区分マンションへの投資のメリットは?一棟物件との違いも解説

公開日2019/04/14
更新日2022/12/20

はじめての投資や次の投資をするとき、一棟物件に投資をするべきか、もしくは区分の区分マンションを複数所有するべきか、どちらを購入すべきか悩まれてる方も少なくないかと思います。
 
1億円の一棟物件と2,000万円の区分マンションを5戸であれば物件の価格は同じですが、それぞれどんな良さがあるのか・・・同じ金額なのであればどちらが得なのか・・・
 
「一棟物件」と「区分マンション複数」を購入した場合、どのような良さがあるのでしょうか。

マンションのイラスト

一棟物件の購入を検討する場合

ローンの返済を支払ったとしても数十万円の手残りになるケースが多く、収益の大きさは区分マンションにはない魅力の一つです。
 
その為には空室を出さないように、賃貸付けやキャッシュフローの管理が重要になります。
 
それだけでなく、一棟物件は土地の所有規模が大きいので、まとまった土地を所有できるところもメリットになります。
 
大きな土地を所有してると言う事は担保としての恩恵も大きく、購入時の融資や売却の際も価格に有利な影響を与えます。
 
仮に一棟物件を解体したとしても土地が残りますので、区分マンションにはない資産としての価値が魅力です。
 
収入がゼロになってしまうリスクを軽減することが出来ます。
 
空室がでてしまっても家賃の収入がゼロになりくい点も一棟物件の魅力です。
 
例えば、区分マンションの場合、所有している1部屋が空室になってしまった時点で、家賃収入がゼロになってしまいます。
 
そうなると、毎月の管理費と修繕積立金、毎月のローン返済がのしかかります。
 
しかし、10戸ある一棟物件を購入した場合は、1部屋が空室になっても残り9戸は家賃収入を得られるので、収入への影響は10分の1に抑えられます。
 
区分マンションは「0か100か」という極端な話になりますが、一棟物件はそのリスクを回避することができるのも、一つの安心材料になります。
 
しかし一棟物件特有のデメリットもあります。
 
一棟物件では不人気な階や間取りも含めて全室所有することになり、満室状態の維持には工夫が必要です。
 
物件所在地の環境変化リスクもあります。
 
近隣企業の撤退、大学の移転によって大幅な家賃下落など、様々な場所に投資できる区分所有と比較すると、一カ所にまとめて投資する一棟ものは立地によってはリスクが集中します。
 
他にも10年程度所有した際には大規模修繕費で大きな資金がかかってしまったり、家賃収入に対する課税金額と実際のキャッシュフローが逆転しまうデッドクロスにさらされることもあります。
 
上記の事を踏まえると、自己資金や時間に余裕がある方(相続税対策)や、ある程度自分で空室対策ができる方にお勧めです。

マンションのイラスト

区分マンションの購入を検討する場合

一棟物件の購入に対して区分マンションを複数購入する場合、どのようなメリットがあるしょうか。 複数件購入することで一棟と同じような価格にはなりますが、その違いは何か。
 

流動性の高さが魅力

例えば、区分マンションでは、価格が400万円~、利回りが10%を超える物件もあります。
 
一棟に比べて手を出しやすいと言う事もあり、2016年には区分取引件数は前年を飛躍的に超えた、取引件数37,189件まで伸ばして以来、落とす事なく横ばいが続いています。
 
また、現金でも購入できるプライスレンジのため、「手元にある資金の投資先をどこにするか」と考える人は、不動産は「金融商品より利回りが高い」「インフレに強い」という特長があり、「現金を実物資産に変えておきたい」という能動的な志向にも繋がります。
 

リスク分散することができる

一棟物件の場合、複数部屋を所有することになり、もし天災地変などの影響により、家賃収益を得ることが出来なくなってしまった場合、投資としての機能はなくなってしまいます。
 
ですが、区分マンションですと、都内各地だったり、関東県内各地に購入したりと離れた場所で所有することにより、一部屋が家賃収益を得られない状態でも他の物件は家賃収益を得ることができます。
 
事件事故等による家賃の下落や空室のリスクヘッジにもなります。
 

区分マンションは融資が付きやすい

日々過ごす上で、急にまとまったお金が必要になることがあります。
 
区分マンションを複数所有している場合、必要に応じて物件を売却することで運用を見直す事が出来ます。
 
一棟物件を一つ所有していて、売却してしてしまうと何も残らないですが、区分マンションの場合は5件所有していた場合、2件売却しても3件だけの運用すると言った運用も可能になります。
 
売却した際に利益が出るようであれば、その資金で次の投資展開を計画する楽しみもあります。
 
区分マンションを検討する場合、デメリットも考えなくてはなりません。
 
区分マンションはキャッシュフローが赤字になることもあります。
 
一棟物件と比較した際にキャッシュフローが良くないという事が言えます。
 
先にもご説明いたしましたが、一棟物件であれば月に数十万円は手残りが期待できる事例は多くあります。
 
しかし、区分マンションの場合は1物件で手出しが1万円のマイナス。
 
さらには管理費と修繕積立金、固定資産税分もマイナスの状態になってる物件は少なくありません。
 
購入方法や買った経緯などでも変わってきますが、うまくいっている方でも1件あたりの収益は大きくありません。
 
区分マンションを複数所有すると言う事はマイナスを出さないように、購入の際にはシミュレーションを厳しい目で作ることが必要となります。
 
上記の事を踏まえると、不動産投資をこれから始める方や段階を踏んで堅実に物件を増やしたい方、キャピタルゲインも視野に入れてる方にお勧めです。

このコラムを書いている人

渡邉 幸也

渡邉 幸也

1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士

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