山手線新駅「高輪ゲートウェイ」
JR東日本から、2020年に暫定開業を予定している山手線の新駅名が発表されました。
山手線では、昭和46年に「西日暮里駅」ができて以来の新設です。
新駅ができる場所は、「品川駅」~「田町駅」の間で、山手線の中で最も距離がある区間になり、JRはここを新たな東京の顔、国際的なビジネスの拠点としたい考えのようで、開発地には合計8棟の超高層ビルの建築予定があり、規模の大きさがうかがえます。
「新駅」から徒歩圏エリア
新駅予定周辺は、浅草線と京急本線が乗り入れる「泉岳寺駅」のみが最寄駅となります。
「品川駅」と「田町駅」から少し遠めの場所に位置していますので、オフィス需要が高まることが想定されます。
今後、オフィス移転を考えている方は、新駅周辺の街の状況を調べておきたいところですね。
投資用不動産の価格は上がる・・?
新駅ができることによって、メリットを享受できる方がいらっしゃいます。
それは、新駅エリアに投資用不動産をお持ちのオーナー様です。
「駅」徒歩10分以上の投資用マンションが、「駅」徒歩10分圏内になり得る可能性があり、駅が近くなればなるほど賃貸需要が強まることが予想されます。
賃貸需要が強まれば、自然と賃料が上がる可能性もあり、賃料が上がれば、売買にて取引される価格も上がります。
そこを狙って物件を所有された方はさすがです!
過去の事例をふりかえると
ただ、新駅ができるからといって、100%値上がりするとは考えられません。
2012年に、東京都墨田区に「東京スカイツリー」が建設された際、街の発展が期待され、押上エリアに多くの投資用マンションが建てられ販売されましたが、期待通りの収益が得られていると実感されている方は少ないのではないでしょうか。
下町にタワーが建ったところで、下町であることに変わりませんので、賃料相場が上がるということは起こりませんでした。
期待しすぎには要注意
過ぎてみないとわからないことですが、「東京スカイツリー」が“建設された後”よりも、“建設される前”のほうが、取引される価格は高かったように感じましたので、品川新駅でもそのような事が起こりうる可能性があります。
開発があるからといって、過剰な期待は注意する必要があります。
不動産投資を行う上で、“立地”が重要であることはみなさまもご存知のことでしょうし、不動産の売買価格のピークはいつになるのか、それは神のみぞ知るところであり、そこを考えるのが投資のおもしろいところではないでしょうか。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
関連する記事