マンション売却時の必要書類とは?手順に沿って段階別に取得方法を解説

公開日2023/03/16
更新日2023/03/18

マンション売却時の必要書類とは?手順に沿って段階別に取得方法を解説

「マンション売却にはどんな書類が必要?」

マンションの売却には、手順ごとにさまざまな書類が必要です。

焦らずに売却活動を進めるためには、事前にある程度必要書類を押さえて準備しておきましょう。

この記事では手順に沿って、段階別に必要書類と取得方法を解説します。

この記事を読めば、書類集めに苦労せずスムーズな売却活動を行えるでしょう。

マンション売却の手順や流れ

マンション売却は大まかに分けると、以下の流れで行います。

 

  1. 査定依頼
  2. 売り出し
  3. 売買契約
  4. 決済・引き渡し
  5. 確定申告

 

売り出し以外の手順では、何かしらの書類が必要になります。

この記事を読んでしっかり押さえておきましょう。

マンション売却に必要な書類は段階ごとに違う!

マンション売却では、段階ごとにさまざまな書類を用意する必要があります。

すべてまとめると、必須となる書類は以下の通りです。

 

書類名 使用するタイミング
マンションの権利証 査定、売買契約、決済・引き渡し
固定資産税等の納税通知書 売買契約、決済・引き渡し
ローン残高証明書

(またはローン返済予定表)

査定、決済・引き渡し
マンションのパンフレット・図面・管理規約 査定、決済・引き渡し
管理費・積立金が確認できる書類 売買契約
付帯設備表・物件状況確認書 売買契約
固定資産税評価証明書 決済・引き渡し
確定申告書 確定申告
マンション購入時・売却時の売買契約書と売却費用の明細 確定申告
除票住民票 確定申告
身分証明書 売買契約、決済・引き渡し
印鑑証明書 売買契約、決済・引き渡し

 

それぞれの段階別に詳しく見ていきましょう。

マンションの査定依頼時に必要な書類

マンションの査定依頼時に必要な書類は以下の3つです。

 

書類名 取得場所
マンションの権利証 マンション購入時に取得済み
ローン残高証明書

(またはローン返済予定表)

ローン契約銀行窓口で発行
マンションのパンフレット・図面・管理規約 マンション購入時に取得済み

 

査定の段階では、マンションの基本的な内容が分かる書類が必要となります。

それぞれ簡単に見ていきましょう。

マンションの権利証

権利証は物件の所有者であることを証明する書類です。

本人しか持っていない書類のため、しっかり確認しておきましょう。

万が一失くした場合は、最寄りの公証役場に相談して対処してもらってください。

ローン残高証明書

ローンを組んでいるマンションを売却する場合は、査定時に残高証明が必要になります。

不動産会社がローン残高を加味した売り出し金額を提案してくれるからです。また決済時にも必要になります。

基本的に契約銀行の窓口ですぐに発行してもらえるので、用意しておきましょう。

マンションのパンフレット・図面・管理規約

マンションの基本的な間取りや金額が分かるパンフレットや図面、管理規約が必要です。

それぞれ購入時に引き渡されているはずなので確認しておきましょう。

失くした場合は購入時の不動産会社や管理会社に相談してみてください。

一般的にはコピーを取得できます。

マンションの売却契約のときに必要な書類

マンションの売買契約時に必要な書類は以下の6つです。

 

書類名 取得場所
マンションの権利証 マンション購入時に取得済み
固定資産税等の納税通知書 役所から郵送される
管理費・積立金が確認できる書類 不動産会社または管理会社
付帯設備表・物件状況確認書 仲介不動産会社からもらう
身分証明書 自分で持っている
印鑑証明書 役所

 

