中古マンションが売れない理由5選!対策方法を徹底解説
【目次】
中古マンションは売れない?
不動産投資を始めたものの、「中古マンションを売りたいけどなかなか売れない…」と悩んでいる方も多いはず。
中古マンションは高額のため、思うように売れないケースも少なくありません。
中には、販売してから半年以上経過してしまうケースも。
しかしながら、売れない理由を把握し、適切な対策を取ることで、中古マンションが売れる可能性を大幅に上げることができます。
今回は、中古マンションが売れない理由と売れるための対策方法について、解説していきます。
中古マンションが売れない理由
中古マンションが、理由もなく売れなくなることは、ほとんどありません。
まずは、売れない理由を突き止めることが重要です。
中古マンションが売れなくなる代表的な理由は、下記の5点です。
・不動産市況が落ち込んできた
・築年数が古い
・管理が悪い
・部屋の見栄えが悪い
・不動産会社の担当者の能力不足
不動産市況が落ち込んできた
不動産市況は景気と連動するので、景気が悪くなると不動産の価格は落ち込みやすいと言えます。
特に、バブル崩壊やリーマンショック・コロナショックなど、経済が大きく落ち込んでいるときは不動産市況も落ち込み、不動産自体売れにくくなります。
不動産市況が落ち込んでいるときに、中古マンションを売ろうとしても、ほとんどの場合、上手くいきません。
具体的に、どれくらい売れにくくなるのか、データを用いて見ていきましょう。
公益社団法人東日本不動産流通機構の「2020年7月度 MarketWatch」によると、コロナショックが起きた2020年の首都圏の前年同月比の中古マンション成約件数は、下記の通りでした。
・2020年3月・・-11.5%
・2020年4月・・-52.6%
・2020年5月・・-38.5%
・2020年6月・・-11.0%
・2020年7月・・-2.4%
3月以降ずっと、前年同月比マイナスを記録しており、特に3月~6月にわたっては2桁のマイナスを記録しています。
このような時期に中古マンションを売ろうとしても、なかなか買い手はつきません。
相場が安定するまで待つか、値下げをする必要があります。
築年数が古い
部屋の見栄えが悪くなるほか、リフォームをしても良くならなかったり、地震に弱い旧耐震基準で建築されている場合があるため、築年数が古いマンションは人気が低く、売れにくくなります。
実際に、”築年数が古いと成約しにくい”というデータがあります。。
公益社団法人東日本不動産流通機構の「築年数で見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」によると、築年数別の中古マンションの新規登録に対する成約率は下記の通りでした。
・築年数0~5年・・23.0%
・築年数6~10年・・26.8%
・築年数11~15年・・24.4%
・築年数16~20年・・23.3%
・築年数21~25年・・17.3%
・築年数26~30年・・12.7%
・築年数31年~・・13.0%
築年数が0~20年までは成約率は23%を超えており、高い成約率を誇ります。
しかしながら、築年数が26年を超えると成約率は12~13%台となり、一気に低くなります。
つまり、築年数が浅ければ浅いほど成約しやすく、反対に築年数が26年を超えると成約しにくくなるということです。
築年数が経過している中古マンションを売ろうとしている場合、より一層の対策をしなければなりません。
管理状態が悪い
管理状態が悪いと、中古マンションは早いペースで老朽化します。
リフォームしても綺麗にならなかったり、多額な修繕費がかかったりすることも少なくありません。
定期的な修繕をしていなかったり、排水管などの水回りのメンテナンスをしていないなど、管理状態が悪いと、中古マンションは売れにくくなります。
部屋の見栄えが悪く、内覧向けになっていない
部屋の見栄えが悪く、内覧向けになっていない場合も、売れにくくなる原因の一つです。
例えば、部屋の中が殺風景で生活感がない、あちこちにモノがあり散らかっているなどが代表例です。
いくらマンションの間取りや条件が良くても、部屋の見栄えが悪ければ、購入意欲を削いでしまいます。
内覧してもらうときは部屋の中を整え、綺麗な状態を保ち、購入意欲を高める部屋づくりをしましょう。
不動産会社の担当者の能力不足
中古マンションは、数百万円から数千万円する高額な商品のため、成約まで結びつくのは簡単ではありません。
中古マンションを販売するためには、物件のスペックだけではなく、不動産会社の担当者の力量も非常に重要になってきます。
もし、担当者の力量が低い場合、いくら販売しようとしている中古マンションのスペックが良くても、なかなか売れないというケースは少なくありません。
不動産会社の担当者は、変更することができます。
もし、担当者の力量に疑問を抱いた場合、担当者の変更や不動産会社の変更を検討してみるのも良いでしょう。
このように、中古マンションが売れない理由はさまざまです。
中古マンションが売れなくて悩んでいる方は、まずは売れない理由を突き止めましょう。
売れない理由を突き止めたら、次は適切な対策方法をとる必要があります。
中古マンションが売れないときにとるべき対策については、次の章で解説していきます。
中古マンションが売れないときにすべき対策〇選
中古マンションが売れないときにすべき対策は、下記の6つです。
