
そもそもリフォームとかリノベーションって?
入居者様が退去された場合、次の募集をするために原状回復をします。
汚れている箇所を補修したり、老朽化したりしている部分を交換したり、きれいにしたり、新しくしたりすることを指します。
元の状態に回復することを一般的にリフォームと呼びます。
リノベーションと一般的に呼称されるものは、キッチンや風呂、トイレなどの設備そのものを更新したり、間取りの変更(壁の増設または除去)を行い「建物に“付加価値”を加えること」を指します。
”外見は中古、中身は新築!!”といったイメージのキャッチが浸透しているかと思います。
リノベーションが浸透したきっかけ
”リノベーション物件”という言葉が浸透してきたのはここ5~6年前の話です。
欧米では以前より”既存建物を修繕してず~っと利用する”という価値観が根付いています。
日本の場合は地震大国であることや、信用ステータスの象徴という理由などから新築信仰が根強く残っている為、既存住宅をリノベーションして再利用するという価値観が中々浸透しませんでした。
しかし、既存住宅供給数の増加や、人口の減少などの要因、またエコロジー意識も高まって住宅に対する価値観が変わってきたのではないか?と思っています。
関心される大きな理由
リノベーションが関心されるポイントはいくつかありますが、その中で2つあげるとしたら、
・新築住宅よりも安価で取得できる
現代社会では”共働き世帯”が増加しており、住宅へ求める重要要素で”勤務先へのアクセスや利便性”といった所在地に由来する要素優先する人が増えているそうです。
例えば・・都心に勤務している方であれば新築であることよりも、通勤時間の短縮を優先したい!というような価値観ですね。
しかし都心の新築住宅は当たり前に高額ですから中々手がでない。
だけど中古のリノベーション物件であれば価格面で検討しやすいのがとても魅力的です。
・既存住宅なので価値の予測を立てやすい
新築住宅は取引の事例など勿論ありませんが、既存住宅であれば過去の売買事例や賃貸成約事例などが残っている場合もあります。
同じ物件の取引事例などを確認できれば買う前にその物件が割高なのか、それともお買い得なのかの判断もしやすくなりますし、ご自身で住むだけでなく収益物件として賃貸した場合の将来賃料予測も立てやすいです。
市場での動き
築年数にもよりますがリノベーション目的で空室の物件が売買される事例の増加を体感しています。例えばですが・・
◆築25年
◆専有面積35㎡
◆駅徒歩15分圏内
といった条件の物件であれば賃貸中よりも空室の方が高く売買される事例が増加しています。
一昔前であればリノベーション物件はファミリータイプと呼ばれる50㎡~80㎡前後の物件が主力でしたがシングル向けの物件でも需要が高まっています。
もし”少し広めのシングル物件”をお持ちの方は、空室になったタイミングで売却を検討してみると思っていたよりも高く売却出来る可能性があるかもしれませんね。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
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