良い条件で売却が決まったと安心していたら・・
物件の売買契約が無事締結されると売主様も仲介会社もホッと一安心するかと思います。
しかし投資用物件の売買は契約後にローンの一括繰り上げ返済のお手続き、入居者様、旧賃貸管理会社へのオーナーチェンジ手続き等でご決済までには1か月から2月程かかる場合が多いです。
今回はそのお引渡しまでに起こった私の苦い経験をお伝えします。

昨年春のお話ですが、副都心エリアの築浅物件がとても良い条件で売れて売主様も私も一安心していました。
お引渡しまでの段取りをしていたところ・・ 旧賃貸管理会社さんから至急折り返し下さいとのお電話!
(もしかして入居者さん退去のお知らせかな・・)と思っていました。
折り返しのお電話をしてみると・・
賃管)「▲▲マンションの〇〇号室の入居者様なのですが、自殺してしまったことがわかりまして・・」
・・・
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私)え?
賃管)「残置物等は連帯保証人に引き取ってもらうようお話してありますので」
私)・・あ、はい。
賃管)「売買決まっているとのことだったので急いでお知らせしました」
私)あ、ありがとうございます。まだお引渡し前でしたので売主様、買主様にお話ししてまたご連絡いたします。
賃管)「かしこまりました、宜しくお願いします。」
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ど、どうしよう・・
まず売主様に報告です。
売主様も私と同じくかなり”間”のある反応でした。
売)「でももう売却の契約済んでるからいいのよね?」
私)いえ、まだ引渡しが完了していない状態ですので・・
・本物件の引渡前に、天災地変その他売主または買主のいずれの責にも帰すことの出来ない事由によって本物件が毀損したときは、売主は、本物件を修復して買主に引渡すものとする。また、その修復が著しく困難で、買主が購入の目的を達成できないときは買主は本契約を解除することができるものとする。
といった内容を定めるのが一般的です。
契約時に勿論ご説明しておりますがそう頻繁に該当することはないので・・
もう一度その旨を説明。すぐに納得していただけましたが
売)「それでも買ってもらえないか交渉してみてもらえない?」
私)かしこまりました。出来る限りお話してみます。
すぐに買主様にもご連絡しましたが、勿論契約は解除されてしまいました。
売主様はとても残念になさっていましたが、白紙解約になったことで私も仲介手数料を頂けずとても残念でした・・
私)お亡くなりになった入居者様を恨んでしまいそうになりますが、恨んで何か変わるわけでもないので気持ちを切り替えていきましょう。かなり値下げしないと売れないので賃貸でまだ貸すようでしたらそちらもお手伝いいたしますので。どうか気を落とさないでください。
と、売主様にお話ししましたが、実際は自分に言い聞かせていたような。。
不謹慎なお話かもしれませんが、統計的にみると3月~5月は自殺が多いそうです。
そう頻繁に起こることではないと思いますが、マンションで考えると自殺があったお部屋と別のお部屋も売買時に金額が下がってしまうことが多いです。
(某〇島てるさんというインターネットサイトなどでも容易に見れてしまいますので)
このような万一のことがあってもダメージが大きくならない収支状態で投資をしていくことが大切なのだと実感します。