・値下げ
・リフォームする
・不動産市況の回復を待つ
・不動産会社を複数社利用する
・一括見積を利用する
・ホームステイジングを活用する
値下げ
最も簡単な対策方法が、“値下げ”です。
中古マンションが売れない原因に多いのは、相場よりも高値で売値を設定していること。
そのため、値下げをして、適正な価格帯まで販売価格を下げれば、売れる可能性は高くなります。
実際に値下げする金額は、販売価格の4%にすることをおすすめします。
不動産専門のデータ会社 東京カンテイによると、売り出し開始から3か月以内の販売価格からの価格乖離率は、平均で4.21%となっています。
つまり、売り出し開始から3か月以内に、販売価格よりも4%値下げをして販売できたということです。
不動産の専任媒介契約は、原則として3か月以内。
契約が切れる前に売却したいと考えているのであれば、1ヶ月程度で売れなければ、早めに4%程度の値下げをしてみることをおすすめします。
リフォームする
築年数が古い中古マンションの場合、設備が古く、見た目が悪くなっていることも少なくありません。
その場合、リフォームをすることで、売れやすくなることがあります。
リフォームをして、最新の設備を導入したり、内装を綺麗にしたりすることで、購入意欲を高めることができます。
ただし、リフォームするにはもちろん費用がかかります。
リフォームに費用をかけたけれども、あまり高く売れなかったというケースは少なくありません。
費用がかかる大規模なリフォームは避け、キッチンや浴室などの水回り、リビングなどの、部分的なリフォームをすることをおすすめします。
相場の回復を待つ
中古マンションの売却価格は、不動産市況によって大きく変わります。
不動産市況が悪化して中古マンションが売れないのであれば、相場の回復を待つことをおすすめします。
東京カンテイによると、首都圏の中古マンションの70㎡換算価格は、2014年1月には2,854万円だったのに対して、2020年1月には3,716万円と大きく値上がりしました。
ここ6年の間に30%も値上がりしている通り、中古マンションは不動産市況によって売れやすさが異なってきます。
もし、不動産市況が悪化している場合は、無理に売ろうとせずに、一度賃貸に出してみることをおすすめです。
最初は賃貸にして、相場が回復してきたときに販売するという手法をとることで、安値での売却を避けることができるでしょう。
不動産会社を複数利用する
不動産会社側に問題があるケースの対策方法としては、不動産会社を複数利用することをおすすめします。
一般的な不動産会社は、専任媒介契約を結ぼうとします。
専任媒介契約とは、契約した一社のみが独占的に物件を売却できる権利がある契約のことをいいます。
しかしながら、専任媒介契約の場合、不動産会社が物件の囲い込みを行う危険性があるため、売主側からすればあまり好ましくありません。
また、一社としかやりとりがないため、適正な相場も把握しにくくなります。
そこでおすすめなのは、一般媒介契約にして、不動産会社を複数利用する方法です。
不動産会社の囲い込みを防ぐことができるほか、広く買主を募集することができ、適正な価格を把握しやすいというメリットがあります。
一括見積を利用する
一括見積を利用して、物件の相場を把握することもおすすめです。
一括見積とは、中古マンションの広さや土地の情報を入力することで、物件の価格を査定してくれるサービスのこと。
「一度ざっくりとでも見積もりをしてみたい」と考えているのであれば、登録なしで簡単に物件の価格が査定できる、こちらのサービスもぜひご活用ください。
ホームステイジングを活用し、見栄えをよくする
ホームステイジングを活用することで、中古マンションを売れやすくする方法もあります。
ホームステイジングとは、インテリアを活用して、家全体を装飾してくれるサービスのことで、。写真を撮るのが苦手な人や、家の中が整頓されていない人におすすめの手法です。
モデルルームのような空間を演出することができ、内覧者を飽きさせません。
専門業者に依頼する場合、3か月数十万円と費用はかかってしまいますが、中古マンションが高くかつ早く売れる可能性が高まります。
中古マンションが売れない理由と対策方法まとめ
今回は、中古マンションが売れない理由と、対策方法について、解説してきました。
ポイントは下記の4つです。
・中古マンションが売れないときはまずは理由を突き止める
・相場が悪い、物件が悪い、不動産会社が悪いという3パターンある
・理由によって対策方法が異なる
・値下げ、リフォーム、ホームステイジング、一括見積などが有効
中古マンションが売れない場合に、最初にやるべきことは理由を突き止めることです。
売れない理由によって、さまざまな対策方法があります。
適切な対策をとることで、すぐに売れたり、想定以上の高値で売れたりするケースも少なくありません。
中古マンションが売れないと悩んでいる方はぜひ本記事を参考に、対策を練ってみてはいかがでしょうか。
このコラムを書いている人
マンション経営ラボ 編集者
最新の不動産投資情報や株式、投資信託、為替など幅広い投資コンテンツを掲載。 オーナー様自身で最適な不動産の購入・売却・運用の判断材料になる情報をタイムリーに提供いたします。
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