投資家に聞いた!オリンピック後の市況予想~不動産投資コラム~
先月末、物件の決済でお会いした投資家様と、『東京オリンピック後』の話題で盛り上がりました。
オリンピック後に影響を受けるエリアは?
東京オリンピック終了後、影響を受けるエリアは、『湾岸エリア』になると予想されています。
なぜなら選手村がそのまま分譲マンションとして供給されるからです。
コラム:不動産投資コラム~選手村の”晴海フラッグ”が注目を集める~
この話が予定通り進めば、需要を供給が上回るため、普通に考えれば価格は下落することでしょう。
ですが、この『需要』を住むということに限定するのではなく、『投資用マンション』という見方で見れば、需要と供給のバランスはどうなりますでしょうか。
東京オリンピックの開催によって、海外からの注目が集まり、「東京は海外主要都市よりもまだまだ割安かもしれない」と思われれば、購入希望者はかなり多くなるかもしれません。
賃貸需要は?
東京の賃貸需要は、オリンピック開催によって影響はそこまで出ないと考えられます。
オリンピックがあるからといって、わざわざ引っ越したいか、という考えがあるからです。
オリンピック関係者や、工事関係者が一時的に引っ越しをされる場合はあるかもしれませんが、みんなが東京に移住するとは考えられません。
また、湾岸エリアは、東京の中でも比較的他のエリアよりも賃貸需要が高いため、オリンピック関係で入居された方が退去したとしても、再度募集をかけるのに苦労はしないでしょう。
売買需要は?
オリンピック開催を理由にわざわざ湾岸エリアへ住むために物件を購入される方は、ほんのごく一部の方なのではないしょうか。
商業用地やホテル用地は、値上がりしたと耳にしますが、今後オリンピック開催を理由に値上がりされるかというと、なんともいえません。
現在の市況では、物件価格高騰のピーク感が続いているため、オリンピック開催後のタイミングで、上がりすぎてしまった部分が、適正な価格帯まで落ち着くことも考えられます。
結局のところ
東京オリンピック開催という一大イベントがあるからといって、開催前に物件価格が上昇する、開催後に物件価格が下落する、という単純なものではないと思います。
インフラが改善されて利便性が向上するエリアについては、オリンピックが終わっても、恩恵は継続すると考えられますが。。
東京全体でみると、賃貸物件の市況が急激に変化したり、売買される価格が高騰や下落したりするなど、極端な上下は少ないのではないかと想定されます。
みなさんもオリンピックがあるからといって、ウマい話があるとは限りません。
こういったイベントがある時こそ、普段よりも注意していただければと思います。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
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