マンションの権利証」については前項で解説しているのでそちらを参照してください。

また身分証明書については一般的な「免許証」や「パスポート」などの顔写真付きの書類のことなので割愛します。

そのほかの書類について詳しく見ていきましょう。

固定資産税等の納税通知書

引き渡し時に固定資産税の精算を行うため、契約の段階で買主に説明するために固定資産税等の納税通知書を使います。

固定資産税等の納税通知書は再発行できません。

ただし代替となる「名寄帳」の写しは発行してもらえるので、失くした場合は役所の窓口で相談しましょう。

管理費・積立金が確認できる書類

決済時に管理費や修繕積立金の精算も行うので、契約の段階で事前の準備が必要です。

管理費や修繕積立金の確認書類は管理会社が保管しているため、購入時の仲介不動産会社にお願いしてコピーをもらいましょう。

万が一購入時の仲介不動産会社が廃業している場合は、現在管理している不動産会社に連絡してみてください。

付帯設備表・物件状況確認書

付帯設備表と物件状況確認書は、契約前に不動産会社に記入を求められる書類です。

マンション内の設備の不具合情報や、周辺環境に関する瑕疵状況を伝えるために記入します。

不動産会社が記入を代行すると持ちかけて来るケースがありますが、買主と瑕疵をめぐるトラブルになることがあるので自分で記入するのがおすすめです。

印鑑証明書

印鑑証明書は役場で300円で取得できる書類です。

すぐに取得できるので、時間のある時に用意しておきましょう。

マンション売却の決済や引き渡しなどに必要な書類

マンション売却の決済や引き渡し時に必要な書類は以下の通りです。

 

書類名 取得場所
マンションの権利証 マンション購入時に取得済み
固定資産税等の納税通知書 役所
ローン残高証明書 ローン契約銀行窓口で発行
マンションのパンフレット・図面・管理規約 マンション購入時に取得済み
身分証明書 自分で持っている
印鑑証明書 役所

 

マンションの権利証」「ローン残高証明書」「マンションのパンフレット・図面・管理規約」「身分証明書」「印鑑証明書」については、前項で解説しているので割愛します。

他の書類について解説します。

固定資産税等の納税通知書

登記の変更をするための登録免許税の計算のために、固定資産税等の納税通知書を使用します。

役所で300~400円程度で発行できるので用意しておきましょう。

マンション売却の確定申告で必要な書類

確定申告のタイミングで必要な書類は以下の通りです。

 

書類名 取得場所
確定申告書 税務署または国税庁ホームページ
マンション購入時・売却時の売買契約書と売却費用の明細 マンション購入・売却時に取得済み
除票住民票 役所

 

それぞれ見ていきましょう。

確定申告書

確定申告には各種確定申告書が必要です。

マンション売却の場合は以下の3種類が必要になります。

 

  • 確定申告書B様式
  • 譲渡所得の内訳書
  • 分離課税の申告書第三表

 

税務署または国税庁ホームページで取得し、記入しましょう。

マンション購入時・売却時の売買契約書と売却費用の明細

確定申告書を書くのに、各種取引の金額明細が必要になります。

売買契約時はもちろん、仲介手数料や印紙税などの費用が分かる明細も用意しておきましょう。

除票住民票

自分が居住していたマンションを売却した場合に取得します。

役所で300円で取得できるので、印鑑証明書などとあわせて取得しておくのがおすすめです。

マンションを売却したら確定申告は必要?

マンション売却後に確定申告が必須となるのは、売却で利益(譲渡所得)が発生した人だけです。

売却の翌年2月16日~3月15日の間に確定申告をしっかり行いましょう。

ただし譲渡所得が発生せず損失があった場合でも、確定申告をすることで節税できます。

基本的には全員がやるものだと思っていて差し支えありません。

マンション売却に関する書類で気をつけるべきポイント

印鑑証明書や固定資産税に関する書類などはすぐに再発行できますが、売買契約書などの取引書類を失くしてしまった場合は再発行に時間がかかるケースがあります。

特に権利証を失くした場合は、相当な手間がかかるので注意が必要です。

売却を検討する段階で早めに書類を揃え、直前になって焦らないようにしましょう。

マンション売却にかかる期間はどのくらい?

マンション売却は事前の準備からすべての手続きが完了するまでに、4~6ヶ月程度かかります。

2021年を例に挙げると、売り出し始めてから成約までの平均日数は74.7日です。

(参考:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2021年)」)

売り出してから成約までおよそ3か月の期間と、事前の準備期間・成約後の手続き期間の合計4~6か月は見ておきましょう。

まとめ

マンションの売却にはさまざまな書類が必要です。

すぐに取得できるものもありますが、物によっては発行に時間がかかります。

早めに準備して、スムーズに売却活動や確定申告を行いましょう。

 

メタ

マンションの売却には、手順ごとにさまざまな書類が必要になります。焦らずに売却活動を進めるためには、必要書類を押さえて準備することが大切です。手順に沿って必要な書類とそれぞれの取得方法を解説します。

このコラムを書いている人

新田 知也

新田 知也

2015年 株式会社FGH入社 静岡県出身 不動産仲介営業、マーケティング戦略、DX戦略、当社独自サービス「投資スケルトン」開発の経験を経て、2021年にマーケティング部を立ち上げ。 2022年4月 同社執行役員に就任。 リアルとデジタルの融合をテーマに様々なコンテンツの企画、プロデュース、ディレクションを担当。お客様に「驚き」と「感動」をお届けいたします。

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