【東京 ワンルームマンション売却】大規模修繕の時期を見極めよう!
みなさんはマンションの大規模修繕について理解できていますか。言葉は聞いたことがあるけど、いつ行われるのか?どの部分を修繕するのか?など、あまり詳しく理解していない方もいるのではないでしょうか。今回は、大規模修繕について解説していこうと思います。
大規模修繕の目的
マンションは年数が経過するに従って、日照・風雨・寒暖の変化でマンション自体に劣化が生じてきます。コンクリート建築物は、一度建てたら半永久的に住み続けられると思われがちですが、実はそうではありません。コンクリートは元々水を通す性質を持っており、コンクリートは塗装・タイル貼り・アスファルトで保護することで防水性能を保っています。
年数の経過でコンクリートの防水性能が弱くなってくると、コンクリートの中の鉄筋などが、入ってきた水で錆びたり膨張したりします。その結果、破裂事故やひび割れを発生させてしまう可能性が高くなってしまうのです。
給排水管も現在では金属製がほとんどで、錆びにくいものを使用しているとはいえ、長年の使用で詰まりや腐食が進んでしまいます。放っておいてしまうと管が劣化して漏水などが発生するため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
上記のように設備の劣化が進むと快適に生活できなくなってしまうので、これらの事態を防ぐために、適切な時期に大規模修繕をしてマンションを維持します。
大規模修繕のタイミング
実際に大規模修繕をいつ実施するかについてですが、明確なルールや決まりはありません。マンションの規模・戸数や劣化の状況、故障の発生具合によって修繕時期が変わってきます。修繕時期としては、だいたい10~15年の間で設定されていますが、12年で設定しているマンションが多いです。
国交省の長期修繕計画作成ガイドラインには12年で修繕を計画している事例が多く、ほとんどのマンションはそれを参考に修繕計画をたてています。
また、12年という日数は塗料や防水材などが劣化するタイミングでもあり、多くの修繕計画が実行される理由の一つです。
マンションを長く快適に使っていくために、コンクリート内部の浸水を予防することはとても重要です。12年を超えてくるとコンクリート内部の浸水リスクが高まってくるので、浸水を防ぐためにもなるべく12年で修繕計画をたてておきたいところです。
以下が修繕箇所及び修繕年数目安の資料になります。
工事項目 | 主な工事内容 | 計画修繕周期 |
仮設工事 | 修繕工事を行うために必要な足場:養生:事務所:資材置き場: 仮設トイレ等の費用:安全対策:広報 |
12年毎 |
外壁塗装仕上塗材工事 | 外壁:手摺内外壁:揚裏:床等 吹付:塗装部分の補修工事及び再度吹付する工事 |
補修 12年毎 吹付 12年毎 |
塗装工事 | おもに鉄部分の塗装工事(俗にいうペンキ工事) 各戸玄関枠:共用鉄扉:メーターボックス扉 消火栓BOX:消火器BOX |
4年毎 |
隔板塗装・駐車場白線引き | 12年毎 | |
自走式駐車場(デッキ) | 12年毎 | |
サイクルラック・駐輪場屋根・メッシュフェンス柱 | 8年毎 | |
タイル工事 | 外壁:壁タイル:床タイル張替 ひび割れ:浮き部分等の補修及び一部張替 薬品洗浄(汚れ落し) |
張替 36年毎 補修 12年毎 洗浄 12年毎 |
内装工事 | 外廊下床:外階段床塩ビシート張替 各戸玄関扉外面塩ビシート張り 内装リフレッシュ(キッズルーム・ライブラリー等) 内装リフレッシュ(ゲストルーム・ショップ、ラウンジ等) ELV内部シート張替・バルコニー床塩ビシート張替 |
16年毎 16年毎 12年毎 16年毎 12年毎 |
シーリング工事 | 各所シーリング工事 ガラス周り |
12年毎 24年毎 |
防水工事 | 屋上防水工事 ルーフバルコニー屋上防水 バルコニー排水口・巾木防水 外廊下・外階段排水口・巾木防水 自走式駐車場屋上防水 エレベーターピット防水 |
12年毎 12年毎 16年毎 16年毎 12年毎 16年毎 |
諸工事 | 各所クリーニング:各所補修 物干金物交換 集合郵便受交換:宅配ボックス交換 サイクルラック交換 手摺交換 駐輪場屋根交換 ELV交換:機械式駐車場交換:鋼製建具交換 その他諸項目交換:補修 アスファルト舗装等再施工 外構フェンス補修 |
12年毎 24年毎 20年毎 25年毎 36年毎 25年毎 30年毎 10年~30年毎 30年毎 6年毎 |
電気設備工事 | 照明器具交換 TV共視聴設備・インターフォン設備 各所設備盤交換 電波障害対策施設 |
15年毎 20年毎 20年~25年毎 対象業者指定値 |
給排水換気設備工事 | 受水槽交換 給水ポンプ交換 排水ポンプ交換 各所換気設備機器 共用日給水管更新工事(調査による) 消火管更新工事 共用部給排水管更新工事 |
25年毎 15年毎 10年毎 15年毎 20年~30年目 30年目 35年目 |
その他 | 工事内容により判断 |
まとめ
大規模修繕工事はマンションの劣化を防ぎ、快適な生活を送るために必要な工事です。
大規模修繕について、今まであまり把握していなかった方は、所有しているマンションもしくは今後購入予定のマンションの大規模修繕時期をしっかり把握しておきましょう。
大規模修繕はマンションの資産価値にも影響してくる内容ですので、しっかり確認しておくことが大事です。
このコラムを書いている人
柏井 優輝
東京都出身 2015年新卒入社 FGHフットサル部キャプテン 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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