建築物に忍び寄る劣化

更新日2026/01/05
投稿日2026/01/05

建築物に忍び寄る劣化
みなさんが所有する不動産は、あらゆる箇所でゆっくりと劣化をしています。
そしてその劣化は目に見える形で現れるのではなく、人知れず隠れた状態で進行し突如様々な症状となって表れるのです。
まるで人体に巣くう病のように……。

排水管の恐怖

下記画像は構造内部に設置されている排水管の一部を抜管し、縦に割った状態です。
内側の黒い部分が腐食などで剥がれ落ち、白い部分が顔を覗かせているのがわかりますか?
これに気づかずに放置し続けると、異臭や水漏れといった症状で腐食が表面化してきます。
このように、排水管の腐食は外側からは分からないため、内視鏡検査、X線調査で内部の状況を伺い、必要時に応じて抜管し、サンプリング調査を行います。

構造内部に設置されている排水管の一部
(筆者撮影画像)

バルコニー鉄部塗装爆裂!?

次ページの画像は、バルコニーの手すり支柱を支える土台のコンクリートが内部から外に向けて
膨張して表面に裂け目として現れたものです。

一般的にコンクリートは水を浸透させる性質があるため、放置しておくとコンクリートが包んでいる鉄部にまで到達し、錆の原因となり、鉄部が膨張することで今度はコンクリ―トを押し広げる原因となります。
結果的にコンクリートが膨張に耐えられず、割れとして画像の様に表面化します。
本来はコンクリートの表面に防水加工を施していますが、経年により防水効果が弱くなるので画像のような状況が起こる前に再塗装などで予防します。

爆裂状態を放置したままでいると、最悪コンクリートが剥がれ落ち、地上を歩いている歩行者などにあたり、死を招く可能性もゼロではありません。
ちなみに画像はマンションの9階に位置しており、この外は歩道と車道がありますので、充分に考えうるシチュエーションです。

爆裂状態
爆裂状態
(筆者撮影画像)

 

応急処置として防止加工を行った様子
応急処置として防止加工を行った様子
(筆者撮影画像)

宅地建物取引士試験を勉強したことがある方は、聞き覚えがあるかと思いますが、部屋の賃借人には善管注意義務が課されています。
そのため、この状況を見過ごしたり、注意を怠ったりした場合は、賃借人がケガや死亡した方に対する責任を負います。

賃貸人への報告や建物管理会社に報告するなど対策を講じていれば、賃借人は責任を免れますが、所有者である貸主は免れません。
また、今回はバルコニーという共用部なので、同時に建物管理会社・そのマンションの管理組合にも責任が及びます。

まとめ

マンションオーナーは一棟のオーナーであれ、一部屋のオーナーであれ、いざという時の責任を負わなければなりません。
収益不動産として海外居住者の所有化があちこちで聞かれますが、その方々はこのようなリスクも充分覚悟のうえで所有しているのか?と、疑問と不安を感じることがあります。
貸主である所有者には建物の老朽化に、アンテナを張った人であってほしいものです。
 

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このコラムを書いている人

相馬將志

相馬將志

千葉県出身 お風呂での鼻歌がいつの間にか熱唱にギアチェンします。 保有資格:宅地建物取引士/管理業務主任者/賃貸不動産経営管理士/マンション管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/簿記2級

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